【翻訳】プロツアー25周年記念で知っておくべきこと
本文:
動画
Pro Tour 25th Anniversary: Wrap Up - YouTube
プロツアー25周年記念は歴史の1ページとなり、スタンダード、モダン、レガシーから素敵なデッキが出たチーム戦のおかげで、最も楽しいプロツアーの1つとなった。普通は、プロツアーをどのデッキがトーナメントで最高のパフォーマンスを出したかを、数値で分析する記事でまとめるのだが、チーム戦では不可能である(記録は、各個人の勝敗ではなくチームの勝敗で記録されるからだ)。
しかしながら、良い知らせもある。ウィザーズはプロツアー25周年記念のすべてのデッキを公表した。だから数値を深く探索するより、今日は各フォーマットで見られた、興味深いデッキとカードを見ていこう。その後(各フォーマットごと)で最もプレイさらたカードリストでまとめよう! もしデッキリストにまっすぐ飛び込みたいなら(500近くある!)、プロツアー25周年記念ページでチェックしよう。
スタンダード
プロツアーに向っている大きな議論には、ボックス特典のプロモーション《運命のきずな/Nexus of Fate》がある。人々はコントロールとランプ戦略の両方で使われる、この追加ターン呪文の議論があり、このカードがマジックの最大の舞台で見られるのだろうかと思っていた。その答えはYESだったが、ほとんどの人が予想した方法ではなかった。6人のプレイヤーが《運命のきずな/Nexus of Fate》を持って現れ、それぞれがターボ・フォグ版をプレイしていた。このデッキは、《花粉のもや/Haze of Pollen》と《根の罠/Root Snare》でゲームを遅くし、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》と《アズカンタの探索/Search for Azcanta》と《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》で大量のカードをドローし、その後ライブラリに戻った後すべてのカードドローでもって繰り返し《運命のきずな/Nexus of Fate》を結果的に見つけることにより、本質的に無限ターンを得る。その後、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》の大量のトークンを作るか、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の奥義で対戦相手のパーマネントを全部追放し尽くす(カメラの前では完璧な勝利さえあった)かのどちらかで、なんとかして勝利する!
ターボ・フォグ
- メイン
土地 | ||
4 | 《まばらな木立ち/ScatteredGroves》 | |
4 | 《森/Forest》 | |
4 | 《灌漑農地/IrrigatedFarmland》 | |
4 | 《内陸の湾港/HinterlandHarbor》 | |
2 | 《陽花弁の木立ち/SunpetalGrove》 | |
4 | 《島/Island》 | |
3 | 《氷河の城砦/GlacialFortress》 | |
プレインズウォーカー | ||
4 | 《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi,HeroofDominaria》 | (3)(白)(青) |
2 | 《ウルザの後継、カーン/Karn,ScionofUrza》 | (4) |
ソーサリー | ||
4 | 《航路の作成/ChartaCourse》 | (1)(青) |
2 | 《黄金都市の秘密/SecretsoftheGoldenCity》 | (1)(青)(青) |
1 | 《カーンの経時隔離/Karn'sTemporalSundering》 | (4)(青)(青) |
エンチャント | ||
1 | 《ミラーリ予想/TheMirariConjecture》 | (4)(青) |
4 | 《楽園の贈り物/GiftofParadise》 | (2)(緑) |
2 | 《アズカンタの探索/SearchforAzcanta》 | (1)(青) |
インスタント | ||
4 | 《花粉のもや/HazeofPollen》 | (1)(緑) |
2 | 《天才の片鱗/GlimmerofGenius》 | (3)(青) |
4 | 《運命のきずな/NexusofFate》 | (5)(青)(青) |
4 | 《根の罠/RootSnare》 | (1)(緑) |
- サイドボード
2 | 《遵法長、バラル/Baral,ChiefofCompliance》 | (1)(青) |
2 | 《浄化の輝き/CleansingNova》 | (3)(白)(白) |
2 | 《ジェイスの敗北/Jace'sDefeat》 | (1)(青) |
4 | 《刻み角/Manglehorn》 | (2)(緑) |
4 | 《否認/Negate》 | (1)(青) |
1 | 《原初の潮流、ネザール/Nezahal,PrimalTide》 | (5)(青)(青) |
結果として、《運命のきずな/Nexus of Fate》自体にとっては興味深い週となった。最初に、ウィザーズはこの神話レアがデジタルで $70 に到達したあと、トレジャー・チェストで現れる確率を上げることで、Magic Onlineでの枚数を大量に増やすリリースを決定した。その後プロツアーの結果、このプロモーション・カードは紙で、数日前の $20 から今日の $40 以上と、倍以上になった。普通の神話レアと違い、基本セット2019のパックをただ開けるだけでは、価格を下げるためにカードを見つけられないので、このことは問題となりうる。何週間が経って何が起こるかを興味深く見ることになる --- もしターボ・フォグが現実的デッキであると証明されたら、《運命のきずな/Nexus of Fate》の値段はもっとばかげたものになるかもしれない。
プロツアー25周年記念のチーム戦は、個別のデッキがどの程度パフォーマンスを出したかを知るのは難しくしているが、プレイヤーの何人かは素晴らしい記録が出たことが報告された(彼らの対戦のうち、約80%勝利した)。スタンダードのメタゲームのうち約 60% は赤系か緑系のアグロであり、どちらも毎ターン撃たれるフォグを倒す現実的な機会は無いし、《否認/Negate》や《不許可/Disallow》のような何かで無限ターン・コンボも止めることが出来ないので、少なくてもいくつかの点においては、このことは驚くことではない。もし君の地元のメタゲームで赤と緑のアグロが圧倒しているなら、ターボ・フォグを心に留めておこう --- 完璧な選択になるかもしれない。逆にもし、みんながコントロールデッキをプレイしているなら、物事はより難しくなるかもしれない(コントロールに対する切り札として、サイドボードに《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》を何枚か仕事しているのを見ているが)。
《鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion》と《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
ターボ・フォグはプロツアー25周年記念で人気急上昇したデッキであったが、赤黒アグロと緑単ストンピィもまだメタゲームのトップにいることは真実だ。赤黒アグロはトーナメントのメタゲームで 40% と大きく占めていて、この数字は(グリクシスや赤単のような)少数のプレイヤーがプレイした他の《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》が入ったデッキを含んでいない。一方で、緑単ストンピィはメタゲームの 20% 近くであり、顔面にたたきつけている《鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion》や《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》のような大きな緑のクリーチャーも確かに見かけた。
大きな疑問を移そう。これらのデッキが将来持ちこたえるかである。ターボ・フォグが捕食者として現れたが、(人気が出ると仮定して)ターボ・フォグと戦うコントロール・デッキがもっと増えることで、メタゲームは補正されるかもしれない。このことにより、コントロール・デッキの下にこっそり入ることで、アグロデッキはトップ近くに残ることができるだろう。中期的には、単に緑単ストンピィはローテーションでほとんど何も失わないが、赤黒アグロは大半の最高のカードを失うという理由で、緑単ストンピィは赤黒アグロよりずっと良い位置にいることになる。いずれにしても短期的には、君の地元のイベントやMagic Onlineでは、まだ赤黒アグロと緑単ストンピィは相当量いると予想すべきだ。
貯蔵器コンボ
- メイン
2 《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》
4 《改革派の地図/Renegade Map》
4 《予言のプリズム/Prophetic Prism》
4 《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
4 《鼓舞する彫像/Inspiring Statuary》
2 《金属紡績工の組細工/Metalspinner's Puzzleknot》
2 《 》
4 《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》
3 《金属の叱責/Metallic Rebuke》
1 《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
2 《バラルの巧技/Baral's Expertise》
2 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
1 《発明博覧会/Inventors' Fair》
4 《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》
3 《モックス・アンバー/Mox Amber》
1 《オラーズカの拱門/Arch of Orazca》
4 《ザルファーの虚空/Zhalfirin Void》
1 《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
12 《島/Island》
- サイドボード
1 《霊気溶融/Aether Meltdown》
3 《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
1 《ジェイスの敗北/Jace's Defeat》
2 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
1 《金属の叱責/Metallic Rebuke》
2 《否認/Negate》
1 《原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide》
1 《川の叱責/River's Rebuke》
1 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
2 《宝物の地図/Treasure Map》
ターボ・フォグ以上に、人気が上昇したデッキは貯蔵器ストームだ。このデッキは今のところ、このフォーマットで主流じゃないカードを使って流動的ではあるが、《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》が刷られたことで、このアーキタイプには力が巨大に増大した。単に《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》と《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》のコンボに頼るより、《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》をプレイし、飛行機械トークンを産むために大量の適当なアーティファクトをプレイし、その後 1/1 飛行でビートダウンするか《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》をプレイし大きな構造物トークンを産むかという、今や合理的なバックアップ計画がある。もちろんたくさんのパーツがローテーションされるので、別の短期的なデッキもある(ローテーション後、《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》、《工匠の達人、テゼレット/Tezzeret, Artifice Master》で強力なアーティファクト・ベースのビートダウン・デッキを形成することができるかもしれないが --- プロツアーで《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》を完全に捨ててただビートダウンするプレイヤーを複数人見られた)。しかしこのデッキは一緒に入れても(カーンは除く)高くは無く、真のコンボデッキが競技的であるのはまれである。だからもし君に機会があるなら、ローテーション前に一発やってみろ。超楽しく、プロツアー25周年記念でもこのデッキはとても競技的でもあることが示されたんだ!
