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【翻訳】Budget Magic:白黒アリストクラッツ(スタンダード)

原文:

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今週は、スタンダードへ向かって俺が気に入っているデッキの一つをプレイしよう。アリストクラッツだ! このデッキの基本的なアイデアは単純だ。《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》を使って生け贄の誘発能力を倍にする。その後クリーチャーを生け贄に捧げてゲームに勝つ! トリッキーな部分はゲームを終わらせる方法を見つけることだ。伝統的に、アリストクラッツは《血の芸術家/Blood Artist》や《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》のようなクリーチャーに頼ってゲームを終わらせる。しかしイクサランの相克でのスタンダードでは、《血の芸術家/Blood Artist》の効果を持ったクリーチャーはいない。つまり余計なステップを一つ、クリーチャーを宝物トークンに変換する、というステップ通す必要がある。そうすることで《マリオネットの達人/Marionette Master》を超《血の芸術家/Blood Artist》風フィニッシャーとして使うことができる。白黒アリストクラッツは《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》の助けを借りることで、イクサランの相克のスタンダードでもやれることができるかな? 動画に行って見てみよう!

動画

  • デッキ解説

Budget Magic: WB Aristocrats (Deck Tech) - YouTube

  • 白黒アリストクラッツ v.s. アブザン・トーク

Budget Magic: WB Aristocrats vs. Abzan Tokens (Match 1) - YouTube

  • 白黒アリストクラッツ v.s. 白青サイクリング

Budget Magic: WB Aristocrats vs. UW Cycling (Match 2) - YouTube

  • 白黒アリストクラッツ v.s. 白青オーラ

Budget Magic: WB Aristocrats vs. UW Auras (Match 3) - YouTube

  • 白黒アリストクラッツ v.s. 緑黒パンハモニコン

Budget Magic: WB Aristocrats vs. GB Panharmonicon (Match 4) - YouTube

  • 白黒アリストクラッツ v.s. 緑黒巻きつき蛇

Budget Magic: WB Aristocrats vs. GB Constrictor (Match 5) - YouTube

白黒アリストクラッツ

メイン

2 《不可解な終焉/Baffling End
1 《栄光の神バントゥ/Bontu the Glorified
2 《排斥/Cast Out
4 《秘密の中庭/Concealed Courtyard
3 《強気な回収者/Defiant Salvager
4 《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter
4 《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose
4 《放棄された聖域/Forsaken Sanctuary
1 《イフニルの死界/Ifnir Deadlands
4 《マリオネットの達人/Marionette Master
4 《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk
4 《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer
4 《平地/Plains
1 《無情な無頼漢/Ruthless Knave
2 《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds
3 《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes
6 《沼/Swamp
4 《宝物の地図/Treasure Map
3 《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan

サイドボード

1 《アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast
3 《強迫/Duress
2 《燻蒸/Fumigate
2 《黄金の死/Golden Demise
3 《イクサランの束縛/Ixalan's Binding
2 《失われた遺産/Lost Legacy
2 《渇望の時/Moment of Craving

デッキ

白黒アリストクラッツは基本的にクリーチャーベースのコンボデッキだ。理論的に適当な弱いクリーチャーで殴って勝つこともできるが、主な計画は正しいクリーチャーの組み合わせを集めて、盤面全部のクリーチャーを生け贄に捧げまくって、ただちに勝利することだ。このために、このデッキがしようとすることを理解する一番簡単な方法は、この過程を一歩ずつ進むことだ。

ステップ1:生け贄を提供するカード

薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》は奇妙なカードだ。ビートダウン・クリーチャーとしては、たとえクリーチャーが死んだとき成長することができても、4マナ 1/1 でとても力不足だ。結果として、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》をプレイし対戦相手を攻撃しようとすることは、素晴らしくない計画だ。逆にコンボパーツとしては正気ではない。彼女は基本的に生け贄に捧げられるクリーチャーの数を倍にする。このデッキでは、主な計画は、生け贄を要求するカードと共に大量のクリーチャーを戦場に出すことだ。その後、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》を唱えてすべてのクリーチャーを生け贄に捧げて、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》の上に大量のカウンターを乗せる。その後、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》自身を生け贄に捧げて、本質的に生け贄に捧げるクリーチャーを 1/1 吸血鬼トークンの形ですべて戻ってくる。最終的にゲームに勝つには十分であろう吸血鬼を、あるカードと共に --- ちょっと後で話すが ---すべて生け贄に捧げる。

薄暮の殉教者/Martyr of Dusk》と《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter》は基本的にこのデッキでは同じカードで、生け贄に捧げるクリーチャーの数を倍にする、もう一つの方法を与えてくれる。たった1枚の《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk》か《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter》が《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》と共に戦場にあると、6体のクリーチャーを生け贄に捧げることができるようになる(《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk》か《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter》で1体、どちらかが死んだときに得るトークンで1体、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》で1体、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》から得る吸血鬼トークンが3体)。生け贄コンボから離れると、《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk》と《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter》は両方とも、コンボを決める1ターンへ向かって組み立てている間、生き残る助けとなる複数回のチャンプブロッカーをももたらしてくれる。

