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【翻訳】競技1ゲームマッチのリスクと得るもの(Arena)(前編)

正月から翻訳かよだって? 長期休暇くらいしか集中して翻訳できないんだぜ。


原文:

www.mtggoldfish.com

多くの点で、Arena は何年どころか数十年もの間、紙と Magic Online でプレイしている古い Magic と同じだ。カードは同じでありメカニズムとルールも同じだ。Arena は、今までの中でどんなMagicのデジタル製品よりも輝かしくサクサクしているようだ。しかしながら、ある点で、Arena は違っていて革新的である。例えば、紙のゲームでは使えないカードがあり、そのカードは競技プレイという観点ではたくさんのことをしないが、競技トーナメントでは合法である。多分 Arena が違っていて革新的である最大の点は、君の観点に依るが、(少なくても今のところ)ランキング(Arena の競技プレイ版)が「伝統的な」サイドボードありの3ゲームマッチよりも、1ゲームマッチで開催されていることだ。

驚くことではないが、この変更は Magic のコミュニティで大きな議論を引き起こしている。ある者は素晴らしい革新と見ているし、他の者は過去25年間 Magic を成功させ、ゲームをうまくいく助けになっていることから大きく脱線しすぎることを心配している。その25年間とは、多数の模倣製品と競合製品がいろいろな理由でゲームシーンからフェードアウトしていった期間だ。そういうわけで今日は時間を取って、競技1ゲームマッチの Magic のリスクと得るものについて議論をし尽そう。

議論に行く前に、完全に明確にしておくことがある。今日は競技プレイについての議論である。つまりトーナメントやランキングやそういったものだ。1ゲームマッチは素晴らしいカジュアルゲーム・モードだが、俺は誰も Arena が1ゲームマッチのサポートを止めて欲しい思っている人はいないと考えている。ゲームを取り上げる少数の人にとって、競技プレイをするためにたくさんカードは必要なく(サイドボードを構築する必要が無いから)、対戦は速く(て、Arena がいったん現在の PC 専用モードから拡張されると、多分結果的にモバイルプレイに優しい)、不安定性が増すことで新規プレイヤーや経験の無いプレイヤーは、最高のプロと戦う機会があるという点で(Reid Duke氏やLSVですら、マナ・スクリューをする)、1ゲームマッチは巨大なアドバンテージがある。そういう訳で、今日は Arena に1ゲームマッチ・モードがあることについてではない。1ゲームマッチは Arena にあるべきである。むしろ、トーナメントや競技モードとして、1ゲームマッチ・モードを使う長所と短所の話である。

得るもの:速さ

ウィザーズは Arena にモバイルや他のプラットフォームにも導入することは明らかだ。1ゲームマッチは本質的に、モバイルゲームの世界だ。この世界は、人々はバス停や休み時間、風呂場ですら高速に対戦をしようとする。1ゲーム当たりの推定時間は7分で、忙しい実生活のなかでも1ゲームをプレイすることはとても簡単である。

 Arena には新しいeスポーツのプログラムがあるものの、主な目的は(少なくても以前は)、新規プレイヤーと以前プレイしていたプレイヤーをゲームに戻すことであることを、覚えておくことも重要だ。1ラウンド50分のタイマーを使っていた Magic プレイヤーにとって、3ゲーム 21分でプレイすることは、超速く感じられる。初めて Magic をプレイする人や、ハースストーンやモバイルゲームからやって来てくる人にとっては、21分はおそらくうんざりするくらい長く感じるだろう。そしてこのことは、Vines(訳注:YouTubeニコニコ動画のような、動画サービスみたいです)、Snapchat、短いYouTubeの動画から生まれた世代は考慮していない。現在の Magic のプレイヤーにとっては奇妙に聞こえるが、人々が初めてこのゲームを取り上げるには、3ゲームは多すぎるということなのかもしれない。

もちろんここでは、競技プレイは新規の Magic プレイヤーのためにデザインされているかどうかという疑問は妥当だ。伝統的には、Magic の道筋はカジュアル・プレイから始まり、結果的に FNM やグランプリ、選ばれた一部の人向けのプロツアーのような、より競技的な環境へ拡張した。Arena では違って、人々は単純に最初から競技プレイへ飛び込む可能性もあるが、Arena から入った新規プレイヤーがカードコレクションを持って競技プレイを強く望むときまでに、伝統的な3ゲームマッチをプレイする準備をし、サイドボーディングがもたらす深い部分を求めるかもしれない可能性はある。