クールなデッキ(スタンダード)
メタゲームは赤黒アグロと緑単ストンピィでとても支配的だったので、プロツアー25周年記念では常識外れのデッキはたくさんはなかった。しかし一握りの興味深いリストはあった。
白緑猫
メイン
2 《顕在的防御/Blossoming Defense》
2 《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》
4 《光輝の運命/Radiant Destiny》
4 《聖なる猫/Sacred Cat》
4 《アジャニの群れ仲間/Ajani's Pridemate》
4 《レオニンの先兵/Leonin Vanguard》
4 《レオニンの戦導者/Leonin Warleader》
4 《威厳あるカラカル/Regal Caracal》
4 《典雅な襲撃者/Adorned Pouncer》
4 《誇り高き君主/Pride Sovereign》
4 《手付かずの領土/Unclaimed Territory》
1 《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
4 《まばらな木立ち/Scattered Groves》
4 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
2 《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes》
1 《森/Forest》
8 《平地/Plains》
サイドボード
3 《苦悩火/Banefire》
1 《排斥/Cast Out》
2 《英雄的介入/Heroic Intervention》
1 《造命師の動物記/Lifecrafter's Bestiary》
1 《山/Mountain》
2 《うろつく蛇豹/Prowling Serpopard》
2 《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
1 《形成師の聖域/Shapers' Sanctuary》
2 《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》
白緑ミッドレンジ
メイン
3 《顕在的防御/Blossoming Defense》
3 《排斥/Cast Out》
2 《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》
1 《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
2 《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》
4 《茨の副官/Thorn Lieutenant》
3 《輝かしい天使/Resplendent Angel》
4 《導路の召使い/Servant of the Conduit》
2 《不撓のアジャニ/Ajani Unyielding》
2 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
3 《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
2 《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
3 《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
1 《ビビアン・リード/Vivien Reid》
4 《まばらな木立ち/Scattered Groves》
4 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
1 《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
8 《森/Forest》
8 《平地/Plains》
サイドボード
1 《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
2 《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra》
1 《俗物の放棄/Forsake the Worldly》
2 《造命師の動物記/Lifecrafter's Bestiary》
2 《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》
1 《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
2 《形成師の聖域/Shapers' Sanctuary》
1 《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》
2 《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》
1 《ビビアン・リード/Vivien Reid》
白青スーパーフレンズ
メイン
3 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
2 《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
4 《封じ込め/Seal Away》
4 《排斥/Cast Out》
4 《ベナリア史/History of Benalia》
1 《輝かしい天使/Resplendent Angel》
2 《燻蒸/Fumigate》
3 《キランの真意号/Heart of Kiran》
3 《試練に臨むギデオン/Gideon of the Trials》
3 《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
2 《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
4 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
2 《オラーズカの拱門/Arch of Orazca》
4 《ザルファーの虚空/Zhalfirin Void》
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
1 《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes》
4 《灌漑農地/Irrigated Farmland》
1 《島/Island》
9 《平地/Plains》
サイドボード
1 《領事の権限/Authority of the Consuls》
1 《不可解な終焉/Baffling End》
1 《浄化の輝き/Cleansing Nova》
1 《 》
1 《俗物の放棄/Forsake the Worldly》
1 《断片化/Fragmentize》
2 《ジェイスの敗北/Jace's Defeat》
2 《善意の騎士/Knight of Grace》
3 《否認/Negate》
1 《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
1 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
モダン
モダンでは、プロツアー25周年記念で人気が出たデッキは、とても明らかで赤黒復讐蔦だった。このデッキは、数か月前ブリッジヴァインと呼ばれいたこと覚えているかもしれない。《黄泉からの橋/Bridge from Below》と《復讐蔦/Vengevine》を墓地に置いておき、大量の《歩行バリスタ/Walking Ballista》と《搭載歩行機械/Hangarback Walker》を0マナで唱えて(そうすると、戦場に入ったとき死ぬので)、大量の 2/2 ゾンビを産み、《復讐蔦/Vengevine》が戦場に戻ることで、非常に驚くくらい速く(に加えてとても不安定)勝利するデッキである。
赤黒復讐蔦
- メイン
4 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4 《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
4 《黄泉からの橋/Bridge from Below》
4 《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》
4 《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》
4 《復讐蔦/Vengevine》
4 《臓物の予見者/Viscera Seer》
4 《墓所這い/Gravecrawler》
2 《憑依された死体/Haunted Dead》
4 《傲慢な新生子/Insolent Neonate》
4 《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
1 《安堵の再会/Cathartic Reunion》
4 《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
1 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
3 《血の墓所/Blood Crypt》
1 《草むした墓/Overgrown Tomb》
4 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1 《沼/Swamp》
1 《山/Mountain》
- サイドボード
2 《集団的蛮行/Collective Brutality》
2 《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》
2 《鋳塊かじり/Ingot Chewer》
4 《虚空の力線/Leyline of the Void》
2 《自然の要求/Nature's Claim》
3 《思考囲い/Thoughtseize》
赤黒復讐蔦は基本的にブリッジヴァインであるが、見た目は基本セット2019から重要ではないカード、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》が追加されたおかげで、すべてがパワーアップした。このアンコモンは全然脅威に見えないが、このデッキにとっては完璧なカードである。1ターン目に《復讐蔦/Vengevine》と《黄泉からの橋/Bridge from Below》を墓地に置きながら、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》がゾンビである事実のおかげで、《墓所這い/Gravecrawler》を2番目の攻撃ラインに置くことができる。《墓所這い/Gravecrawler》を生け贄に捧げるために《臓物の予見者/Viscera Seer》を投げ入れると、奇妙なコンボが発生する。《墓所這い/Gravecrawler》を2回唱えるか、《黄泉からの橋/Bridge from Below》の能力を誘発するために《復讐蔦/Vengevine》を生け贄に捧げることにより、黒マナ毎に 2/2 ゾンビを産むことで、《復讐蔦/Vengevine》をどんなときでも墓地から戻すことができる。最後は、1ターン目に戦場に複数体のクリーチャーを処分し、《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》の助けと共に2~3ターンで倒す能力も持っている、完全に速く恐ろしいデッキである。可能性に移ると、墓地利用するクリーチャー・コンボのデッキの選択肢として、赤黒復讐蔦はホロウワンを超えることになる。
《民兵のラッパ手/Militia Bugler》
モダンでは基本セット2019のカードはたくさん見られなかったが、たくさんの5色人間に《民兵のラッパ手/Militia Bugler》を4枚入っているのが見られたので、大きなインパクトがあった。カメラの前では、この部族デッキにとって、コンボ戦略をロックする助けになる《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》や《翻弄する魔道士/Meddling Mage》のようなモノを探すためにほとんどチューターのように働く、各種コントロールやミッドレンジの全体除去や単体除去と戦うことができる鍵であった。《民兵のラッパ手/Militia Bugler》はプロツアーではすでに人間デッキの優先カードへと移動したが、そのパフォーマンスはこのデッキの定番であるべきであることを示している。
アイアンワークス
- メイン
4 《屑鉄さらい/Scrap Trawler》
4 《テラリオン/Terrarion》
3 《彩色の宝球/Chromatic Sphere》
4 《彩色の星/Chromatic Star》
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
3 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
4 《精神石/Mind Stone》
2 《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》
4 《胆液の水源/Ichor Wellspring》
2 《マイアの回収者/Myr Retriever》
4 《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
4 《古きものの活性/Ancient Stirrings》
4 《オパールのモックス/Mox Opal》
2 《発明博覧会/Inventors' Fair》
4 《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》
3 《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
3 《埋没した廃墟/Buried Ruin》
2 《森/Forest》
- サイドボード
1 《島/Island》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《自然の要求/Nature's Claim》
3 《否認/Negate》
3 《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》
プロツアー25周年記念でのもう一つの大きな話には、アイアンワークスがあった。このエッグ風コンボデッキは、トーナメントで3番目に最もプレイされただけでなく、Top 8 がBen Stark氏の手の中になんとか滑り込みもした。週末の間ずっと、このデッキはカメラの前ではとても狂気に見えた。容易に対策呪文と戦い、非常に長く激しいコンボのターンで勝っていた。メタゲームでの数字では、適正なトップtierデッキであることを示しているが、トップ4の結果はこのデッキが良いことを示唆している。この結果と長く退屈で嫌なコンボ・ターンを合わせると、禁止の呼び声が上がっている。俺は次の禁止改定が出る前にこのデッキを買うことには注意するだろう。このデッキをプレイする人達の中には、禁止されるべきだと考えているからだ。これは何かが間もなく起こるかもしれない、というとても良いサインだ。
もっと大きな疑問は、何が禁止されるだろうかということだ。みんなは《古きものの活性/Ancient Stirrings》がもっと良い選択だと主張しているが(《古きものの活性/Ancient Stirrings》が禁止されると、トロン、エルドラージ、ランタン、鱗、親和のいくつかのようなデッキにとって、付随的損害を受けるにもかかわらず)、《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》が禁止になると、このデッキは完全に死ぬだろう。禁止に関して言うと、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》が週末に渡って対象となる可能性があるという、ノイズもいくらかあった。このソーサリーは、赤黒復讐蔦、グリセル・シュート、ホロウワンなど、速い墓地ベースのコンボを許しながらもっと多くのデッキで見られるように見えるからだ。次の禁止改定では何も変更がないという可能性が高いが、今のところ、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》はダークホースとして候補が上がりつつ、確率はアイアンワークスから何かが禁止になるのが有利だ。
スピリット
基本セット2019でモダンに追加された大きなもう一枚のカードは、スピリットに対しての《至高の幻影/Supreme Phantom》だった。あいにく、プロツアーではどのスピリットが最高であるか、あまり明確ではなかった。バント・スピリットが最もプレイされた構築であったが、白青スピリットも見られた(各プレイヤーの記録が無いため、どのバージョンが最も良いパフォーマンスだったか分からない)。いずれにしても、スピリットが見られたことは、この7番目によくプレイされたデッキが確かに適切な戦略であり、《至高の幻影/Supreme Phantom》の力を証明したことが示されている。
クールなモダンのデッキ
モダンでは、プロツアー25周年記念で新しいタイプのデッキはあまりなかったが、あまり頻繁には見られない一握りの素敵なデッキがあった。こいつらがそうだ!
モジュラー親和
メイン
2 《溶接の壺/Welding Jar》
4 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
4 《電結の働き手/Arcbound Worker》
4 《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
2 《演習用模型/Sparring Construct》
4 《搭載歩行機械/Hangarback Walker》
2 《金属ミミック/Metallic Mimic》
4 《鋼の監視者/Steel Overseer》
2 《ゲスの玉座/Throne of Geth》
4 《硬化した鱗/Hardened Scales》
4 《古きものの活性/Ancient Stirrings》
2 《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》
4 《オパールのモックス/Mox Opal》
2 《地平線の梢/Horizon Canopy》
2 《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
4 《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
6 《森/Forest》
サイドボード
2 《減衰球/Damping Sphere》
2 《四肢切断/Dismember》
2 《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
1 《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
2 《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》
4 《自然の要求/Nature's Claim》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
追加ターン
メイン
1 《吠えたける鉱山/Howling Mine》
2 《差し戻し/Remand》
2 《謎めいた命令/Cryptic Command》
1 《ブーメラン/Boomerang》
3 《致命的な一押し/Fatal Push》
2 《万の眠り/Gigadrowse》
4 《クルフィックスの指図/Dictate of Kruphix》
2 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4 《血清の幻視/Serum Visions》
4 《時間のねじれ/Time Warp》
4 《水の帳の分離/Part the Waterveil》
2 《疲労困憊/Exhaustion》
3 《時間の熟達/Temporal Mastery》
1 《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
1 《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
2 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1 《涙の川/River of Tears》
1 《湿った墓/Watery Grave》
1 《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
1 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
3 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《窪み渓谷/Sunken Hollow》
9 《島/Island》
サイドボード
1 《バントゥ最後の算段/Bontu's Last Reckoning》
2 《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
2 《集団的蛮行/Collective Brutality》
2 《減衰球/Damping Sphere》
1 《払拭/Dispel》
1 《致命的な一押し/Fatal Push》
2 《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
1 《スフィンクスの後見/Sphinx's Tutelage》
3 《氷の中の存在/Thing in the Ice》
白青スピリット
メイン
4 《霊気の薬瓶/AEther Vial》
4 《流刑への道/Path to Exile》
4 《至高の幻影/Supreme Phantom》
4 《呪文捕らえ/Spell Queller》
3 《無私の霊魂/Selfless Spirit》
4 《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain》
3 《幻影の像/Phantasmal Image》
4 《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》
4 《鎖鳴らし/Rattlechains》
2 《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》
1 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》
2 《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
3 《変わり谷/Mutavault》
1 《秘教の門/Mystic Gate》
1 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2 《地平線の梢/Horizon Canopy》
4 《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
2 《島/Island》
2 《平地/Plains》
サイドボード
2 《減衰球/Damping Sphere》
1 《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
2 《コーの火歩き/Kor Firewalker》
1 《否認/Negate》
1 《日光女/Nikko-Onna》
2 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《石のような静寂/Stony Silence》
2 《統一された意思/Unified Will》
2 《崇拝/Worship》
エルフ
メイン
4 《召喚の調べ/Chord of Calling》
4 《集合した中隊/Collected Company》
3 《エルフの部族呼び/Elvish Clancaller》
4 《ドゥイネンの精鋭/Dwynen's Elite》
4 《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》
1 《再利用の賢者/Reclamation Sage》
4 《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
4 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
4 《群れのシャーマン/Shaman of the Pack》
4 《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
4 《遺産のドルイド/Heritage Druid》
2 《背教の主導者、エズーリ/Ezuri, Renegade Leader》
4 《地平線の梢/Horizon Canopy》
4 《光り葉の宮殿/Gilt-Leaf Palace》
4 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
5 《森/Forest》
1 《沼/Swamp》
サイドボード
3 《減衰球/Damping Sphere》
1 《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage》
2 《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
2 《再利用の賢者/Reclamation Sage》
2 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
1 《無私の霊魂/Selfless Spirit》
4 《思考囲い/Thoughtseize》
(おわり)
面倒になったので、レガシーは翻訳しません。(金魚の中の人はレガシーをあまりプレイしないため、あまり大した内容がかかれていませんでした)
【翻訳】ローテーションに備える:デッキ編(スタンダード)(後編)
前編からの続きです。
原文
青単ストーム
ローテーションされるキーカード:
《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》、《鼓舞する彫像/Inspiring Statuary》、《バラルの巧技/Baral's Expertise》、《暗記+記憶/Commit+Memory》、《金属の叱責/Metallic Rebuke》、《改革派の地図/Renegade Map》、《発明博覧会/Inventors' Fair》、《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane》
生き残るキーカード:
《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》
青単ストームは死ぬ。これについてこれ以上言うことはない。順番にいこう。このデッキにとって一番重要なカードは、《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》、《鼓舞する彫像/Inspiring Statuary》、《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》、《バラルの巧技/Baral's Expertise》で、すべてローテーションされる。ウィザードがどういうわけかラヴニカのギルドでストームを(まず無いが)サポートするメカニズムにしようしなければ、ストームの計画はスタンダードを去ることになる。
そうは言ったものの、良い知らせのヒントはある。コンボはローテーションが来るとテーブルから追い出されるが、《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》、《宝物の地図/Treasure Map》はまだあるし、基本セット2019から興味深いアーティファクトカードが何枚かある。だからラヴニカのギルドで青単アーティファクトが見られる可能性はある。ストームは無いが、多分《工匠の達人、テゼレット/Tezzeret, Artifice Master》が加わり、よりミッドレンジかコントロールに寄るだろう。パーツはそこにある。そしてTierデッキがたくさん去ることで、現実のデッキへと解決するために、必要なアーティファクトが大きく変わるかもしれない。そういう訳で、もし君が青単ストームをプレイしているなら、ローテーションで死んでしまうので、この後数か月間を楽しんでほしい。そしてこのデッキはコンボ・パーツを1枚どころか4枚も失ってしまうので、ラヴニカのギルドでこの事実を変える何かが刷られることは、ほとんど可能性がゼロである。
白青ギフト
ローテーションされるキーカード:
《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》、《発明の天使/Angel of Invention》、《機知の勇者/Champion of Wits》、《査問長官/Minister of Inquiries》
生き残るキーカード:
なし
こいつについては何も言うことは無い。デッキ名の《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》はローテーションされ、サポートカードはすべてローテーションされ、ほとんどの除去と全体除去はローテーションされる。あぁ、まだ《航路の作成/Chart a Course》があったね!
