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【翻訳】Budget Magic:ゾンビ・ハント(モダン)

ロンドン・マリガンを悪用するデッキです。


原文

www.mtggoldfish.com

今週は、何か違った楽しいことをしよう。ウィザーズはロンドン・マリガン・ルールを Magic Online に実装した(このルールに親しくないなら、新しいマリガン・ルールは、ミシック・チャンピオンシップ・ロンドンでテストされ、マリガンしても毎回7枚引き、手札をキープすることを決めたら、X枚カードを選ぶ。Xはマリガンした回数で、選んだカードをデッキの底に置く)。だから、Magic のすべてのなかで、最も無名の低予算デッキの1つを取り上げよう。ゾンビ・ハントだ! もしゾンビ・ハントを聞いたことがないなら、本当に奇妙なデッキだ。《宝物探し/Treasure Hunt》と《ゾンビの横行/Zombie Infestation》一式を除くと、メインデッキ(とサイドボード)にあるすべてのカードは土地だ。《宝物探し/Treasure Hunt》を見つけるまでマリガンし(ロンドン・マリガンでとても簡単になった)、できれば《聖遺の塔/Reliquary Tower》も見つけ、《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を引くまで《宝物探し/Treasure Hunt》を唱え、引いたたくさんの土地を《ゾンビの横行/Zombie Infestation》で捨てて大量のゾンビ・トークンをインスタント・スピードで産む。そして、対戦相手を殴り、できれば3ターン目にゾンビを産み、4ターン目に勝とうとする。このデッキは、こっけいで驚くくらい効果的だが、伝統的な安定性は、文字通り《宝物探し/Treasure Hunt》が無いとキープできないので、最大の問題となっている。ロンドン・マリガンはこの問題を修正し、ゾンビ・ハントはモダンで(準)合法デッキになるのか? 動画に行って見つけ出そう。その後でこのデッキについてもっと話をしよう!

動画

 youtu.be

ゾンビ・ハント

  • メイン
土地
1 すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All  
4 詰まった河口/Choked Estuary  
4 忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit  
4 フェアリーの集会場/Faerie Conclave  
4 幽霊街/Ghost Quarter  
4 敵意ある砂漠/Hostile Desert  
1 ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey  
4 ジュワー島の隠れ家/Jwar Isle Refuge  
4 聖遺の塔/Reliquary Tower  
4 沼/Swamp  
1 烏羅未の墳墓/Tomb of Urami  
13 島/Island  
ソーサリー
4 宝物探し/Treasure Hunt (1)(青)
エンチャント
4 ゾンビの横行/Zombie Infestation (1)(黒)
  • サイドボード
2 荒廃した湿原/Blighted Fen  
2 砂漠/Desert  
1 溺墓の寺院/Drownyard Temple  
2 廃墟の地/Field of Ruin  
3 イフニルの死界/Ifnir Deadlands  
1 惑いの迷路/Mystifying Maze  
2 ネファリアの溺墓/Nephalia Drownyard  
2 屍肉あさりの地/Scavenger Grounds  

デッキ

ゾンビ・ハントはコンボデッキで、コンボは 87.7% が土地であるデッキの中にある《宝物探し/Treasure Hunt》を唱えることだ。つまり、たった2マナで大抵7枚(ときどき20~30枚引く)引くことができる! そして、引いた土地全部を使って《ゾンビの横行/Zombie Infestation》の燃料にし、土地でないカードが見つかるまで引くので《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を見つけることができ(あるいは、もう1枚《宝物探し/Treasure Hunt》を見つけてもう一度このプロセスができる)、大量のゾンビ・トークンを産んで、(できれば)ゾンビ・トークンで殴って4ターン目くらいにはゲームに勝つ。

コンボ

最も重要なカードは、《宝物探し/Treasure Hunt》だ。《宝物探し/Treasure Hunt》は、初期手札に1枚あるまでマリガンしなければならないくらい重要だ。もし無いなら、このデッキは 90% 近く土地なので、見つけられそうにないだろう。ありがたいことに、ロンドン・マリガン・ルールの下では、1~2枚までマリガンするつもりなら、《宝物探し/Treasure Hunt》を1枚も見つけられないことは非常にまれだ。