ステップ2:生け贄を要求するカード

生け贄を要求する主なカードは2枚あり、《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》と《強気な回収者/Defiant Salvager》だ。この2枚のカードにはちょっとした違いがあるが、両方ともコンボの準備が整ったときタダで盤面を生け贄に捧げる方法を提供するので、実際はほとんど同じようなカードだ。《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》が伝説であるという事実を差し引いても、防御を形成し(コンボは主にソーサリー・スピードなので、大きな利点ではないにも関わらず)インスタンス・スピードで何かを生け贄に捧げられるので、こちらのほうが良い。一方《強気な回収者/Defiant Salvager》はちょっとリスキーで、対戦相手が最初の生け贄に対応して倒すことができるからだ。そしてソーサリー・スピードでしか生け贄の能力を起動できないので、何か他のものを生け贄に捧げられなくなる。しかし《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》を3~4枚引いて、伝説であるために唱えられず、ゲームに負けるよりは良い。《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》と《強気な回収者/Defiant Salvager》合わせて生け贄を要求するカードは6枚ある。つまり毎ゲーム少なくても1枚は見つけられるだろうから、この賭けには分があるということだ。

 《無情な無頼漢/Ruthless Knave》と《栄光の神バントゥ/Bontu the Glorified》は生け贄を要求するカードのバックアップだ。両方ともいくらかの長所を提供するが、大きな問題は《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》と《強気な回収者/Defiant Salvager》とは違って両方とも能力を起動するのにマナが掛かるということだ。このことによって、特にたくさんのクリーチャーが盤面いっぱいにいるとき、1ターンで全盤面を生け贄に捧げることを難しくする。《無情な無頼漢/Ruthless Knave》の長所は、このデッキはたくさんの宝物トークンを産むので、《無情な無頼漢/Ruthless Knave》で余った宝物をカードに変えられることだ。このことは追加のコンボパーツを見つけて結果的にゲームに勝つ助けになる。一方《栄光の神バントゥ/Bontu the Glorified》は実際非常に速いクロックなので、もしコンボで勝つことができないなら、適当なクリーチャーを生け贄に捧げることでゆっくり1点ドレインしながら 4/6 威迫・破壊不能で毎ターン攻撃することによって勝ちにいくことができる。

ステップ3:宝物トークンへの変換

現在のフォーマットでアリストクラッツを構築する困難なことの一つには、《血の芸術家/Blood Artist》や《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》のようなドレインをするフィニッシャーがいないことである。このため、盤面を生け贄に捧げることで勝つためには余計なステップを通す必要がある。対戦相手を直接生け贄を捧げることで勝つ代わりに、《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》を使って生け贄に捧げたクリーチャーを、結果的にゲームに勝つために宝物トークンに変換する必要がある。

良い知らせは、《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》は本当に、本当に良い宝物トークンを産むカードだということだ。たった一枚の《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk》か《悪運尽きた造反者/Doomed Dissenter》と《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》とで、どうやって6体のクリーチャーを生け贄に捧げることができるか話したのを覚えているだろうか? この中に《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》を加えたら6個の宝物トークンを得ることになり、典型的にゲームに勝つために5個の宝物トークンが必要とするならば、とても素晴らしい取引となる。ゲームに勝つためにたった5つの宝物を得るだけで良いが、このデッキは本当にたくさん宝物を得ることができない。なぜならもし枠があるなら、そこには《無情な無頼漢/Ruthless Knave》か宝物トークンを産む助けになる新しいカードにできるからだ...

《宝物の地図/Treasure Map》はこのデッキでは正気ではないカードだ。ゲームの序盤では、ドローをスムーズにし、土地を確実にドローできるようにし、そしてコンボパーツを見つけるちょっとしたフィルターになる。そして数ターン後《宝物の入り江/Treasure Cove 》へ裏返ると、宝物トークンを生け贄に捧げることによりランプと毎ターン追加のカードを引くことができるようになる。裏返ったとき3つの宝物トークンを生成することが良いが、《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》の助けがあると《宝物の地図/Treasure Map》が一旦裏返ってしまえば、俺だけ《吠えたける鉱山/Howling Mine》になり、毎ターン2枚カードを引くことができる。このことで、さらに(宝物トークンを生成しカードを引くための)生け贄に捧げるクリーチャーを見つけ、結果的にゲームに勝つフィニッシャーを見つける助けになる。