エスパー・コントロール
ローテーションされるキーカード:
《スカラベの神/The Scarab God》、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》、《致命的な一押し/Fatal Push》
生き残るキーカード:
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》、《残骸の漂着/Settle the Wreckage》、《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
エスパー・コントロールは、追加の除去と《スカラベの神/The Scarab God》のために黒にタッチしていることを除くと、白青コントロールに非常に似ている。《スカラベの神/The Scarab God》と《致命的な一押し/Fatal Push》が無いと、直線的な白青コントロールの代わりにエスパーにする理由があまり無い。つまりほとんどのエスパー・コントロールのプレイヤーは《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を追加で何枚か加え、ローテーションで白青コントロールに変異しそうである。
そうは言ったが、巨大で複雑な要因がここに1つある。ディミーアはラヴニカのギルドでサポートされる部族であり、アゾリウスはラヴニカの献身の冬までサポートされないということだ。エスパーは黒を捨て白青コントロールに変わることはまだ非常にありそうなことではあるが、もしラヴニカのギルドで強力なディミーアのコントロール・カードがもたらされたら、このデッキはエスパー色のまま残るかもしれない。今のところ、分かる術はあまり無い。ただ待って見るしかない。それでもまだ、《スカラベの神/The Scarab God》と《致命的な一押し/Fatal Push》が無い現在のスタンダード合法のカードしか考えないと、直線的な白青コントロールに代わってエスパー色をプレイする理由はほとんどない。
黒単ゾンビ
ローテーションされるキーカード:
《呪われた者の王/Lord of the Accursed》、《リリアナの支配/Liliana's Mastery》、《戦慄の放浪者/Dread Wanderer》、《致命的な一押し/Fatal Push》、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》
生き残るキーカード:
《死の男爵/Death Baron》、《死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death》、《戦墓のグール/Diregraf Ghoul》、《墓地の司令官/Graveyard Marshal》
ラヴニカのギルドでたくさんのゾンビが提供されなければ、この部族の成功は短命のように見える。現在ゾンビをプレイする主な理由は、この部族には良いロードがたくさんあるからだ。しかしローテーションは《呪われた者の王/Lord of the Accursed》と《リリアナの支配/Liliana's Mastery》の両方がなくなると主張するので、このデッキはすぐに《死の男爵/Death Baron》だけになってしまい、そうして競技的なアドバンテージはなくなってしまう。逆に、もしラヴニカのギルドでゾンビ・ロードが提供されるなら(ゴルガリはサポートされる部族であり、過去にゾンビをテーマにしたことがあるので、可能性はある)、ゴルガリ・ゾンビがローテーション後のデッキとして現れる可能性はある。
ラヴニカのギルドで提供されるいいものをすべて差し引くと、ローテーション後のゾンビにとって最高の望みは、ゾンビテーマを捨てて黒単アグロになることに焦点を当てることかもしれない。《戦墓のグール/Diregraf Ghoul》と《墓地の司令官/Graveyard Marshal》は両方とも、シナジーがなくても特にアグロで強力なカードだ。だから多分、数か月後大半のロードがスタンダードを去った後、生き残る何枚かのゾンビに、プレイアブルのままであるチャンスが与えられるだろう。
今日話したデッキ全部のうち、ゾンビはラヴニカのギルドのスポイラーを念入りに見ておきたいデッキだ。青単ストームや黒緑カウンターのような、ラヴニカのギルドで何が刷られるかに関係なくローテーションで死ぬデッキとは違って、ゾンビにとって、トップTierで残ることが出来る十分なカードを得る望みはいくらかはある。ラヴニカのギルドではゾンビはたくさん含まれず、この部族はフェード・アウトするか非部族の黒単アグロデッキに変わる可能性もある。今のところ、時間だけが知っている。
他のデッキ
- 《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》が入ったものは何でもローテーションで死ぬ。デッキの色はあまり問題ではない。この問題は《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》自体のローテーションだからだ。
- 白単天使はローテーションでデッキが改善される序盤の本命だ。(デッキにあることが良くない)2枚の《歩行バリスタ/Walking Ballista》の他、クリーチャーとその辺にいるもの全部含めて、非主流のパーツしか失わない。
- 同じことが白黒騎士にも当てはまる。実際、このデッキはクリーチャーとプレインズウォーカーはすべて残り、《致命的な一押し/Fatal Push》と《飛行機械による拘束/Thopter Arrest》のような交換可能な除去を何枚かしか失わない。
- 青黒アーティファクトは評価するのがトリッキーなデッキだ。このアーキタイプは《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》と《工匠の達人、テゼレット/Tezzeret, Artifice Master》を含む最も強力なカードはたくさん残るが、カラデシュ・ブロックの即席と最初見たときより重要だった《改革派の地図/Renegade Map》のような適当なサポートアーティファクトを失う。カーン/テゼレット・アーティファクト・デッキは確かにローテーション後も現れるが、失ったパーツのためにたくさんの再構築が要求されることになる。
- ラヴニカのギルドのスタンダードで、競技的で低予算のデッキを探しているなら、最高のスタート地点は赤単ケルドの炎だろう。このデッキは Budget Magic のウィザード・バーンにとても似ている。このデッキはすでに結果を残していて、赤単アグロの残りと比較してもたくさんは失わない(主に《ボーマットの急使/Bomat Courier》と《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》で、出来れば他の赤の1マナと交換したい)。さらにできるだけ攻撃的に行くことは、新しいカードのために最適化しきっていない構築でプレイする他のプレイヤーを懲らしめることができるので、ローテーション後すぐの間は良い戦略であることが多い。
- 《反復の学部長、ナバン/Naban, Dean of Iteration》は《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》によって吹き飛ばされるので、赤単ケルドの炎よりリスクはあるが、ウィザードはもう一つのよい選択肢だ。
- 猫は死ぬ。《ドレイクの安息地/Drake Haven》のような各種サイクリング・コントロール・デッキも死ぬ。《副陽の接近/Approach of the Second Sun》も死ぬ(やったぜ)。
- ティムール・選別ワームのようなランプデッキは奇妙な位置にいる。《約束の刻/Hour of Promise》(と大抵《破滅の刻/Hour of Devastation》)はこのデッキの根源を形成している。《灰からの成長/Grow from the Ashes》は代替物となりえるが、ゾンビを作らなかったり非基本土地を手に入れられないことは大きな下位互換である。このアーキタイプが生き残るくらい良いランプカードがたくさんあるが、疑問点はローテーションされるカードが死ぬとき、このデッキはどの程度強力であるかである。俺の推測では、ラヴニカのギルドで何がもたらされるか見なけらばならないが、一般的にランプは悪くなるが、競技的にアンプレイアブルになるくらいとても悪くはならないだろう。
- 最後に、イクサランの部族を忘れてはならない。最近結果を残していないが、吸血鬼、マーフォーク、恐竜、海賊はすべてローテーションで自動的により良くなる。なぜなら、このデッキは何も失わず、ほとんどの最高のデッキはたくさんからすべての間のどこか量を失うからだ。つまり、特に良い赤単アグロのカードがローテーションされるおかげで、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》(こいつは基本的に恐竜以外のデッキにとってfun policeだ)の人気が下がれば、最終的にこれらの部族が輝く時になるかも知れないということだ。(訳注:fun policeの意味が分かりませんでした。なんとなく楽しさを制限する者、という意味っぽいですが)
総括:デッキのランキング
今日の総括は、ローテーションでどの程度生き残るかという観点で、デッキをランキングしよう。この計画は単純だ。トップTierとは、少しの変更でローテーションで生き残りそうなデッキである。中間はローテーションで生き残るチャンスはあるが、新しいカードを何枚か受け入れる必要がありそうなデッキである。一番低いTierは、ローテーションが数か月で呼ばれたとき(ラヴニカのギルドで驚くくらいたくさんのサポートがなければ)死ぬであろうデッキである。
ここで、次のことを明らかにしておくことが重要だ。このランキングはただ単に、どの程度デッキがローテーションで生き残るかを元にしているだけである。ローテーション後デッキがどの程度良いかのランキングではない。大きな整備かゼロから始める必要があるデッキと比べて、大きなスタンダードですでに良くローテーションで比較的少ししか失わないデッキが、ラヴニカのギルドのスタンダードで確実に有利であることは正しいが、ラヴニカのギルドでどんなカードが現れるか知らないで、ローテーション後のメタを推測することは不可能である。
- Tier1 (すでに良く、ほとんど失わない):白青コントロール。緑単ストンピィ。
- Tier1.5 (上昇する、現在低Tierだがローテーション後良くなりそう):白単/白緑/アブザン・天使。白黒騎士。赤単ケルドの炎。
- Tier2 (現在良いがローテーション後助けか再構築の必要がある、生き残るかもしれないし生き残らないかもしれない):グリクシス・ミッドレンジ/ドラゴン。赤/赤黒アグロ。ゾンビ。ランプ。青黒アーティファクト。エスパー・コントロール。
- Tier2.5 (現在競技的ではないが、ローテーション後よくなりそう):恐竜。白黒吸血鬼。青緑/青単マーフォーク。海賊。青赤ウィザード。青単ウィザード。
- Tier3 (ラヴニカのギルドで奇跡が起きないとローテーションで死ぬ):各種ギフト。黒緑カウンター。青単ストーム。猫。サイクリング・コントロール。各種副陽。
もちろん、このランキングは、特にTier2について、欠陥が無い訳ではない。例えば、《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》が入ったある種のグリクシス・ミッドレンジが、ローテーション後のスタンダードの一部になることは、とてもありそうである。疑問点は、存在するかどうかではなく、どのくらい良いかである。逆に、(ラヴニカのギルドでサポートを得て)ゾンビがプレイアブルなデッキとして残るか、(ラヴニカのギルドで何も得ず)競技的なデッキとしての存在を終えるかは、半々である。それでもまだ、こういった欠陥があるにもかかわらず、このTierリストは君にローテーション後を予想するための、とても良いアイデアを与えるに違いない。
おそらく、ラヴニカのギルドで何が起こるかに関係なく、Tier1のデッキがローテーション後のスタンダードでたくさんプレイされることが非常にありそうである。Tier1.5のデッキは、Tier1程評価はされないのでリスクが伴うが、基本的にローテーションでカードがすべて残るという意味で、他と同じように見える。Tier2のデッキはどちらかの道へ行くかもしれない。最高のカードをたくさん失うが、みんなは少なくてもローテーション後デッキを回そうとしてみるくらい定番カードが残るか、ラヴニカのギルドから正しいサポートがあり、ローテーション後トップ付近に留まるかである。Tier2.5のデッキは、カードは残るのでローテーションで良くなるが、他のデッキは重要なモノを失い、現在トーナメントレベルでプレイされていないのでもっと低いラインであることを除くと、Tier1.5と同じようになる(少なくてもTier1.5のデッキはすべて最近結果をある程度残している)。最後にTier3は、ウィザーズが何か超狂った前例のないこと(たとえその次元のフレーバーに合っていなくても、《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》を再録するとか)をしなければ、ローテーション後チャンスが無いくらいキー・パーツを失うので、おそらく忘れるべきであろうデッキである。
まとめ
ともかく今日はこれで全部だ。ローテーション後のラヴニカのギルドのスタンダードで、君が一番わくわくしたデッキは何かな? もし君のデッキがローテーションされるなら、乗り換える計画は何かな? ローテーションでどんなデッキが良くなるかな? とても悪くなるデッキは他にどんなのがあるかな? コメントで教えてくれ!
