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【翻訳】Brewer's Minute:Deep Delve --- 対象を取る手札破壊

原文

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やあみんな! Brewer's Minuteの時間だ! 今週は新しいことをしよう --- Deep Delve、これは、ある特定のグループのカードについて深く掘り下げていく企画だ。最初に取り上げるのは、《強迫/Duress》、《思考囲い/Thoughtseize》、《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》のような対象を取る手札破壊カードだ。このサブシリーズの基本的なアイデアは、あるグループのカードについて、何がどのように良か悪いのかから、どこでどのようにプレイするのかまで、君達が知る必要があることをすべて議論することだ。君たちが Deep Delve のアイデアをどう思うか俺に教えてほしい。というのは、もし気に入ってくれればもっと続けることができるからだ。ともかく、手札破壊カードについて議論しよう!

動画

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これは何か?

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 対象を取る手札破壊カードとは何か? 「対象を取る手札破壊」という言葉自体に関しては、君がプレイヤーか対戦相手を対象に取り、その人の手札から選んで取れるカードのことである。捨てるのではなく追放する《大災厄/Doomfall》のようなカードも含めるが、《精神腐敗/Mind Rot》や《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》のようなカードは含めない。対戦相手が捨てるカードをコントロールできないからだ。モダンでは、最も人気がある選択肢は《思考囲い/Thoughtseize》と《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》の2つがあるが、スタンダードでは、選択肢が狭く(あるいはマナ・コストが高く)《強迫/Duress》、《大災厄/Doomfall》、《過酷な精査/Harsh Scrutiny》のようなカードにある。

何が良いのか?

1.対象を取る手札破壊カードは、対処困難なカードに対する回答になる

大半の手札破壊カードは黒で、黒はある種のカード(クリーチャーとプレインズウォーカー)に対処するには非常に良く、別の種のカード(アーティファクトとエンチャント)に対処するには、一旦戦場に出てしまうと非常に悪い。手札破壊カードによって、黒はこのような対処困難なパーマネントへの回答を得られ、更に呪文に対処する方法も得られる。《副陽の接近/Approach of the Second Sun》を取り上げてみよう。黒単デッキは、《強迫/Duress》のようなカードで対戦相手の手札を攻撃できなければ、ほとんど《副陽の接近/Approach of the Second Sun》を倒せないだろう。

2.対象を取る手札破壊カードは、低コストで高コストのカードを対処できる

手札破壊カードの力の一つには、低コスト(大抵1マナ)で(《副陽の接近/Approach of the Second Sun》や《けちな贈り物/Gifts Ungiven》のような)高コストの強力な脅威への回答になることだ。だからある意味、マナで買い替えをしているのである。しかし重要なことを述べておくと、君はこの交換によって実際何のテンポも得ていない。なぜなら対戦相手の手札からカードを取ると、対戦相手は(《対抗呪文/Counterspell》と違って)そのカードを唱えるマナを払わないことになるからだ(《対抗呪文/Counterspell》は、呪文を止めるだけでなくカードを唱えようとしてマナを払わせているので、奇妙な《Time Walk》の効果がある)。

3.対象を取る手札破壊カードは、1ターン目にプレイできる

これは特にモダンで重要になる。モダンのほとんどのデッキは、1ターン目からそのデッキの計画を始める。もし君が1ターン目に何もしなかったら、なりゆきで対戦相手から後れを取った状態で始めることになる。《思考囲い/Thoughtseize》や《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》のような手札破壊カードは、たくさんあるコントロールとミッドレンジ・デッキにとって、1ターン目から動けるカードだ。

4.対象を取る手札破壊カードは、情報アドバンテージが得られる

対戦相手の手札からカードを取るのは素晴らしいが、手札破壊カードによって対戦相手の手札がすべて見られるという付加価値も得られる。このことは、対戦相手が何ターンかに渡ってどのカードをプレイしそうかを知ることができるので、より効果的にプレイできるようになる。

5.対象を取る手札破壊カードは、アンフェア・デッキから君を守る

手札破壊カードがモダンでとても人気がある理由の一つには、《思考囲い/Thoughtseize》は基本的にこのフォーマットでの《意志の力/Force of Will》版だからであり、君が3ターン目にストームや《裂け目の突破/Through the Breach》した《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》のようなデッキに殺されないようにする、最善の選択肢になるからだ。ある意味、このことはスタンダードでも起こる。遅いが止め難い《副陽の接近/Approach of the Second Sun》からフェア・デッキを守るために、《強迫/Duress》を使える。

何が悪いのか?