1~2枚になるまでマリガンすることは、おろらく奇妙に聞こえるだろうが、ゾンビ・ハントでは、1枚の土地と1枚の《宝物探し/Treasure Hunt》という2枚の手札でも、実際完璧に有効だ。なぜなら、いったん《宝物探し/Treasure Hunt》を唱えれば、7枚以上引けそうだからである。だから、ステップ1で《宝物探し/Treasure Hunt》をプレイすることは、常に毎回必ず、マリガンの回数に関係なく、少なくても1枚の《宝物探し/Treasure Hunt》を確実に初期手札にあるようにしなければならない。

 2番目に重要なカードは、《聖遺の塔/Reliquary Tower》だ。ロンドン・マリガン・ルールで最も素敵な側面は、超強欲になって、マリガンで《聖遺の塔/Reliquary Tower》と《宝物探し/Treasure Hunt》の両方を初期手札にあることを望むことができることだ。《聖遺の塔/Reliquary Tower》がそんなに重要である理由は、《宝物探し/Treasure Hunt》で、結局手札の枚数まで捨てることになるくらい、たくさん引くことになるからであり、これは理想的ではない。そういう訳で、《聖遺の塔/Reliquary Tower》と《宝物探し/Treasure Hunt》が初期手札に両方あるなら、《聖遺の塔/Reliquary Tower》をプレイし、2ターン目に《宝物探し/Treasure Hunt》をプレイできる。逆に《聖遺の塔/Reliquary Tower》がないと、3ターン目まで待って(3枚目の土地を置く前に)《宝物探し/Treasure Hunt》を唱える必要がある。《聖遺の塔/Reliquary Tower》を1枚見つけて、手札のサイズまで大量のカードを捨てることを避ける望みがあるからだ。良い知らせは、ロンドン・マリガン・ルールの下では、マリガンを積極的に行えば、その確率は実際《聖遺の塔/Reliquary Tower》と《宝物探し/Treasure Hunt》の両方があるまでマリガンすることは有利だ。

最後のコンボパーツは《ゾンビの横行/Zombie Infestation》だ。しかし実は、初期手札に《ゾンビの横行/Zombie Infestation》がある必要はない(し、欲しくすら無い)。《宝物探し/Treasure Hunt》で土地ではないカードまで引くことができるので、《宝物探し/Treasure Hunt》を唱えると、2枚のうち1枚が引けることが分かっている。大量の土地と1枚の《宝物探し/Treasure Hunt》を引くか(これも有効だ。この過程を繰り返すことができる)、1枚の《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を引く(こっちも有効だ。《ゾンビの横行/Zombie Infestation》をプレイし、《宝物探し/Treasure Hunt》で引いた適当な土地をすべて捨てることができる。そして盤面に満ち溢れるくらい大量のゾンビを産み、ゲームに勝つことができる)。

ここでもうひとつ副次的な考慮があり、それはロンドン・マリガン・ルールによって、欲しくないカードをデッキの底へ置くことができることであり、結局手札に《ゾンビの横行/Zombie Infestation》があっても、素晴らしい選択になることだ。デッキの底に積んだ土地で無いカードが、多ければ多いほど良くなる。なぜなら、底へ送った枚数が多いと、《宝物探し/Treasure Hunt》で土地を引く枚数が増す確率が増えるからだ。《ゾンビの横行/Zombie Infestation》にマリガンする余裕はないが、それができるなら、アドバンテージを取れる選択である。