(おわり)
【翻訳】ローテーションに備える:デッキ編(スタンダード)(前編)
カード資産編は未翻訳ですが、こちらを見てください。
原文:
ラヴニカのギルドはちょうどあと2ヶ月でリリースされる。たくさんの素敵な新しいカードが多元宇宙に追加されることに加え、秋のセットのリリースでスタンダードにローテーションも訪れる。つまりカラディシュ、霊気紛争、アモンケット、破滅の刻 --- 現在のスタンダードで最も強力なカードに満ちたセット --- は、スタンダードから去っていく。君が過去数か月から1年もの間プレイしていたデッキがすぐにプレイできなくなるかもしれないので、ローテーションはある意味苦痛であるが、同時にわくわくすることでもある。1年以上後で、ほとんどのプレイヤーはたぶん《スカラベの神/The Scarab God》、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》、《キランの真意号/Heart of Kiran》やその仲間達で満ちたデッキを使っているだろう。ローテーションで小さくなったスタンダードが新たに開始され、ラヴニカのギルド自体から得られる楽しく新しいカードと並んで、潜在的にイクサランの部族や、ドミナリアや基本セット2019から眠れるカードが脚光を浴びるチャンスが得られることになる。
もちろんローテーションの悪い点の一つには、資産に対するインパクトがある。数週間前、個々のカードとローテーションにどう対応するかについて話をした。しかし今日は、もっとメタの観点に行き、デッキについて議論しよう。ローテーションが持つ奇妙は側面には、すべてのデッキが同じインパクトがあるわけではないということだ。スタンダードで現在最もプレイされているデッキの中でも、いくつかのデッキはローテーションされるカードを使って構築されているため、ローテーションで完全に息絶え、他のデッキは、少しの変更をすることで適応させることができ、ラヴニカのギルドのスタンダードでもプレイアブルであり続けることができる。
君のデッキがローテーションでどのくらい生き残れそうであるかを見つけ出すことは、もし君のデッキが消えてしまうように見えるなら、少なくてもある程度の価値がまだある間にデッキを売ることができるので、大きな価値がある。逆にもし居続けるように見えるなら、数か月の間新しいフォーマットに備え始めるために、ローテーションで失うパーツと交換できるカードについて考え始めることができる。そういう訳で、今日の目的は単純だ。スタンダードで最も人気のあるデッキを見ていき、ローテーションでどんなパーツを失うのかを見つけ出し、できればローテーションでどの程度生き残れそうか(あるいは生き残れなさそうか)定義しよう。
デッキに行く前に取り急ぎ1つ注意がある。今日の話の中心は、土地以外のメインデッキのカードである。土地とサイドボードは重要であるが、デッキをプレイアブルにするかそうしないかにはあまり関係なさそうである。ウィザーズはいつでも新しい土地サイクルを刷るので、たとえファスト・ランドとサイクリング・ランドがローテーションされても、本質的にはこの痛みを和らげる助けになる、新しい土地サイクルが得られることが保証されている。一方サイドボードはほとんどメタゲームに依存していて、これを議論することにたくさんの時間を費やすのはムダ骨である。たしかに《チャンドラの敗北/Chandra's Defeat》は現在のサイドボード定番でローテーションされるが、現時点では、赤系アグロがサイドボードが必要になるデッキになるかどうかさえ分からない。もしメインデッキが堅牢のままなら、ローテーション後人気のあるデッキを何でも対象にする、サイドボードの枠を満たす妥当な何かはまず見つけろことができるだろう。
最もプレイされたデッキ
赤黒ミッドレンジ
ローテーションされるキーカード:
《ボーマットの急使/Bomat Courier》、《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》、《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》、《ピア・ナラー/Pia Nalaar》、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》、《栄光をもたらすもの/Glorybringer》、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》、《手付かずの領土/Unclaimed Territory》、《削剥/Abrade》、《キランの真意号/Heart of Kiran》、《木端+微塵/Cut+Ribbons》
生き残るキーカード:
《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》、《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》
最高のニュースで始めよう。赤単/赤黒アグロ --- 過去1年間の大半でスタンダードの魔物 --- はローテーションで死ぬことが期待される。このデッキの現在の構築の中では、ローテーション後支えるカードは《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》と《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》しかなく、他のカードはすべて 10月5日にフォーマットから去る。《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》と《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》は素晴らしいし、ローテーション後の赤系アグロのリストの根本を形成することが出来るかもしれないが、とんでもない枚数を失うことは、最低でも、このデッキはローテーション後大きく違ったもののようになることを意味している。そして伝統的な赤系アグロは、ラヴニカのギルドのスタンダードではほとんど全くプレイされなくなる。
他に覚えておいてほしいことは、ローテーション後の赤系アグロは、伝統的な赤系アグロではないかもしれないということだ。ローテーション後残っているカード・プールを考えてみたなら、青赤ウィザード、赤単ゴブリン、赤黒海賊を筆頭に、たくさんのアグロ・テーマは部族がベースになっているということである。対価となる《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》や《栄光をもたらすもの/Glorybringer》のようなカードが無いと、ラヴニカのギルドのスタンダードでは、一般的な「最高の赤系アグロ向けカードをプレイする」ことより、《燃えがらの風、エイデリズ/Adeliz, the Cinder Wind》入り果敢ウィザードやゴブリンのような、最高の赤っぽいアグロ・デッキを見つけ出すことかもしれない。いずれにせよ、今知っている赤系アグロはローテーションで死ぬ。だからもし君が赤単/赤黒アグロのプレイヤーであるなら、ラヴニカのギルドがリリースされる2ヶ月後、君がプレイしたい方向に考え始めるのに最高のときということだ。
緑単ストンピィ
ローテーションされるキーカード:
《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable》、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》、《顕在的防御/Blossoming Defense》、機体
生き残るキーカード:
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》、《茨の副官/Thorn Lieutenant》、《鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion》、《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》、《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》
緑単ストンピィは、ローテーションを知る興味深いケースだ。もし最も人気のある構築を見てみるなら、《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》を早く出す助けにするために、機体と《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》へ依存しているせいで、実際はカードの半分くらいは失うことになる。たくさんのサポートカードを失うせいで《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》が悪くなるので、このデッキは最低でもローテーションで適応させる必要がある。一方で、《蔦草牝馬/Vine Mare》を使った別の緑単ストンピィの構築では、すでに成功している人達もいる上、この構築はほとんどローテーションで生き残る。例えば、緑単呪禁馬オーラデッキは、《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable》、《顕在的防御/Blossoming Defense》、《活力のカルトーシュ/Cartouche of Strength》しか失わず、すべて交換可能だ。他の2マナ偏重の構築は、《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》のようなカードのために、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》と大半の機体を捨て、赤緑封印破りデッキは、根本は同じような構築であるが、緑の大きなクリーチャーをプレイするために他の対価がある《サルカンの封印破り/Sarkhan's Unsealing》はローテーションしない。
こういった情報をすべて手にすると、2つのことが見えてきそうである。1つ目は、最も人気のある緑単ストンピィは、ローテーションで大きな変更を受け入れることになる。2つ目は、緑単ストンピィはラヴニカのギルドでも非常に存在しそうであるということである。もし3つのリストを組み合わせ、ローテーションするカードを《蔦草牝馬/Vine Mare》や《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》や《ギガントサウルス/Gigantosaurus》やそういったカードに交換したなら、最終的な結果は、非常にプレイアブルなローテーションに耐えるリストになるように見える。そしてこのことは、ラヴニカのギルドから得るかもしれない新しいカードはまだ何も含んでいない。そういう訳で、もし君が緑単ストンピィのプレイヤーなら、おそらくラヴニカのギルドのスタンダードで君のリストをどう変更したいかについて、考え始めるのが賢いだろう。しかし君は、このデッキを微調整でもう1年プレイすることに、確信していると感じているにちがいないかもしれない。
グリクシス・ミッドレンジ
ローテーションされるカード:
《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》、《スカラベの神/The Scarab God》、《機知の勇者/Champion of Wits》、《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》、《致命的な一押し/Fatal Push》、《大災厄/Doomfall》
生き残るカード:
《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》、《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》、《本質の散乱/Essence Scatter》、《喪心/Cast Down》
現在のスタンダードで、トップ付近にいるグリクシス・ミッドレンジには2つの構築がある。《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》をサポートするエネルギーのサブテーマをもっと突っ込んだ構築と、エネルギーのカードを少なくした構築だ。どちらもローテーションで生き残らない。複数の適当な除去呪文を除くと、ローテーションで生き残るグリクシス・ミッドレンジの定番カードは、《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》しかない。《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》はローテーション後のスタンダードでも居場所を見つけられそうなくらい強力であるが、すべてのクリーチャーとプレインズウォーカーはローテーションでフォーマットを去るから、このデッキが今日のものより大きく異なるようになることに疑いはない。
グリクシス・ミッドレンジにとってもっと大きな問題は、デッキが失う多くのカードは代えが難しいことである。《スカラベの神/The Scarab God》は長い間スタンダードにおける最高のカードの1枚であったし、神についてたくさんの説明があったことが原因で、ラヴニカのギルドでは何も押されないということになりそうである。《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》は最初の《闇の腹心/Dark Confidant》の亜種で、たとえ両者の間で書かれていることにたくさんの異なっていても、オリジナルのボブ以来、実際スタンダードの定番である。凶報:ここまで、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》と、スタンダードのある時点で最高だった他のカードについてはまだ含まれていない。
一方で、ディミーアとイゼットはラヴニカのギルドでサポートされるギルドである。つまりグリクシスは、たくさんの新しいおもちゃを得そうであるということである。ラヴニカのギルドで新しく追加されるカードが、《スカラベの神/The Scarab God》とその仲間達の力と一致するかどうかはまだ分からないが、今年の秋にとてつもない枚数のグリクシスのカードが来ることで、ある種のグリクシス・ミッドレンジがプレイアブルであり続けることがありそうに見える。
ここで言うことのすべては、《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》がその辺で座っているだけでも強力過ぎるので、みんながこのエルダー・ドラゴンを悪用する方法を見つけ出している間、グリクシス・ミッドレンジはローテーション後の世界でどの程度良いかが分からないくらい、たくさんの強力なカードを失ってしまうということである。このデッキは単にラヴニカのギルドで積まれ、典型的なグッドスタッフ・ミッドレンジ・デッキとして残る可能性はあるが、伝統的なミッドレンジ・デッキよりも、みんなは欠落を埋めるために、ある種の多色ドラゴンの構築へ向かうことになるほうが可能性が高い。実際、すでにこの方向へ最初の一歩を踏み出し始めている。グリクシス・ドラゴンはローテーションでたくさんのものを失うが、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》、《火の血脈、サルカン/Sarkhan, Fireblood》、《厄介なドラゴン/Demanding Dragon》はすべて生き残り、《破滅の龍、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, the Ravager》を使った素敵な枠組みを形造る。もし君が現在のグリクシス・ミッドレンジのプレイヤーなら、ローテーションに備えてこの方向に向かう小さなステップを踏む価値があるかもしれない。
黒緑カウンター
ローテーションされるカード:
《巻きつき蛇/Winding Constrictor》、《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》、《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》、《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》、《歩行バリスタ/Walking Ballista》
生き残るカード:
《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》、《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
ローテーションでデッキを評価するとき、非常に簡単なルールがある。デッキにローテーションされるカード名が付いているなら、おそらくローテーションで生き残らないだろう。黒緑カウンターがこのケースだ。デッキ名になっている +1/+1 カウンターを倍にする《巻きつき蛇/Winding Constrictor》がないと、このデッキは単純に対価がないことになる。もちろん問題はこれだけではない。対価を失うこと以外でも、カウンターを乗せる良いカードも大半を失ってしまう。《歩行バリスタ/Walking Ballista》、《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》、《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》はすべてフォーマットから去ってしまう。
一方、主な生き残るカードは、《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》と《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》で、両方ともローテーション後の世界ではプレイアブルではあるが、 +1/+1 カウンターをテーマにしたデッキには入らなそうである。代わりに、緑単ストンピィのようなデッキのほうがもっと入りそうであるか、あるいは多分イクサランのテーマである探検デッキがローテーション後のスタンダードで独り立ちする場所をみつけるだろう。それでもまだ、もし君が過去18ヶ月に渡ってヘビ遣いであったなら、終わりは見えるところにあり、ラヴニカのギルドのスタンダードでは、現在のデッキと少し似ているモノをプレイできる可能性はほとんどなさそうである。
白青コントロール
ローテーションされるキーカード:
《不許可/Disallow》、《排斥/Cast Out》、《明日からの引き寄せ/Pull from Tomorrow》、《暗記+記憶/Commit+Memory》
生き残るキーカード:
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》、《封じ込め/Seal Away》
白青コントロールは、ローテーションについて本当に全く注意がいらない。確かに、一握りの適当なユーティリティ呪文を失うが、デッキの中心は《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》と《アズカンタの探索/Search for Azcanta》であり、これらは生き残る。つまり、このデッキはこれらのカードと共に生き残ることになる。悪い点は、アゾリウスはサポートギルドではないので、ラヴニカのギルドでほとんどサポートを得られないかもしれないということしかない(しかしラヴニカの献身では、たくさんの新しいおもちゃが提供されそうなので、金曜日注意しよう)。
ローテーション後の世界において白青コントロールの他の大きな良い点は、失うパーツは簡単に交換できるか、すでに代替があるかということである。《不許可/Disallow》は素晴らしい3マナの打消し呪文であるが、すべてのセットに新しい3マナの打消しがあり、たとえ白青コントロールが《不許可/Disallow》を《取り消し/Cancel》に交換しなければならなくても、95% のゲームで負けることは無い。一方《排斥/Cast Out》は《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》に変わり、《燻蒸/Fumigate》は若干下位互換(メタゲームによる)になるが《浄化の輝き/Cleansing Nova》に変わる。そしてこのデッキは自分のやることをし続ける。
基本的に、白青コントロールは重大なモノはあまり失わないし、失うものはほとんど悪くならない選択肢で簡単に交換される。このことと、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》や《スカラベの神/The Scarab God》のような回答必須の脅威がローテーションされる事実とで、白青コントロールはラヴニカのギルドのスタンダードで良いデッキの1つである、序盤の本命であるように見える。大半の他のトップデッキは少なくても悪くなるし、いくつかのデッキは完全に消えていくが、白青コントロールは今日のデッキと大体同じくらい良いデッキとして残るに違いない。そしてこれはラヴニカのギルドのどんなアップグレードも数えていない。もし君が白青コントロールのプレイヤーなら、ローテーションを楽しみにすべきである。君のデッキにとって良いことに違いないからだ。
(後半へつづく)
【翻訳】Against the Odds:スクイーの墓所(モダン)
原文:
やぁみんな、第148回目のAgainst the Oddsへようこそ。先週、2回目になる全部基本セット2019からの候補だったが、結局トップになったのは、素敵な新しいコウモリ・トークンを生成する《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》だった。そういう訳で、今週はモダンへ向かって、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》と《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》のコンボを使って大量のコウモリ・トークンを作ることにより、勝利を拾うことができるか見てみよう。《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》はモダンとい強力なフォーマットで戦うことができるかな? 動画に行って見てみよう。そしてこのデッキについてもっと話をしよう!