1.対象を取る手札破壊カードは、終盤で引いてしまうと死に札になる

一般的に手札破壊カードの最大の欠点の一つには、このカードを効果的にするには対戦相手の手札にカードが必要になるということである。そういう訳で、デッキに手札破壊カードを入れる最大の短所は、終盤で両者がトップデッキ・モードに入ったとき、対戦相手は強力な呪文を引いて唱えるだろうが、君は何%かは手札破壊カードを引いてしまうだろう。これは完全に文字通り土地を引くより悪い。

2.対象を取る手札破壊カードは、マッチアップに依存する

これはほとんどスタンダードの問題だ。スタンダードは選択肢が狭い。《強迫/Duress》は、呪文偏重なコントロール・デッキに対しては素晴らしいが、非クリーチャー呪文が少ないクリーチャー・デッキに対しては、ゲーム中何もしないだろう。モダンの手札破壊カードは対象範囲が広いのでこの問題は抑えられているが、《思考囲い/Thoughtseize》があまりよくない対戦もある。ドレッジのように墓地にカードを置きたいデッキや、バーンのように君が受けるダメージが重要であるデッキと対戦するときだ。

どこでプレイするのか?

モダンでは、《思考囲い/Thoughtseize》や《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》のような手札破壊カードは最もプレイされるカードの一枚であり、もし君が黒をプレイするなら、これらのカードをデッキに入れないなら何か(《死せる生/Living End》で嫌がらせするような)理由が必要だ。典型的なモダンのデッキでは、メインで約6枚手札破壊カードを入れる(正確な数字は構築に依る)。

スタンダードでは、《強迫/Duress》はほぼすべての黒いデッキで出てくるが、典型的には対戦に依存するのでサイドボードのカードとしてである。これは《強迫/Duress》だけではなく、ほとんどの手札破壊カード呪文も正しい。なぜなら、スタンダードの手札破壊カードは(《大災厄/Doomfall》のように)高コストであるか、(《強迫/Duress》や《蔑み/Despise》のように)範囲が狭いかのどちらかであるからだ。(※訳注 《蔑み/Despise》は《過酷な精査/Harsh Scrutiny》の間違いだと思います)

どうプレイするのか?

1.1ターン目

手札破壊カードの力の一つには1ターン目にプレイできることだと話をした。だから《強迫/Duress》や《思考囲い/Thoughtseize》をすぐに放つことは、大抵良い計画だ。

2.可能な限り待つ

対戦に依存するが、ときどき対戦相手が何か鍵となるプレイをする前のターンのために、手札破壊呪文を待っておくのが最善になることがある。例えばモダンでは、《風景の変容/Scapeshift》は一旦7枚の土地をそろえると致命的である。だから1ターン目に唱えるよりもむしろ、君を倒すターンの前まで待って、対戦相手に鍵となる呪文を引く猶予を与えるほうが良くなるかもしれない。1ターン目に《思考囲い/Thoughtseize》を唱えることは、次のターンに対戦相手が《風景の変容/Scapeshift》を引かせるだけであり(そして数ターン後君を倒す)、とても悪く感じる。

3.重要な呪文を通す

最後のテクニックは、重要な呪文の1枚を唱えるのと同じターンに唱えることである。例えばスタンダードでコントロールと対戦していて、本当に《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を解決したいとしよう。1ターン目に《強迫/Duress》して打消し呪文を取ることができた。そして4ターン目に《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を唱える前に、対戦相手が他のカードを引かないように祈る。しかし大抵は5ターン目まで待ったほうが良い。《強迫/Duress》を唱えて(手札から打消しを取るか《強迫/Duress》を打ち消すため位にマナを使わせるかになる)、対戦相手が自分を守るマナがカードがない間に、そしてすぐにつづいて《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》を解決する。

 

(おわり)