ゲームに勝つ

ゲームに勝つ基本的な過程は単純だ。理想的なドローでは、2ターン目に(戦場に《聖遺の塔/Reliquary Tower》を置いて)《宝物探し/Treasure Hunt》を唱え、3ターン目に《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を唱えて、対戦相手のエンド・テップに手札全部を捨てる。大抵3ターン目に 10~20 パワーのゾンビを産み、自分のアンタップ・フェーズ後、攻撃してただちにゲームに勝つ可能性がある(あるいは最悪でも、2回の攻撃で勝つ)。ときどきブロックするために対戦相手の戦闘ステップの間にゾンビを1~2体産む必要はあるが、《神々の憤怒/Anger of the Gods》や《拘留代理人/Deputy of Detention》やそういうようなソーサリー・スピードの全体除去を避けることができるので、エンド・ステップまで待つことが重要だ。これで 90% 以上の確率で勝つことができるが、すべてがうまく行かない場合に、バックアップの計画がある…

 土地

ゾンビ・ハントの最も奇妙な側面は、メインデッキの 52 枚の土地とサイドボードの 15 枚の土地があることだ。このデッキは《宝物探し/Treasure Hunt》と《ゾンビの横行/Zombie Infestation》以外のどんな非土地もプレイできない。このため、ユーティリティ土地をプレイする大量の枠があり、これを最大限に利用できる。

バックアップの計画は、大量のクリーチャー土地だ。《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》、《敵意ある砂漠/Hostile Desert》(《ゾンビの横行/Zombie Infestation》で墓地を土地で満たし、3/4 に起動するために追放できるので、特に良い)はフルに入っている。クリーチャ土地だけで勝つことは、ほとんどありそうにないが、時折起こる。加えて、すべてのクリーチャー土地は、追加のダメージを出すのに優れた方法だ。ゾンビ・ハントのリスクには、時折《宝物探し/Treasure Hunt》で残念なことが起こることで(デッキのトップ近くに非土地がある)、埋めるゾンビトークンの数が最小限になってしまう。そういうゲームでは、《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》、《敵意ある砂漠/Hostile Desert》を起動して、ゾンビと共に追加のダメージを出せることが不可欠だ。

一方《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》と《烏羅未の墳墓/Tomb of Urami》はたった1枚だが、しきいをとても低くするので、とてもスパイシーだ。《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》は、大量の《ゾンビの横行/Zombie Infestation》のトークンで 9/7 飛行、破壊不能、絆魂に変えられ、特にバーンのようなアグロデッキに対して助けになる。一方《烏羅未の墳墓/Tomb of Urami》はプランZだ。もしすべてのことがうまく行かなかったら、盤面全部の土地を生け贄に捧げ、5/5 飛行を1体出すことができる。これは技術的には、除去が何もなければ対戦相手を数ターンで倒すことができる。

そのほかについては、数枚のユーティリティ土地がある。《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》は、$20 近いのでたった1枚だけだが、対戦相手の打消し呪文を通して《宝物探し/Treasure Hunt》を解決する方法になる。《幽霊街/Ghost Quarter》は1ターンの間トロンを止めることができ、これが大抵、大量のゾンビトークンで勝つ必要なことのすべてになる。最後に《ボジューカの沼/Bojuka Bog》は、ドレッジやイゼット・フェニックスのようなデッキに対する、メインデッキに入れている墓地対策だ。こういった土地すべての最大の長所は、《宝物探し/Treasure Hunt》のおかげで、3ターン目に1枚見つける確率が高いということだ。つまり大抵効果的であるくらい十分早く戦場に出せるということだ。

サイドボード

ぶっちゃけ言うと、サイドボードが無いゾンビ・ハントでもプレイできる。土地以外のカードをサイドボードに入れられないからだ。しかしいろいろな種類の除去やユーティリティ土地で満たすこともできる。トロンのようなデッキに対しては、《廃墟の地/Field of Ruin》が使えることが有効だが、メインデッキでプレイするにはリスクがある。引いた土地がすべて無色土地で《宝物探し/Treasure Hunt》がプレイできなくなるからだ。だからこのカードはサイドボードとして完璧にフィットする。それ以外では、《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》と《荒廃した湿原/Blighted Fen》のようなカードが、技術的に除去となるが、実際はこういったカードに効果が出るくらいゲームが長くなることは、すごくまれだ。あぁそうだった。俺がこのゾンビ・ハントの構築で後悔したことは、サイドボードに《光輝の泉/Radiant Fountain》を入れなかったことだ。このカードは、バーンのようなアグロデッキに対してすばらしい回答になる。わずか2点の回復でさえ、1ターンを追加で買って盤面に満ちたゾンビで攻撃することと、大量の《稲妻/Lightning Bolt》で負けるような差ができる。もし俺がこのデッキでもう一度プレイするならば、適当な《ネファリアの溺墓/Nephalia Drownyard》と除去土地を何枚か減らして、4枚サイドボードに入れるだろう。