動画
Against the Odds: Squee's Tomb (Modern) - YouTube
スクイーの墓所
メイン
4 《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》
2 《稲妻の斧/Lightning Axe》
4 《ゾンビの横行/Zombie Infestation》
4 《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug》
4 《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》
4 《恐血鬼/Bloodghast》
3 《集団的蛮行/Collective Brutality》
3 《思考囲い/Thoughtseize》
4 《安堵の再会/Cathartic Reunion》
4 《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
4 《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》
1 《草むした墓/Overgrown Tomb》
4 《汚染された三角州/Polluted Delta》
4 《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
2 《血の墓所/Blood Crypt》
4 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
3 《沼/Swamp》
1 《山/Mountain》
サイドボード
2 《血染めの月/Blood Moon》
2 《滅び/Damnation》
2 《減衰球/Damping Sphere》
1 《暗黒破/Darkblast》
3 《破壊的な享楽/Destructive Revelry》
3 《虚空の力線/Leyline of the Void》
1 《稲妻の斧/Lightning Axe》
デッキ
《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》が勝利したことが分かったとき、俺が最初に決めたことは、このカードをスタンダードとモダンのどちらでプレイするかを見つけ出すことだった。先週のアルカデスのような、スタンダードで回らなかったデッキとは違って、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》はスタンダードでプレイできる可能性が高い。しかしスタンダードで見つかった問題は、このデッキの中心的なことよりもむしろ、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》はコウモリ・トークンをときどき産むが、大抵は《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》や《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》でビートダウンすることが多いことだ。目的は《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》デッキを構築することであり、たまたま《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》をプレイするデッキではないので、俺はモダンへ移ることにした。最初は、フォー・ホースマンや死ぬ運命にある《心なき召喚/Heartless Summoning》デッキ(蛇足:すべてのコウモリ・トークンは《心なき召喚/Heartless Summoning》で死ぬ)のような、いろいろなコンボデッキを考えたが、その後で《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》を使って真の無限コンボをするより、多分一番良い計画は、このアーティファクトを何枚かのシナジーがある支援カードと共に毎ターン大量のコウモリ・トークンをタダで産む、一種の超《苦花/Bitterblossom》として使うことかもしれないと理解した。最終的に、結局スクイーの墓場にたどり着いた。
このデッキのステップ1は、1枚か2枚の《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》を見つけることだ。クリーチャーが墓地から去るとき、いつでも 1/1 飛行のコウモリ・トークンを得られるようにしておく。これをするために、主に《信仰無き物あさり/Faithless Looting》と《安堵の再会/Cathartic Reunion》を使う。《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》のためにデッキを掘り進むことに加え、墓地も溜めることができる(できれば、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》の能力を誘発するために墓地にクリーチャーが落ちてほしい)。
一旦《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》を戦場に出せれば、次の目的はできるだけ早く墓地を満たし、コンボパーツの残りを見つけることだ。このためには、主に《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》と《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug》の発掘の能力を使う。1ターンで4~5枚デッキを削ることは助けになるが、両方の発掘持ちは追加の良い点がある。発掘すると、技術的には墓地からクリーチャーが去るので、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》からコウモリ・トークンが得ることができる! 《信仰無き物あさり/Faithless Looting》と《安堵の再会/Cathartic Reunion》の助けがあると、同じターンで複数回発掘をすることができ、大量のカードを墓地に投げ捨てて、何体ものコウモリ・トークンを作ることができることも、覚えておく価値がある。
墓地を満たすことの目的は、できるだけたくさんの《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》を見つけることだ。スクイーはクリーチャーとしては素晴らしくは無いが、毎ターン墓地からタダで手札に戻り、墓地にある《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》ごとにコウモリ・トークンを作るので、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》とのコンボパーツとしては驚くほど素晴らしい。一方《恐血鬼/Bloodghast》は、スクイーのバックアップ版だ。価値をたくさん繰り返し与えてくれる訳ではないが、上陸の誘発能力で墓地から手札に戻れば、まだコウモリ・トークンを作ってくれる。そして対戦相手を攻撃し、もし対戦相手がブロックするか《恐血鬼/Bloodghast》を倒したら、さらに土地をプレイして《恐血鬼/Bloodghast》を戻し、もっと多くのコウモリ・トークンを作ることが出来ることが分かるだろう。
このパズルの最後のパーツは、《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》を繰り返し捨てる手段だ。《信仰無き物あさり/Faithless Looting》と《安堵の再会/Cathartic Reunion》のようなカードは助けになるが、最高の選択肢は《ゾンビの横行/Zombie Infestation》だ。もし2枚のスクイーに加え《ゾンビの横行/Zombie Infestation》と《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》を見つけることができるなら、スクイーを2枚とも捨て、その後手札に戻すことで 2/2 ゾンビと 2体の 1/1 飛行コウモリ・トークンを作ることができるエンジンが得ることになる。そして、この過程をマナを全く使うことなく毎ターン繰り返すことが出来る! 結果的に4枚のスクイーを見つけ、その後2体の 2/2 ゾンビと4体の 1/1 コウモリ・トークンを毎ターン作ることができ、タダで産みだした大量の価値で圧倒することができる! 結果的に無料トークンの軍隊は、攻撃して対戦相手を倒すくらい十分な数になり、たとえそうなるのに時間が掛かっても、対戦相手が持っているかもしれないどんな脅威に対しても、無限のチャンプ・ブロッカーがあるので、実際には問題とはならない。
このデッキのまとめは《思考囲い/Thoughtseize》で、このカードはコンボとコントロールに対して助けになる。加えてスクイーと発掘のカードを捨てる追加の手段になる、複数の除去と手札破壊の呪文がある。《稲妻の斧/Lightning Axe》はたった1マナでこのフォーマットの何でも倒すことができ、《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》のおかげでカードを捨てることはこのデッキにとって本当に全然悪い点にならない(さらに、実際には発掘のカードを墓地に置けると、良い点になることもある)。一方《集団的蛮行/Collective Brutality》は、カードを全部積極的に墓地に置きたいので、通常2~3回増呪をタダ唱えられるので、このデッキのほとんどのカードよりもずっと柔軟だ。
対戦
スクイーの墓所デッキにとって恐ろしい対戦は、高速のコンボデッキだ。スクイー、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》、《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》のコンボは、たいてい倒すことができない遅いエンジンではあるが、もし対戦相手が3~4ターン目で倒すコンボなら、世界中にいるすべての 1/1 コウモリ・トークンでは生き残れない。《思考囲い/Thoughtseize》と《集団的蛮行/Collective Brutality》と何枚かのサイドボードがあることは助けにはなるが、速いコンボはまだ厳しい対戦である。一方クリーチャーとコントロールデッキに対しては完全に強力だ。除去偏重のミッドレンジデッキに対しては、毎ターンより多くのクリーチャーをただ作り続け、大きないやらしい《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と《死の影/Death's Shadow》を永遠にチャンプ・ブロックできるので、対戦相手の除去には本当に注意がいらない。コントロールに関しては、《恐血鬼/Bloodghast》や《ゾンビの横行/Zombie Infestation》のようなカードが、たとえ盤面に全体除去を撃っても脅威はただちに戻ってくるので、対戦相手にとって付いていくのが本当に難しい。さらに、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》と《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》は両方ともかなり低コストであるので、もっと高コストなコンボより、対戦相手の打消し呪文をすり抜けて着地させることが簡単である。
勝率
概して、5回対戦して4回勝ち、勝率は 80% だった。ゲーム別では 13 ゲーム中9回勝ち、勝率は 69% だった。この結果は、スクイーの墓所デッキは、最近では Againt the Odds の最高のデッキの1つだった。もっと印象的なことは、低Tierみたいなデッキではないことだ。対人間の3ゲーム目には負けたが、トロン、バント・スピリット、バーン、テフェリー・コントロールはなんとか倒すことが出来た! このデッキに対して非常に良い、墓地対策を避けられるというちょっとした幸運はあったかもしれないが、トロンが墓地を追放するために《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》を見つけたゲームでなんとか勝つことが出来た。《冒涜された墓所/Desecrated Tomb》自体に関しては、驚くほどよかった。このカードがなくても数ゲームは勝てたが、毎ターン電光石火の速さで盤面を再構築する力は、完全に強力だ。そしてスピリットとの対戦では、このアーティファクトの力が見られた。対戦相手は大量の大きな呪禁持ち飛行があったが、盤面に満ちたコウモリ・トークンに対して何もすることはできなかった。結果的に盤面を大きく展開して、勝つために対戦相手の防御を単にすり抜けるだけでよかった。
来週の候補
もうすぐ普通の Against the Odds に戻るが、まだプレイしていない何枚か素敵な基本セット2019のカードがある。だから最新セットからもう一枚探査しよう。来週はどの基本セット2019のカードを使って(おそらくほとんどスタンダードで)構築すべきかな? コメントで投票して教えてくれ!
(おわり)
【翻訳】Against the Odds:アルカデス(モダン)
壁ビート!
原文
やぁみんな、第148回目の Against the Odds へようこそ。先週 Against the Odds の候補はすべて基本セット2019だったが、結局トップになったのはエルダー・ドラゴン、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》だ。最初、俺の計画は、スタンダードでこの勝利したカードをプレイすることだった。しかしいろいろなアイデアをたくさん試した後、このフォーマットでは《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を働かせるほど良い壁(か、壁の対価)が十分ない、という結論に至った。ラヴニカのギルドではこういったことが出来るようになるために、素敵な新しい防衛クリーチャーが入ってきて欲しいものだ。ともかくスタンダードであきらめた後モダンに変更したら、このデッキはもっとずっと楽しいものになったんだ! 《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》の能力のおかげで、大量の防衛クリーチャーでビートダウンできるだけでなく、無限コンボで1ターンでゲームに勝つこともできるんだ! 《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》はモダンでうまくやれるかな? 動画に行って見つけ出そう。そしてこのデッキについてもっと話をしよう!