リスク:速すぎる

1ゲームマッチの慣習に、アグロ・デッキに対して過度に報奨が与えられるというのがある(コントロール・デッキも1ゲームマッチのメタゲームの一部にいるが、ミッドレンジ・デッキはほとんど脇へ除けられている)。1ゲームが対戦全体を決定する世界では、典型的な最善の計画は、すべての単一のゲームを実行しようとする、直線的なゲームプランを持つことである。大量の赤い低コストなクリーチャーと火力呪文でゲームを終わらせたり、回避能力がある青のクリーチャーと《執着的探訪/Curious Obsession》を着地させるようなデッキだ。基本的に1ゲームマッチでプレイする最も簡単な方法は、モダンのようなフォーマット(だが、競技デッキが40ではなく4つ)と考えることである。つまり、対戦相手がプレイしているデッキについてずっとたくさん面倒をみることなく、ソリティアで対戦相手を倒そうとするフォーマットだ。その結果、伝統的なコントロール対ミッドレンジ対アグロという枠組みは、1ゲームマッチのフォーマットに適用されることは無く、伝統的な3ゲームマッチの Magic から多くのことが異なっているメタゲームにしている。

具体的な数字は手に入れられないが、一般的なコンセンサスは、アグロは3ゲームマッチよりも1ゲームマッチにとても多く表れている。結果として、赤単対赤単か赤単対青単の対戦がたくさん繰り返されることが起きている。もちろん、1ゲームマッチは完全に新しいフォーマットであることは正しいし、メタを改良するために直線的なアグロとコントロール戦略パワーダウンさせることで、ウィザーズは最終的にこのフォーマットのために特殊なデザイン(《ゴブリンのクレーター掘り/Goblin Cratermaker》のようなカードで、すでにヒントを見ている)をし始める可能性もある。しかしながら、これには追加のリスクが伴う…

リスク:カードデザイン

ウィザーズがもし選択するなら、1ゲームマッチのメタゲーム用にデザインできることは明らかだ。この疑問はそれをすべきかどうかだ。わずか過去3か月で、過去2~3年で安定した良いスタンダードの最初の期間を過ごしてきていて、これは素晴らしいことだが、この安定した期間によって、たくさんの人達はスタンダードは悪いから全くプレイアブルではないの範囲にあったことが多かった、つい最近のことを忘れているように見える。今のところ、Arena はスタンダードにオールインワンしている。Arena にはスタンダードより古いフォーマットは全くなく、このことによってこのクライアントの成功は、スタンダードが楽しくプレイアブルであることに強く結び付けられている。悪いスタンダードの期間が持続すると、このクライアント全体にとって、非常に悪いことになるだろう(参考:ハースストーンに対する最近の関心の低下)。

1ゲームマッチに対してカードをデザインすることは --- これは、ウィザーズが過去25年間カードをデザインしてきた方法から非常に、非常に異なっているように見える --- デザインする過程に別の複雑性の層を増やすことになる。伝統的に、最悪のスタンダードは、ウィザーズが装備品(ミラディン)、プレインズウォーカー(《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》)、機体とエネルギー(カラディシュ・ブロック)のような、何か新しいことをしようとしたことから来ている。もしウィザーズがデザインの哲学を1ゲームマッチをサポートすることに大きく変えようとするなら、その途中で苦痛が大きくなるという意味である。苦痛が大きくなることで、禁止と楽しくないスタンダードを引き起こし、リスクは1ゲームマッチでさらに高くなる。伝統的な修正(支配的な戦略に対して水を差すように、強力なサイドボードのカードを刷ること)はフォーマットの特性のせいで、選択肢にならないからだ。Arena がつい最近体験したような悪いスタンダードを1~2年生き残ることができるだろうか? 俺にはその答えは分からないし、理想を言うと、見つける必要がないことだろう。

現時点では、新しい優れたスタンダードが変更の成果(プレイデザイン・チームの導入のような)であるか、多色のスタンダードの成果とちょっと運がよかったのかどうか、まだ見ている途中である。望むなら前者だが、あともう1~2年優れたスタンダードを過ごすまで、なぜスタンダードが現在うまくいっているか確信したことを言うのは難しいだろう。まさにスタンダードが改善し始めたときに、別の大きなしわ寄せをデザインの過程に投げ入れることは、リスクのある計画のように見える。