結果

良い知らせから始めよう。結果は 3-2 で、非常に奇妙な低予算デッキとしては、有効なパフォーマンスだった。もっと重要なことは、ロンドン・マリガン・ルールによって、このデッキは約 100 倍以上安定するようになったということだ。《宝物探し/Treasure Hunt》と《聖遺の塔/Reliquary Tower》の両方のために積極的にマリガンできたし、1枚にマリガンして《宝物探し/Treasure Hunt》(そのゲームでは、欲しければ《宝物探し/Treasure Hunt》を1枚でキープできた)が見つけられず、咎められたゲームは1ゲームしかなかった。ロンドン・マリガン・ルールの下では、特定の2枚のためにマリガンして見つけることは、特に絶対そうしたいと思っているなら、驚くほど簡単だ。そういう訳で、ゾンビ・ハントは、新しいルールでは大変良くなっている。

逆に、ゾンビ・ハントには、真に競技的なデッキになるには、たとえ4ターン目に安定して勝つことができても、まだ複数の修正されていない問題がある。その問題とは干渉力だ。大抵《宝物探し/Treasure Hunt》が1枚しかない手札にマリガンし、もう1枚普通に引くことはなさそうなので(50何枚かあるデッキから、3枚しかない)、対戦相手が《思考囲い/Thoughtseize》や《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》で《宝物探し/Treasure Hunt》を落とされると、勝つのが本当に難しくなる。同じことが打消し呪文に対しても言える。対戦相手が1枚目の《宝物探し/Treasure Hunt》を打ち消せると、このデッキは大抵一握りの土地しかなく、何もしない。ロンドン・マリガン・ルールはこの側面に対して少し助けになるが(初期手札に2枚の《宝物探し/Treasure Hunt》を引く確率は高くなるので、手札破壊や打消しから守ることになる)、もし君がゾンビ・ハントを手にしてみようと決めたなら、対戦相手は何パーセントかで正しい干渉があり、このデッキが最悪のデッキのように見えることを知っておくべきである。

それで、君はゾンビ・ハントをプレイすべきか? 俺は、その答えはここでは YES だと思う。しかし楽しむ場合のみだ。このデッキは、FNM レベルでは妥当な数のゲームを勝つくらいは良く、ちゃんとした対戦では(対戦相手が《思考囲い/Thoughtseize》や打消しがない)、ほとんど倒せないように感じられる。対戦相手の多くは、サイドボードに《ゾンビの横行/Zombie Infestation》を壊すカードを入れようとするだろうが、その計画はあまりよく働かない。なぜなら、エンチャント破壊呪文に対応して、大量のゾンビを産むことができるからだ。もう一つ良い選択肢は、超低予算デッキ版をプレイすることだ。その構築は、ユーティリティー土地とクリーチャー土地を何枚か無いが、ぶっちゃけ言うと、クリーチャー土地で勝つというバックアップ計画は、おそらく全然重要ではないくらい、全然起こらない(全ゲーム中、1回だけだった)。《ゾンビの横行/Zombie Infestation》、《宝物探し/Treasure Hunt》、《聖遺の塔/Reliquary Tower》という、コンボ自体は、(約 $10 分の値段のために)全部基本土地でもサポートできる。そしてコンボは、$100 版とまったく同じくらい効果的で起こるだろう。そういう訳で、ゾンビ・ハントは、1回のドラフトの値段より安く構築できるという理由で、俺はとてもたくさんの人達に進められる。そしてときどき、FNM に持ち込んでみんなを驚かせ、多分数ゲームは、こっけいなスタイルで4ターン目で勝つことができるかもしれない!

(おわり)