動画
Against the Odds: Arcades (Modern) - YouTube
アルカデス
- メイン
1 《罠の橋/Ensnaring Bridge》
2 《流刑への道/Path to Exile》
3 《召喚の調べ/Chord of Calling》
1 《塔の防衛/Tower Defense》
1 《突撃陣形/Assault Formation》
1 《現実からの遊離/Freed from the Real》
1 《木彫りの女人像/Carven Caryatid》
4 《前兆の壁/Wall of Omens》
4 《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》
1 《永遠の証人/Eternal Witness》
1 《否定の壁/Wall of Denial》
4 《根の壁/Wall of Roots》
4 《斧折りの守護者/Axebane Guardian》
4 《幻の漂い/Drift of Phantasms》
1 《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》
1 《起源の波/Genesis Wave》
4 《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》
1 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
3 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1 《植物の聖域/Botanical Sanctum》
2 《繁殖池/Breeding Pool》
1 《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket》
2 《廃墟の地/Field of Ruin》
2 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1 《寺院の庭/Temple Garden》
1 《平地/Plains》
3 《森/Forest》
2 《島/Island》
- サイドボード
1 《神聖な協力/Blessed Alliance》
1 《払拭/Dispel》
1 《弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric》
1 《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
1 《否認/Negate》
1 《流刑への道/Path to Exile》
1 《反射魔道士/Reflector Mage》
1 《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》
1 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1 《豊潤の声、シャライ/Shalai, Voice of Plenty》
1 《石のような静寂/Stony Silence》
1 《外科的摘出/Surgical Extraction》
3 《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
デッキ
冒頭で述べたように、まずは俺はスタンダードでアルカデスを構築しようとしたんだ。しかし非常に良くなく、そしてもっと重要なことは、全然楽しくないことがすぐに分かったんだ。スタンダードにおける問題は2つの要素がある。1つは、防衛持ちクリーチャーが非常に悪く、追加の良い点が何もないことだ。2つ目は、アルカデスに次ぐ防衛の対価が無かったり、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を毎ゲーム確実に見つける良い方法が無いことだ。だから大半のゲームでは、ただ大量の壁をプレイし、対戦相手は《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を倒し(または、引くことさえできない)、このデッキは文字通り完全に何もしなかった。
一方モダンに移ったら、こういったたくさんの問題は修正されたんだ。《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》をチューターでサーチする手段がたくさんあることに加え、アルカデスのバックアップ版のように働く《突撃陣形/Assault Formation》のようなカードがある。さらに、大量のマナ、たくさんのカード・ドロー、そしてちょっと運が良ければ無限コンボもある、素敵な防衛持ちクリーチャーもある! 最終的には、このモダンのデッキは2つの計画があり、両方ともデッキ名になっている《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を中心に回る。1つ目の計画はとても単純だ。防衛持ちクリーチャーをプレイし、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》をプレイし、大量の壁で対戦相手を殴る。2つ目の計画は、でかい《起源の波/Genesis Wave》で1ターンでデッキ全部を引ききってゲームを終わらせる、無限コンボである。
《召喚の調べ/Chord of Calling》は、安定して確実に《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を手にするようにする助けになるので重要だ。基本的には、エルダー・ドラゴンの5、6、7枚目のように振る舞う。このデッキの防衛の良いことは、たくさんのマナを作ることで、《召喚の調べ/Chord of Calling》×4をゲームのすごく序盤に唱えることをとても簡単にする。一方《幻の漂い/Drift of Phantasms》は、3マナで変成できるので、追加の《召喚の調べ/Chord of Calling》となり、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を8~11枚にする。さらに、大量の1枚入りカードとコンボパーツ(3マナである必要があるが)をプレイでき、そしてまだ通常プレイで見つけることが出来る。しかし、これはちょっと待ってくれ。
壁
このデッキにはいろいろな壁がたくさん入っているが、一番重要なのはマナを産む壁だ。《根の壁/Wall of Roots》は、他の壁とシナジーをサポートしながら、3ターン目に《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》へランプする良い手段である。一方《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》と《斧折りの守護者/Axebane Guardian》は、一旦大量の壁を戦場に出せると(これは無限コンボの計画をバックアップするのに重要な部分だ)、大量のマナを追加できる。さらにこのカードは全部、戦場に入ったとき《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》のカード・ドロー能力を誘発し、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》の助けで、《根の壁/Wall of Roots》を2マナ 5/5 、《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》と《斧折りの守護者/Axebane Guardian》は比較的マナ・カーブに沿った攻撃クリーチャーに変えて、ビートダウンすることさえできる。
《前兆の壁/Wall of Omens》と《木彫りの女人像/Carven Caryatid》はカード・アドバンテージ壁だ。この壁はそれ自体有効で、大きなタフネスを戦場に加え、カードを減らすことがない。そして《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》があると、低コストで2枚カードを引けるだけでなく、《前兆の壁/Wall of Omens》は2マナ 4/4、《木彫りの女人像/Carven Caryatid》は3マナ 5/5 という妥当な攻撃クリーチャーに変え、正気でなくなる。両方そろうと、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》、コンボ・パーツ、追加の防衛持ちクリーチャーを見つけるために、デッキを走査し続けることができる。
《否定の壁/Wall of Denial》はビートダウン壁だ。《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》が戦場にいないと、マナを加えないしカードも引けないので最悪の壁になるが、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》がいると、3マナ 8/8 飛行で対戦相手の除去を避ける被覆という良い面も持った、正気でないくらい強力になる。良い飛行ブロッカーでもあり、《修復の天使/Restoration Angel》や《ちらつき鬼火/Flickerwisp》や《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》に遭遇してしまったとき重要になる。
ビートダウン
防衛でビートダウンをする時になったとき、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》をただプレイし、大量の壁をプレイして攻撃することから離れると、複数のサポート・パーツがある。《突撃陣形/Assault Formation》は基本的に、たくさんのマナを使う《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》のバックアップだが、防衛チームをパンプアップする良い点もある。もし《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を引くことができないといったことが起きてしまったら、《突撃陣形/Assault Formation》をプレイし、マナを防衛が攻撃するために使え、大量の防衛で巨大な一撃を入れることができる。一方《塔の防衛/Tower Defense》は防衛デッキにとって究極のパンプアップ呪文で、本質的にたった2マナでチーム全体にインスタンス・スピードで +5/+0 を与える! 壁全部がすでに大きなタフネスを持っていることを考慮すると、たった1回ダメージを入れることが出来れば、《塔の防衛/Tower Defense》は通常致命的になる。
コンボ
防衛のビートダウンで勝てないなら、バックアッププランは、《幻の漂い/Drift of Phantasms》でコンボ・パーツをチューターできる3マナカードで構築した無限コンボとなる。ステップ1は、少なくても他の1体の防衛と共に、《斧折りの守護者/Axebane Guardian》(か、無限コンボより劣る《草茂る胸壁/Overgrown Battlement》)を戦場に出すことである。その後、《現実からの遊離/Freed from the Real》をチューターで探し《斧折りの守護者/Axebane Guardian》にエンチャントする。そうすると《斧折りの守護者/Axebane Guardian》を2マナ(以上)得るためにタップでき、たった1マナでアンタップして、無限マナを産むことができる。その後《起源の波/Genesis Wave》をチューターで探して、 X をデッキ全部を戦場におけるくらい十分大きくして唱える。
《起源の波/Genesis Wave》で戦場に置くカードの中には、《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》が1枚、少なくても1枚の《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》、大量の防衛持ちクリーチャーがある。すべての防衛は《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》のカード・ドローを誘発するが、ライブラリが空だと、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》の誘発能力のおかげですぐにでもゲームに勝つことになる!
他のカード
他については、除去用の《流刑への道/Path to Exile》に加え、《幻の漂い/Drift of Phantasms》用の3マナチューター対象がもう何枚かある。《永遠の証人/Eternal Witness》は、墓地から《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を戻すか、他の《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》をチューターで探すために《召喚の調べ/Chord of Calling》を戻すことが出来る。一方《罠の橋/Ensnaring Bridge》はクリーチャーデッキに対して素晴らしい。ほとんどの防衛はパワー0なので、《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》か《突撃陣形/Assault Formation》の助けでまだ攻撃ができる。しかし手札を空にできるとすれば、対戦相手は攻撃できなくなる。このデッキはロック・デッキからは遠いが、《罠の橋/Ensnaring Bridge》が一枚あることで、実際約 100% 負けるであろう呪禁オーラやマーフォークのようなデッキを倒すチャンスが得られる。
対戦
アルカデスは主に2つのアーキタイプに対して苦戦する。その中心は、たくさんの除去と打消しがあるコントロール・デッキと速いコンボデッキだ。コントロールに対しては、たとえ《召喚の調べ/Chord of Calling》と《突撃陣形/Assault Formation》があっても、対戦相手は普通、除去と打消しを《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》を戦場に残さないようにするために使う。このことで大量の壁をプレイできないようにさせられる。一方コンボ・デッキに対しては、大抵はこのデッキのコンボはそういったデッキのコンボよりも遅い。右手力があれば4ターン目に無限コンボへ突入できるが、うまくいっても勝つのは5、6ターン目であるほうがずっと起こりやすい。これは大抵、ストームやグリセルシュートのようなデッキについていけるほど十分速くない。逆に、たとえ《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》がいなくても、このデッキは素晴らしいブロック・クリーチャーがいるので、適当なクリーチャーデッキに対しては良い。最終的には《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》が着地でき、1~2回の大きな攻撃で勝てるからだ。
勝率
概して、6回対戦して2回勝ち、勝率は 33.3% だった。ゲーム別では少し良く、15回中6回勝ち、40% だった。この結果は Against the Odds では平均より少し下だ。良い知らせは、勝った2回の対戦はトロンと呪禁オーラで、この2つは俺がモダンで一番嫌いなデッキなので、勝利数を倍で数えるべきだ。《策略の龍、アルカデス/Arcades, the Strategist》自体に関しては、戦場にいるときは非常に強力だが、たとえチューターで探す手段が108個あっても、そういったことが頻繁に起こるわけではない。ある意味、このデッキは俺に《心なき召喚/Heartless Summoning》問題を思い出させた。このデッキはデッキ名のカードがあると正気でないが、無いととても悪い。Against the Odds では一貫性が無くても、超素敵な勝利方法があるので有効だが、あまりにも頻繁にこのカード自体を失うので、モダンではアルカイダが現実的なデッキであることを想像するのは難しい。それでもまだゲームの成り行きでは、無限コンボに突入したり壁ビートでどうにか倒したりできるし、両方ともとてもすごいんだ!
来週の候補
基本セット2019はまだある。だから来週はこのセットから別の素敵な新しいカードをプレイしよう。先週のように、このアイデアはスタンダードでプレイすることであはあるが、モダンのほうがもっと楽しいかもしれないカードが、このリストには何枚かある。だから必要ならフォーマットを変更する可能性がある。ともかく来週は、どの基本セット2019のカードをプレイすべきかな? 投票して教えてくれ!
(おわり)
【翻訳】Against the Odds:リリアナの順応(スタンダード)
原文
やぁみんな、第147回目の Against the Odds へようこそ。先週は基本セット2019がリリースされた週だったので、 Against the Odds でカードの候補を挙げなかった。つまりこの新しいセットを公開する特別回のときだ。心配しないでくれ。カードの候補はこの記事の最後で戻ってきて、素敵な新しい基本セット2019の選択肢でいっぱいになっている! 「それで今週は何をプレイするんだ?」そんな疑問を聞いたら、もちろんそれは新しい「ゲームに勝つ」と書かれた《リリアナの契約/Liliana's Contract》だ! スタンダードにはデーモン部族デッキを動かせるほど十分なデーモンがいないが、クリーチャー全部をデーモンに変えるようなズルする方法はある。《秘儀での順応/Arcane Adaptation》だ! もし4体のクリーチャーと共に《秘儀での順応/Arcane Adaptation》と《リリアナの契約/Liliana's Contract》が両方とも戦場に得ることができたらなら、アップキープでゲームに勝つことが出来る! スタンダードにおける《リリアナの契約/Liliana's Contract》の勝率はどのくらいかな? 動画に行って見つけ出そう、そしてこのデッキについてもっと話をしよう!
動画
Against the Odds: Liliana's Adaptation (Standard) - YouTube
リリアナの順応
- メイン
1 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
3 《致命的な一押し/Fatal Push》
3 《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
4 《リリアナの契約/Liliana's Contract》
4 《秘儀での順応/Arcane Adaptation》
1 《人質取り/Hostage Taker》
2 《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster》
2 《才気ある霊基体/Gifted Aetherborn》
2 《前兆語り/Omenspeaker》
2 《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》
1 《財力ある船乗り/Sailor of Means》
4 《機知の勇者/Champion of Wits》
2 《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
1 《羊頭スフィンクスの君主、アネシ/Unesh, Criosphinx Sovereign》
1 《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》
2 《スカラベの神/The Scarab God》
4 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1 《イプヌの細流/Ipnu Rivulet》
1 《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
1 《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
4 《水没した骨塚/Submerged Boneyard》
4 《異臭の池/Fetid Pools》
2 《廃墟の地/Field of Ruin》
4 《沼/Swamp》
4 《島/Island》
- サイドボード
1 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
1 《大災厄/Doomfall》
3 《強迫/Duress》
1 《致命的な一押し/Fatal Push》
1 《菌類感染/Fungal Infection》
3 《否認/Negate》
2 《疫病牝馬/Plague Mare》
2 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1 《不滅の太陽/The Immortal Sun》
デッキ
基本セット2019から最初の Against the Oddsのカードを選ぶ時がきたとき、《リリアナの契約/Liliana's Contract》を選択することはとても明白だった。このセットからは良い選択肢がたくさんあるが、「ゲームに勝つ」と書かれたカードは伝統的にこのシリーズの根本だ。このデッキ自体に関しては、デーモン部族デッキを構築することを調べてみたが、スタンダードには一握りのデーモンしかいなく、大半は大量のマナがかかる大きな飛行クリーチャーであることを理解した。このことは戦場に異なる4体のデーモンを得ることが難しいだけでなく、もし戦場に4体得ても、おそらく《穢れた血、ラザケシュ/Razaketh, the Foulblooded》や《悪魔王ベルゼンロック/Demonlord Belzenlok》やその仲間ですでにゲームに勝っているだろう。結局《秘儀での順応/Arcane Adaptation》を使ってデーモンではないクリーチャーをデーモンに変えて(できれば)《欠片の双子/Splinter Twin》のようなコンボでゲームに勝つという、最も伝統的な方向に行くことにした!