ステップ4:ゲームに勝つ

《マリオネットの達人/Marionette Master》は《血の芸術家/Blood Artist》で、盤面全体を生け贄に捧げてゲームを終わらせる方法を与えてくれる。一旦《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》でクリーチャーを生け贄にささげることによりたくさんの宝物トークンを産むと、やるべきことは《マリオネットの達人/Marionette Master》をプレイして製造(fabricate)で +1/+1 カウンターを置き、その後宝物トークンを5つ生け贄に捧げて対戦相手のライフを20点ドレインすることだ。

白黒アリストクラッツにおける《マリオネットの達人/Marionette Master》の強さの一部は、たとえコストが6マナであっても、宝物トークンのおかげで土地がタップしていても大抵唱えることができるということだ。《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》と《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》の助けがあると、宝物トークンを10~15個産むことは難しくない。そしてこの数は《マリオネットの達人/Marionette Master》を唱えるために6個生け贄にささげても、まだすぐにゲームに勝てるほど十分だ。

ゲームに勝つためのバックアップの計画は《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes》だ。《マリオネットの達人/Marionette Master》で勝つ計画のリスクの一つには、対戦相手が《失われた遺産/Lost Legacy》のような何かで潜在的にすべてを台無しにすることができるということだ。このことが起きてしまうと、単にクリーチャー全部を生け贄に捧げて、《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》でたくさんの 1/1 絆魂の吸血鬼トークンの生成と《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》で大量の宝物トークンを生成するだけになる。その後同じターンに《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes》を2回か、3回起動することで、1/1 を全部 3/3 か 4/4 にし、古き良き戦闘ダメージで対戦相手を倒すことになる。

除去

このデッキにはたくさんの除去はない。代わりにチャンプブロックで対戦相手を寄せ付けないようにすることに信頼を置いているので、除去はちょっとだけである。《排斥/Cast Out》は何にでも対象にとれるので重要で、やっかいなアーティファクトやプレインズウォーカーに対処する手段になる。一方《不可解な終焉/Baffling End》は基本的に《致命的な一押し/Fatal Push》の低予算版で、ゲーム序盤のやっかいな、特に攻撃することなく大きなインパクトになりうる《巻きつき蛇/Winding Constrictor》のようなクリーチャーに対処する手段になる。

結果

白黒アリストクラッツはとてもすごかった。対戦は 4-1 で終わって、負けた1戦はとても不運だった(対戦相手は《黄金の死/Golden Demise》を含む数枚の良いカードを連続して引くしかないくらい何のチャンスもないと思っていたので、ほとんど持っていってしまうくらい不運だった)。その対戦の間に、このフォーマットで最もプレイされているデッキである、アブザントークン、白青サイクリング、緑黒巻きつき蛇といったたくさんの Tier デッキと、先週末トーナメントで強い結果を残したせいで一番熱いデッキである白青オーラともプレイした。だからローグデッキだけぶちのめせなかった。

そうは言っても、白黒アリストクラッツは最終形からは遠い。特に《黄昏+払暁/Dusk+Dawn》はこのデッキは正気ではないように見える。対戦相手の盤面を一掃しながら、ほとんど全部のクリーチャーを戻すことができるからだ。俺はただリストにこのカードを押し込む方法を見つけられなかっただけだ。おそらく1枚差しの《栄光の神バントゥ/Bontu the Glorified》は削ることができるだろうが、それ以上は、すべてのカードは目的を果たしているので何かを削除するのは本当に難しい。もし君が他の簡単なアップグレードを探しているなら、《致命的な一押し/Fatal Push》は《不可解な終焉/Baffling End》より良いカードだ。なぜなら紛争を達成するのは本当に簡単だからだ。だからもし何枚か転がっているなら絶対に放り込むべきだ。

デッキをプレイすることに関しては、このデッキはアグロデッキであると考える間違いを犯してはいけない。低コストのクリーチャーでしょっぱいダメージを与えることに集中するのは魅力的だが、通常は防御的にプレイして《マリオネットの達人/Marionette Master》で勝てる状態にゲームを操るようにするほうが良い。このデッキの変な側面の一つには、ゲーム序盤で適当なダメージを与えられても何の助けにもならないことだ。なぜなら一旦コンボが始まってしまうと、20点のライフから対戦相手を倒すことができるに違いないからだ。だからあちこちで数点のダメージを与えても、ほとんどのゲームでは何もしていない。

そういう訳で、君は白黒アリストクラッツをプレイすべきか? 俺はこのデッキはFNMレベルで戦うには十分良いと思うし、もう少しチューニングすれば多分もっと上のレベルになるかもしれない。もしジョニー風のデッキや、クリーチャーベースのコンボデッキや、クリーチャーを生け贄に捧げて何かを得るデッキが好きなら、白黒アリストクラッツはもしかしたらイクサランの相克におけるスタンダードでは完璧な低予算デッキの選択肢になるかもしれない!