ゴルガリ・ミッドレンジ

  • メイン
土地
5 沼/Swamp  
1 探知の塔/Detection Tower  
2 愚蒙の記念像/Memorial to Folly  
7 森/Forest  
1 穢れた果樹園/Foul Orchard  
4 草むした墓/Overgrown Tomb  
プレインズウォーカー
1 ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza (4)
3 ビビアン・リード/Vivien Reid (3)(緑)(緑)
1 秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker (4)(黒)(緑)
1 ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen (2)(黒)(緑)
ソーサリーソーサリー
3 採取/Find (黒/緑)(黒/緑)(4)(黒)(緑)
クリーチャー
2 真夜中の死神/Midnight Reaper (2)(黒)
2 貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra (2)(黒)(黒)
1 探求者の従者/Seekers' Squire (1)(黒)
4 マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker (1)(緑)
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (緑)
3 野茂み歩き/Wildgrowth Walker (1)(緑)
4 翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger (1)(緑)(緑)
2 殺戮の暴君/Carnage Tyrant (4)(緑)(緑)
インスタント
2 喪心/Cast Down (1)(黒)
3 ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt (2)(黒)(黒)
  • サイドボード
1 暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy (黒)(緑)
1 殺戮の暴君/Carnage Tyrant (4)(緑)(緑)
1 喪心/Cast Down (1)(黒)
3 強迫/Duress (黒)
2 黄金の死/Golden Demise (1)(黒)(黒)
1 ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza (4)
2 真夜中の死神/Midnight Reaper (2)(黒)
2 打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon (1)(緑)(緑)
1 ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt (2)(黒)(黒)
1 野茂み歩き/Wildgrowth Walker (1)(緑)

最後に、これら全部のことは、無計画な結果を考慮すらしていない。1ゲームマッチをさらに競技的にする必要がありそうなデザインの変更は(アグロとコントロールのカードのパワーを下げ、すべての目的になるメインデッキに入りうるカードをもっと刷ること)、伝統的な3ゲームマッチをより悪くする可能性を持っている。ゴルガリ・ミッドレンジはすでにスタンダードで最高のデッキである。3ゲームマッチよりも、ウィザーズが1ゲームマッチでミッドレンジのデッキをよりプレイアブルにするようにデザインをしていたかどうか、想像できただろうか? ゴルガリ・ミッドレンジはかなりラヴニカのギルドにおけるティムール・エネルギーになりえた。異なる2つのフォーマットに対してデザインすることは難しい。1つのカード・プールしかなく、理論的に1ゲームマッチのメタゲームを改善するために費やした時間は、3ゲームマッチのメタゲームを改善するために時間を費やされていない(これはある種モダンで見ている。モダンは過去に、ウィザーズはフォーマットをテストする時間を、スタンダードやリミテッドほどあまり取っていない)。

 得るもの:より良い視聴体験

3ゲーム対戦の欠点には、放映にとって素晴らしくないということである。ウィザーズのeスポーツ押しによって、放映をできるだけ良くすることは、重要で価値のある目的だ。人々は、特に新規の Magic プレイヤーは、派手でクールなことが起きること見るために Twitch の配信に合わせて調整しており、人々が各ゲームの間数分間カードをメインとサイドボードの間で4回ドラッグするところを見るためではない。理論的には、1ゲームマッチは、視聴者のためにもっとゲームプレイを多くし、ダウンタイムを少なくすることができる。

逆に、1ゲームマッチのトーナメントの放映がどう働くかは、あまり分かっていない。Player of the Year playoff (紙の競技イベントにおける最初の1ゲームマッチの感触)では、プレイヤーが新しいデッキを選択するダウンタイムがあった。1ゲームマッチは実際、3ゲームマッチと全く同じくらいダウンタイムと複雑性があるかもしれない。このダウンタイムは、サイドボードを新しいデッキの選択に入れ替えただけだ。デッキの選択は、新規プレイヤーがサイドボーディングするよりは、おそらく多少はもっと要約できるだろう。新規プレイヤーは、なぜ《減衰球/Damping Sphere》がイゼット・フェニックスに対してサイドボードから入れることで対処できるのか理解していないからだ。しかしどのフォーマットが放映で特集されるかに関係なく、ゲーム間の中断はまだ必要になりそうだ。

もっと興味を引く見込みは、1ゲームマッチをずらす方法を見つけることだろう。おろらくトーナメントの主催者にとって、最終的には物事を複雑にするだろうが、どのラウンドも3~4回完全なフューチャーマッチがあるプロツアーを見ることは、いろいろな人達と対戦間のダウンタイムが最小(か無い)ことすべて、素晴らしい視聴体験になるだろう。基本的には筋肉増強した Time Walk だ。

(後編へつづく)