デッキのコンボはとても単純だ。《リリアナの契約/Liliana's Contract》に加え、少なくても4体の名前が異なるデーモンと《秘儀での順応/Arcane Adaptation》を戦場に置くことで、アップキープにゲームに勝つ。ありがたいことに、《リリアナの契約/Liliana's Contract》は今まで刷られた「ゲーム勝つ」と書かれたカードの中では最高の中の1枚だ。普通「ゲームに勝つ」と書かれたカードは、とある状況になって最終的にゲームに勝つまで本当に悪いものだ。一方で《リリアナの契約/Liliana's Contract》は、戦場に入ったときたった5マナで4枚引ける、カードを引く呪文としてはまずまずだ。このデッキでは特に、特大のカード・ブーストが鍵である。《秘儀での順応/Arcane Adaptation》を見つけるか、すでにコンボパーツが両方あるならゲームに勝つために必要な異なる4体のクリーチャーを見つける助けになるからだ。
逆に《秘儀での順応/Arcane Adaptation》はとても悪いカードだ。ゲームに勝つには《リリアナの契約/Liliana's Contract》と共に1枚は必要だから、このデッキには4枚入っている。しかし余分なカードは特に助けにならない。さらに《リリアナの契約/Liliana's Contract》と4枚のクリーチャーが揃うまで、《秘儀での順応/Arcane Adaptation》は文字通り何もしない。このデッキには「クリーチャーをデーモンに変える」シナジーは、他には何もないからだ。良い知らせは、コンボ自体は多くの対戦相手がコンボの開始を恐れて除去や打消しを費やすほど、恐ろしいということだ。そうすると、良いカードをもっとたくさん再解決でき、最終的にコンボで倒すために《秘儀での順応/Arcane Adaptation》をもっと引くことが確信できることになる。
デーモン
クリーチャーに関しては、《リリアナの契約/Liliana's Contract》のコンボでゲームに勝つ主なトリックは、少数のクリーチャーを4枚プレイすることより、むしろ異なるクリーチャーを大量にプレイすることだ。このためには、クリーチャーはもっぱら1枚か2枚入りであるが、《機知の勇者/Champion of Wits》は例外だ。他のクリーチャーとコンボパーツを見つけるためにデッキを掘っていくのは本当に良いので、《機知の勇者/Champion of Wits》は4枚入っている。
《前兆語り/Omenspeaker》、《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》、《羊頭スフィンクスの君主、アネシ/Unesh, Criosphinx Sovereign》は、いくらかのカードアドバンテージを与えてくれるクリーチャーで、コンボで倒すときになったとき最終的に異なる名前のデーモンにもなる。《前兆語り/Omenspeaker》は2ターン目に出る素晴らしいブロッカーで、占術は将来のターンを準備する助けにもなる。《豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury》はコントロールに対して最高のカードで、対戦相手のクリーチャーを盗んでデーモンに変えることさえできる。最後に《羊頭スフィンクスの君主、アネシ/Unesh, Criosphinx Sovereign》はたった1枚しか入っていないが、このカード自体で良く、《秘儀での順応/Arcane Adaptation》を使ったコンボパーツのバックアップになる。一度一枚目の《秘儀での順応/Arcane Adaptation》でデーモンを指定していたら、2枚目はスフィンクスを設定でき、すべてのクリーチャーをミニ《嘘か真か/Fact or Fiction》に変えることが出来る。このことはデッキ全体を電光石火のごとくカードを引き、コンボパーツの残りを見つけ、ゲームに勝つ助けになる。
《才気ある霊基体/Gifted Aetherborn》と《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》はこのデッキでは驚くほど重要なカードだ。思い出してほしい。《リリアナの契約/Liliana's Contract》が戦場に入るとき、4点のライフが失われることを。このことで、もしゲームの序盤にたくさんダメージを受けすぎていたら、ずっとゲームに勝つコンボパーツをプレイ出来ずにロックされてしまう。《才気ある霊基体/Gifted Aetherborn》と《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》の絆魂によって、ライフを《リリアナの契約/Liliana's Contract》をプレイできるくらい確実に十分高く保っておく助けになる。ただ一つ警告がある。《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》は実は《リリアナの契約/Liliana's Contract》と一緒には働かない。最初、俺はデーモンカウントを増やすためにアップキープに搭乗できると考えていた。しかし搭乗するときには、アップキープの開始はすでに過ぎており、《リリアナの契約/Liliana's Contract》の能力は誘発しなかった。
《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster》、《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》、《人質取り/Hostage Taker》は、《リリアナの契約/Liliana's Contract》+《秘儀での順応/Arcane Adaptation》コンボに関して見る限り、クリーチャーとしてもカウントできる除去呪文だ。《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster》はゲームの序盤で、攻撃クリーチャーをタップさせ、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》のトークンのような何かを倒しつつ、ライフを高く保つ助けになる。《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》は4マナですぐに何でも倒せ、《人質取り/Hostage Taker》は対戦相手の1体を盗むことで、ときおり2体のクリーチャーを戦場に加えることが出来る。
このデッキにいるバラバラなクリーチャーのまとめは《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》で、《強迫/Duress》のように働く。《財力ある船乗り/Sailor of Means》はたった1枚だが、追加のマナを加えられることで、1ターンでデーモンを複数体唱えて《リリアナの契約/Liliana's Contract》で勝とうとする時がきたとき、価値を持つようになる。最後に《スカラベの神/The Scarab God》は、死んだクリーチャーを戻すことができるので素晴らしい。各クリーチャーを1~2枚しかプレイしない欠点は、対戦相手があるクリーチャーを全部倒してしまうと、すぐにそのデーモンは永遠に失ってしまう。これは《スカラベの神/The Scarab God》が着地してもだ。4マナの永遠の能力のおかげで、複数ターンに渡って《リリアナの契約/Liliana's Contract》と《秘儀での順応/Arcane Adaptation》があれば、1枚でゲームに勝つデーモンすべてを得ることが出来る。
対戦
リリアナの順応における一番困難なことは、全部が2枚入りのせいで、デッキが不安定になるということだ。例えば、赤単のようなデッキに対する対戦は、《才気ある霊基体/Gifted Aetherborn》を《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》を引いて、何か有効なことが起こらないと、厳しくなる。そうは言ったが一般的には、アグロよりは遅いミッドレンジやコントロールに対してプレイしたい。アグロに対しては、序盤に何かからダメージえお大量に受けると、4点ダメージで自殺せず《リリアナの契約/Liliana's Contract》を再度解決することすら難しくなる。そして《リリアナの契約/Liliana's Contract》が無いと、ゲームに勝つ一番良い手段が、つまりスタンダードの《欠片の双子/Splinter Twin》コンボが、永遠にテーブルから離れていってしまう。逆により遅いデッキに対しては、《リリアナの契約/Liliana's Contract》でのドローによって、たとえコンボパーツが全部なくてもこのカードを強力にし、最終的にコンボで倒すために不足したパーツを見つけるまで、安定性と長期プレイの助けになる。
勝率
概して5回対戦して4回勝ち、勝率は 80% と良い結果だった。ゲームでは 11 ゲーム中8回勝ち、勝率は 73% になった。数字を見ると、リリアナの順応は Against the Odds の平均より上であった。おそらく基本セット2019の最初の週で、みんなは奇妙でジャンクな何か(構築よりリミテッドに居場所があるようにみえるデッキ1つを含む)をプレイしているため少し勝率が上ずっているだろうが、俺が見てきた中で一番マジカル・クリスマス・ランドのドローであった狂った《差し迫る破滅/Imminent Doom》デッキ以外は、なんとかまだ全部倒せていた。もっと重要なことは、勝ちの大半はコンボからであり、たとえコンボなしで勝てたたくさんのゲームも、《リリアナの契約/Liliana's Contract》のせいだと考えられることだ!(例えばジェスカイ・コントロールとの対戦で、《リリアナの契約/Liliana's Contract》で 16 枚という大量のカードを引いて、カード・アドバンテージで対戦相手を突き放した) 概してこのデッキはとても楽しく、《リリアナの契約/Liliana's Contract》は、ゲームに勝つ驚くほど効果的な手段だった!
来週の候補
基本セット2019はここにある。新しく素敵な Against the Odds の選択肢が得られた。来週スタンダードでプレイすべき新しいカードはどれかな? コメントで投票して教えてくれ! (注:目的はスタンダードでプレイすることだが、モダンのほうがもっと楽しいかもしれないカードがある。だからスタンダードの構築に飽きたら、フォーマットを変更する可能性が少しある)
(おわり)
【翻訳】基本セット2019の対策カードと残念なカードを理解する(後編)
前編:
【翻訳】基本セット2019の対策カードと残念なカードを理解する(前編) - MTG翻訳したいブログ
原文
《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》
このカードは何か?
《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は、メインデッキと対話する唯一の残念であり対策カードである。2マナで 2/1 飛行はすでに十分有効なカードであり(《無私の霊魂/Selfless Spirit》を見よ)、相当に良く、回避能力があるクロックである。つまり《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》の生け贄能力を持った、時たま当たる墓地利用のデッキを倒すことができる。
主な対象は?
《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は、《陽光浄化者/Suncleanser》と同じように特定のデッキやカードを対象にしないと思う。それよりも、スタンダードとモダンの両方でたくさんの異なるデッキに対し、大量の副次的な価値を提供する。もし俺が、このカードの対象を一つに無理矢理狭めろというなら、おそらく《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》にするだろう。少しまえに《陽光浄化者/Suncleanser》は、狭い対策カードより特定の対戦に対して対策カードになることもある、追加の良いクリーチャーであると言ったにもかかわらずだ。
他に何のカードが対象になるのか?
スタンダードでは、《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は、少なくてもこのフォーマットのベスト・デッキのほとんどすべてに対して、ほんの少し価値がある。赤単アグロの多くは《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》と《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》がある。コントロールデッキは《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》と《スカラベの神/The Scarab God》、そして《アズカンタの探索/Search for Azcanta》も入っている場合がある。《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》デッキは、墓地を利用する計画に対して全部良い。加えてまた基本セット2019に戻ると、《骨ドラゴン/Bone Dragon》、《死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death》、《墓場からの復活/Rise from the Grave》、《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》がある。
一方モダンでは、ほとんどのトップTierがある程度墓地を使っているように見える。ドレッジ、ストーム、ホロウワン、死せる生、アイアンワークス、そしてマルドゥ・パイロマンサーのようなデッキでさえ、墓地利用がメインとなっている。各種コントロールデッキは《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》をプレイしているし、カウンター・カンパニー(《永遠の証人/Eternal Witness》)、死の影(《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》)、ジャンド(《タルモゴイフ/Tarmogoyf》)のような墓地を利用しないデッキでさえ、墓地によって強力になるカードが少なくても何枚かはある。
このカードはどう良いのか?
スタンダードでは、《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》の最大の問題は、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》で倒されることである。もしこの問題が無ければ、メインデッキの枠に入れるには、少なくてもいくつかのデッキにとってはもっと価値が出るだろう。しかし現状では、このスピリットは特に強力になる対戦に対するだけの、サイドボード要員に格が落ちるかもしれない。モダンでは《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は、《集合した中隊/Collected Company》や《召喚の調べ/Chord of Calling》のようなインスタンス・スピードでサーチできるデッキのメインデッキに見られることになりそうだ。そして、デス・タックス、エルドラージ・タックス、各種スピリットベースのデッキのような、《霊気の薬瓶/AEther Vial》を使うデッキでもメインデッキに入る可能性があるかもしれない。たとえメインデッキに忍ばせておくことが出来なくても、すべてのデッキにとってほぼ確実にサイドボード定番になる。クリーチャーベースの墓地対策として、《土覆いのシャーマン/Loaming Shaman》よりずっと良いからだ。逆に、《安らかなる眠り/Rest in Peace》や《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》のようなカードは、ほとんどのコントロールデッキにとって、2/1 がいることは何の関心もなく、クリーチャー・シナジーに何の意味もないので、まだ良いように思える。結局《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は、メインデッキに忍ばせておくか、あまたの墓地対策カードの選択があるおかげで、ほとんど確実にサイドボード定番になることになる。
《冥府の報い/Infernal Reckoning》
このカードは何か?
非常に効果的な方法といくらかの素敵なライフゲインという長所を持った、アーティファクト・クリーチャーと、エルドラージのような無色クリーチャーに対する対策カードである。
主な対象は?
エルドラージを押しつぶす技能を元にすると、俺の推測では、《冥府の報い/Infernal Reckoning》はウィザーズがモダン(とレガシー)のプレイヤーに、親和のようなアーティファクト・ベースのデッキをも対処する追加の柔軟性を持ちながら、人気のある各種のエルドラージデッキ(エルドラージ・トロン、エルドラージ・タクス、バント・エルドラージ)を対策するために与えてくれたカードだ。
他には何が対象になるのか?
スタンダードでは、《冥府の報い/Infernal Reckoning》はたくさんの対象はいない。しかし対象となる少数の対象は非常によくプレイされている。《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》、《ボーマットの急使/Bomat Courier》、《歩行バリスタ/Walking Ballista》の3人組は、最も良くプレイされるトップ6のうちの3枚であり、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》(アーティファクト・トークンを産む)と《キランの真意号/Heart of Kiran》は非クリーチャー呪文で最もよくプレイされるトップ10の中にある。モダンに関しては、《冥府の報い/Infernal Reckoning》の対象は、《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》や《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》が入っているような伝統的なトロンデッキの適当なフィニッシャーに加え、《屑鉄さらい/Scrap Trawler》や《マイアの回収者/Myr Retriever》のようなKCIコンボパーツも狙い撃ちできるが、基本的に3つのデッキに落ち着く。親和(《冥府の報い/Infernal Reckoning》はすべて倒せる)、エルドラージ(《冥府の報い/Infernal Reckoning》は、特定の構築に依存するが、すべてからほとんどのモノまで倒せる)、ホロウワン(《冥府の報い/Infernal Reckoning》は《虚ろな者/Hollow One》だけ倒せる)だ。
このカードはどう良いのか?
スタンダードでは、《冥府の報い/Infernal Reckoning》の最大の問題は、このカードで追放できるものは何でも《致命的な一押し/Fatal Push》で倒せるということだ。つまり、少なくても当分の間は、《冥府の報い/Infernal Reckoning》は、このカードを使って構築するというよりは、《致命的な一押し/Fatal Push》の5枚目のようなカードであるということである。確かに追放とライフゲインの長所のおかげでプレイされるかもしれないが、《致命的な一押し/Fatal Push》より柔軟性が低い版というのは、サイドボードの定番でさえならないように感じる。モダンでは、最大の問題は、すでにたくさんの強力な除去呪文があるということである。エルドラージとアーティファクト・クリーチャーだけ倒すカードが、たとえ長所を考慮しても、《四肢切断/Dismember》のような何かより良いサイドボードの選択肢であるというシナリオを構築するのは難しい。このカードを今すぐエルドラージと親和の対策カードとして1枚サイドボードに忍ばせておくことが出来るかもしれないが、もっと柔軟な除去が有利である当面の間は、脇に置いておくことになるだろう。しかしもしメタゲームがある方向に動くなら、将来潜在能力がある選択肢になる。
《霧の呼び手/Mistcaller》
このカードは何か?
《霧の呼び手/Mistcaller》は基本的にレガシー定番の《封じ込める僧侶/Containment Priest》の1回限り版で、他のカードに対して変な主流でない長所を持った、大きなクリーチャーを場に出すリアニメートとズルして出す他の方法をダメにするようにデザインされた。
主な対象は?
ウィザーズは《霧の呼び手/Mistcaller》をデザインしているとき、《裂け目の突破/Through the Breach》や《実物提示教育/Show and Tell》や、《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》や《墓場からの復活/Rise from the Grave》のようなスタンダードでのリアニメート効果のようなカードを念頭に置いた可能性があるが、ここでは、ほとんどの対象は《集合した中隊/Collected Company》がフォーマット定番の一枚として解決されている、モダンになりそうである。
他の何が対象になるのか?
スタンダードでは、《霧の呼び手/Mistcaller》の対象はかなり限定的である。その理由の大部分は、主なリアニメート・エンジン(《スカラベの神/The Scarab God》と《王神の贈り物/God-Pharaoh's Gift》)はトークン・ベースであるので、《霧の呼び手/Mistcaller》は実のところ止めることが出来ないからだ。《最古再誕/The Eldest Reborn》や《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》、墓地から戻ってくる《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》と《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》のようなカードを止めることが出来るが、《霧の呼び手/Mistcaller》でスクープできるのは、良くプレイされるカードのうち一握りしかない。
逆にモダンはもっと潜在能力がある。《裂け目の突破/Through the Breach》か《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》を、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》か《グリセルブランド/Griselbrand》を場にズルして出すために使うことは、ゲームを終わらせる方法として人気があり、《霧の呼び手/Mistcaller》は素晴らしい1マナの回答になる。《集合した中隊/Collected Company》をフィズらせることも大きなことではあるが、《霊気の薬瓶/AEther Vial》(《霧の呼び手/Mistcaller》を生け贄に捧げた後、対戦相手が場にクリーチャーを置かない選択ができることを警告しておく)、ドレッジ、ホロウワン(《恐血鬼/Bloodghast》と《炎跡のフェニックス/Flamewake Phoenix》がある)、《ちらつき鬼火/Flickerwisp》と《修復の天使/Restoration Angel》といった奇妙なブリンクデッキ、といった変な対象も含まれる。
このカードはどう良いのか?
《霧の呼び手/Mistcaller》の最大の長所は、適切なクリーチャー・タイプを持っていることである。マーフォークは長い間モダンのTierデッキであり、スタンダードでもマーフォークが無傷である間にたくさんのトップTierデッキが何枚ものカードを失うので、ローテーション後急上昇するチャンスがある。プレイアブルであるという線は、部族デッキで働くカードとしてはずっと低い(モダンにおける《呪い捕らえ/Cursecatcher》と、スタンダードにおける《霧まといの川守り/Mist-Cloaked Herald》を見よ)。だから《霧の呼び手/Mistcaller》の最低ラインは、結局マーフォークの部族デッキにとって良い選択肢止まりということになる。
マーフォークから離れると、《霧の呼び手/Mistcaller》はただの 1/1 であるので、非常に速いクロックとはならないし、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》で倒されてしまう。このことでおそらく、スタンダードもモダンでもメイン・デッキには入れられないだろう。そうは言うものの、特にモダンでは、サイドボードで見られる妥当な機会あるくらいは、少なくてもいくつかのデッキにとって十分独特で対象が広い。《集合した中隊/Collected Company》、《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》、《裂け目の突破/Through the Breach》への対策は、それ自体で大きなモノであり、《霧の呼び手/Mistcaller》がたまたま良くなる他の変なカードを全部投げ入れるなら、みんながサイドボードの枠を1、2枚捻出しようとしても驚きはないだろう。
《安全の護符/Amulet of Safekeeping》
このカードは何か?
《安全の護符/Amulet of Safekeeping》は《減衰球/Damping Sphere》を思わせるものがある。非常に異なり全く関係のないアーキタイプを対策するという点でだ。最も明らかなのは、トークンデッキに対して素晴らしいことで、《軍団の上陸/Legion's Landing》、《霊気装置の展示/Servo Exhibition》、《未練ある魂/Lingering Souls》、《苦花/Bitterblossom》を使えないアタッカーに変えてしまう。しかし《安全の護符/Amulet of Safekeeping》の最初の能力が、《ぶどう弾/Grapeshot》のようなカードに対して常に戦場に座っている《狼狽の嵐/Flusterstorm》のように働くので、ストームのようなコンボ・デッキに対しても妥当な回答になる。
主な対象は?
《安全の護符/Amulet of Safekeeping》と《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》と《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》から、ウィザーズはトークン・デッキがスタンダードで非常に良すぎることを心配していたということがとても明白である。これは、《選定された行進/Anointed Procession》といった良いトークン生成カードを全部考えると分かりやすい。そういう訳で《安全の護符/Amulet of Safekeeping》は、このカードを複数の対戦でより適切にすることで、もっとモダンで潜在能力があるように《マナの税収/Mana Tithe》の側面が付け加えながら、主にスタンダードのトークンをあるラインの内側に保つようにデザインされたように見える。
他には何のカードが対象になるのか?
少し前に話した通り、スタンダードではトークンの対策が、限りなく重要な側面である。《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》がトークンを抑止する良い仕事をしているが、もし最終的に禁止されるなら、《安全の護符/Amulet of Safekeeping》はさらにもっと良くなる。逆に《マナの税収/Mana Tithe》の側面は、ゲームが壊れることよりもっと嫌なことであり、《残骸の漂着/Settle the Wreckage》、《マリオネットの達人/Marionette Master》、《歩行バリスタ/Walking Ballista》のようなカードをちょっとゴミにし高コストにする。対戦相手が《歩行バリスタ/Walking Ballista》でダメージを飛ばすのに1マナ払うことは素敵だが、何かが変わった場合次の15か月間このカードがあることは素晴らしい安全弁ではあるものの、メタゲームにトークンがいないことは、現在のスタンダードではサイドボードに見られるほど十分な仕事はしないように思う。
モダンでは、物事が反転する。主流じゃないトークンに対しては良いボーナスがあるが、《マナの税収/Mana Tithe》の能力が中心的だ。ストームからの《ぶどう弾/Grapeshot》死やタイタンシフトからの《風景の変容/Scapeshift》、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》死を止めることは素敵だが、《安全の護符/Amulet of Safekeeping》はバーン対策に驚くほど効果的でもある。すべての《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》と《稲妻/Lightning Bolt》が追加のマナが必要になることはデッキを十分遅くするからだ。このアーティファクトは、《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》の -2 や《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter》のような手札からカードを取っていくたくさんいるようなモノに追加コストを払わせつつ、《思考囲い/Thoughtseize》や《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》のような手札破壊呪文も効果を小さくする。
(途中...)
ランキング(スタンダード)
8位:《陽光浄化者/Suncleanser》 1年前なら1位だっただろう。エネルギーの対策としてはちょっと遅すぎた。
7位:《高山の月/Alpine Moon》 有効な安全弁ではあるが、現在のフォーマットでこのエンチャントが《廃墟の地/Field of Ruin》を押しのけるのをイメージすることは難しい。
6位:《安全の護符/Amulet of Safekeeping》 《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》がいるので、トークン・デッキは現実的ではない。しかし禁止されるようなことが起これば、《安全の護符/Amulet of Safekeeping》のランキングは急上昇するかもしれない。
5位:《霧の呼び手/Mistcaller》 《霧の呼び手/Mistcaller》はおそらくマーフォークでプレイされるだろうが、現在のスタンダードではすべての対策にはならない。
4位:《冥府の報い/Infernal Reckoning》 少なくてもカラディシュがローテーションされるまでは、《冥府の報い/Infernal Reckoning》をサイドボードに少しだけ忍ばせておくくらいの機会はある。
3位:《疎外/Isolate》 コントロール以外では、たくさんのベストデッキは1マナをプレイしており、このインスタントにはたくさんの対象がある。
2位:《Isolation Tower》 ローテーション後を取り上げることになるが、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》 v.s. コントロールが、ラヴニカのギルドのスタンダードを定義する対戦になる、という可能性が非常に高そうである。《Isolation Tower》は、コントロールデッキにこの恐竜を倒す機会コストをたくさん与えてくれる。
1位:《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》 堅牢な能力と適切な対象がたくさんあることで、《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》はすばらしいサイドボードの選択肢になる。そして多分いくつかの構築では、《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》への弱点があっても、メインデッキでさえプレイされるだろう。
ランキング(モダン)
8位:《陽光浄化者/Suncleanser》 多分この2マナは結果的に日の目を見る日がくるだろう。しかし今のところ、モダンではちょっと高コストだ。このクレリックをサイドボードに入れられるほど良い対象がいない。
7位:《Isolation Tower》 もし本当に呪禁オーラを倒したいなら、《Isolation Tower》は良い仕事をするだろう。しかし呪禁オーラがモダンで最も良くプレイされるデッキとならないなら、他の強力な無色土地を押しのけるのは難しい。呪禁オーラが君の地元のメタゲームで巨大な部分を占めているならば、《Isolation Tower》を念頭に置いておく価値はある。
6位:《冥府の報い/Infernal Reckoning》 このカードがすることは非常に良いが、モダンにはたくさんの強力な良い除去呪文の選択肢があり、サイドボード枠には限りがあるので、幅広い対象が取れる除去呪文を押しのけて、特定のデッキの少数を対象にするだけのカードを見るのは難しい。
5位:《安全の護符/Amulet of Safekeeping》 《安全の護符/Amulet of Safekeeping》はランキングをつけるのが最も難しいカードだ。たくさんの異なるデッキに何かをするが、完全に荒廃させるのはストーム、バーン、トークンデッキに対してだけである。プレイレベルは週ごとのメタゲームと君がどのデッキを倒そうとしたいかに大半が依存する。
4位:《高山の月/Alpine Moon》 トロンとタイタンシフトに対してすばらしく、ミシュラランドがたくさんあるデッキに対して適切程度である。《高山の月/Alpine Moon》が困難なことは、効果が小さいが幅広いデッキに対して良い《血染めの月/Blood Moon》と《減衰球/Damping Sphere》を押しのけられるかである。
3位:《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》 すべてのデッキが《安らかなる眠り/Rest in Peace》や《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》のようなカードの代わりに、クリーチャーベースの《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》が欲しい訳ではないが、《悔恨する僧侶/Remorseful Cleric》は《集合した中隊/Collected Company》と《召喚の調べ/Chord of Calling》が入ったデッキでプレイされることをは間違いない。
2位:《霧の呼び手/Mistcaller》 適切なクリーチャー・タイプのおかげで、《霧の呼び手/Mistcaller》はプレイされるだろう。この魚は《裂け目の突破/Through the Breach》や《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》のようなコンボカードを衰退させる機会を与えてくれる。一方で《集合した中隊/Collected Company》を対策するという側面によって、他のデッキにも入るかもしれない。
1位:《疎外/Isolate》 《疎外/Isolate》がサイドボード定番にならない世界を想像できないくらい、たくさんの良い対象がある。
総括
君はこの記事のカードの議論を集めたなら、特にスタンダードでは、基本セット2019の対策カードの大半は、非主流からプレイアブルではないの間のどこかにありそうであることが分かる。このことは悪いことのように聞こえるかもしれないが、実は理想的なのである。もし《安全の護符/Amulet of Safekeeping》や《陽光浄化者/Suncleanser》のようなカードがたくさんプレイされるならば、1つのアーキタイプが支配していて、一般的にはフォーマットの具合が悪いというサインである。フォーマット定番であることよりはむしろ、対策カードにとって理想的な人生は、フォーマットの非主流でほとんどプレイアブルでなく隠れていることであり、あるテーマかカードがフォーマットで良すぎることになったら、サイドボードに現れて主役になるまで待っていることである。
基本セット2019の対策カードを全部を通してみると、異なるテーマとアーキタイプをたくさんカバーしていることが分かる。トークン、カウンター、低コストのパーマネント、無色クリーチャー、エネルギー、呪文ベースのコンボ、呪禁、リアニメート、墓地利用。このリストは、マジックの歴史上名人様がときどき壊れているとか楽しくないデッキだとかいうリストのように読める。つまり、少なくてもスタンダードの次の1年間は、ここに挙げたどんなテーマがベストなアーキタイプになっても、安全弁がフォーマットで使えることは、デッキをあるラインより後ろに下げることができるのである。
対策カードが最近数年間に渡って欠けていた。そしてドラフトで君のレアからプレイアブルではない《安全の護符/Amulet of Safekeeping》が出てくることは、全然わくわくすることじゃないかもしれない。しかし長い期間で見れば、対策カードがフォーマットで使えることは、より素晴らしいことのためにある。できれば、どのカードもプレイする必要がなければ、次のスタンダードの1年は素晴らしいものになる。しかし何かが間違ったとき、失敗しない安全網があることも素敵なことである。この安全網は過去数年間欠けていた。その結果、何かが間違ったときすべてを禁止へと落とした。前へ進むなら、対策カードがあることで、劇的な行動が必要となる前に、スタンダードは自分を正しくし、自分自身を修正する必要なツールがあることで、禁止という最悪のケースのシナリオは少なくなりそうである。
まとめ
ともかく今日はこれで全部だ! 君がわくわくした基本セット2019の対策カードは何かな? 挙げたカードで俺が見落とした他の適用方法は何かあるかな? どのカードがスタンダードでベストかな? モダンではどうかな? コメントで俺に教えてくれ! いつものように君の考え、アイデア、意見、提案をコメントに残してくれ。そして俺にはTwitterかメールで連絡を取ることが出来る。
(おわり)