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【翻訳】ホガークは 60% の確率で2ターン目にプレイできる(前編)

シミュレーションのアルゴリズム説明の部分は後編にしましたが、いるのかな。


原文

www.channelfireball.com

《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》は現在、モダンを支配している。ミシックチャンピオンシップⅣでは、最もプレイされたデッキであり、主なアーキタイプの中では、最高の勝率だった。グランプリ・ミネアポリスでは、トップ8の半分以上がホガークで、決勝はホガークのミラーだった。これはトップ 16 のプレイヤーが《虚空の力線/Leyline of the Void》を4枚入れていても起きてしまった。

ホガークは安定して2ターン目にプレイできる

参考のために、典型的なホガークデッキの概略を示そう。

4 Carrion Feeder
4 Gravecrawler
4 Stitcher’s Supplier
4 Satyr Wayfinder
4 Bloodghast
4 Vengevine
4 Hogaak, Arisen Necropolis
4 Insolent Neonate
4 Faithless Looting
4 Interactive spells
10 Fetch lands
10 Other lands

このアーキタイプが支配している理由はたくさんある。柔軟性で速くて強力だ。しかしこういったもの以上に安定性がある。ドローかライブラリを削ることのどちらかができるので、すべてのゲームでホガークを見つけるのに非常に優れている。実際、ミシックチャンピオンシップⅣでは、ホガークのプレイヤーが、僕に少なくても 50% は2ターン目にホガークをプレイしていると言っていたし、何人かは 70% くらいはあるかもしれないと主張していた。

ホガークはそんなに安定性があるのか?

好奇心で、僕は実際2ターンにホガークがどのくらいプレイできるか定義してみたかった。これをするために、Python でシミュレーションを準備した。2ターン目ホガークをサーチできるようにマリガンを最適化し、妥当なゲームプレイの決定をすると仮定した。あるモデリングの仮定の下で(詳細は、この記事の後編で記述する)、僕は次の解を得た。

2ターン目ホガークは、59.4% でプレイできる。

 

これは、後手で 64.2%、先手で 54.6% の平均だ。僕の意見では、この速さと安定性は、特に《安らかなる眠り/Rest in Peace》のような回答は単純に遅すぎるので、強力過ぎでフォーマットを歪めていると思う。僕が禁止を嫌うのと同じくらい、ホガークは次の禁止改定である8月26日に禁止されるべきだと思う。

しかし好奇心で、ホガーク禁止というあからさまな方法以外を考えてみよう。

もしもホガークのコストが1~2マナ多かったら?

もし Magic がデジタルゲームだったなら、R&D は無色マナのコストを1~2マナ増やすことで簡単にナーフできただろう。僕にとっては、ホガークのマナコストの変数を調整して、もう一度プログラムを走らせることで、シミュレーションへ簡単に適用できる。その結果は次の通りだ。

  • ホガークのマナコストが8マナだったとしても、2ターン目ホガークはまだ 50.9% ある。
  • ホガークのマナコストが9マナだったとしても、2ターン目ホガークはまだ 42.6% ある。

ホガークのマナコストを8マナにしても、それほど変わらず、9マナにしても驚くくらいの頻度で2ターン目に唱えることができる。9マナホガークは、もっとずっと我慢できるデザインであると僕は言うだろう。しかし、紙切れの数字を変えることは難しいし、刷られたモノは変えることができない。

もしもホガークのプレイヤーが1回以上マリガンをしなければならなかったら?

何かの理由で R&D はこのカードを禁止したくなく、マナコストも調整できないが、変わりにホガークのプレイヤーは1回以上マリガンをしなければならないとしよう(普通、どのどちらのプレイヤーもキープかマリガンかを決められる)。この場合2ターン目ホガーク率は、次のようになる。

  • 6枚へのマリガン:51.9%
  • 5枚へのマリガン:41.7%
  • 4枚へのマリガン:26.9%
  • 3枚へのマリガン:10.9%
  • 2枚へのマリガン:2.0%
  • 1枚へのマリガン:0.1%

6枚への強制マリガンでもそれほど変わらず、5枚へ強制マリガンしたとしても、まだ強力な戦略という結果になっている。これはすべて、ロンドン・マリガンのおかげであり、初期手札の枚数が少ないほど、良くなっている。

僕は、2ターン目ホガークが1枚にマリガンしても理論的には可能という、面白いものを見つけた。どうやるか分かる?

もしも《信仰無き物あさり/Faithless Looting》が禁止されたら?

コストの調整や強制マリガンという非現実的な方法ではなく、R&D は《信仰無き物あさり/Faithless Looting》を禁止をしたとしよう。これは、少なくても可能な範囲内だ。4枚の《信仰無き物あさり/Faithless Looting》を減らし、4枚のフェッチ・ランドを入れることで、シミュレーションのデッキを微調整し、このインパクトを調査してみた。

明らかになったことは、結果はまだ 58.6% でホガークを唱えられるということだった。ほとんど全然変わっていない。奇妙なことだが、君の目的が2ターン目にホガークを唱えることだけなら、フェッチ・ランドが4枚増えるか《信仰無き物あさり/Faithless Looting》が4枚かどうかは、あまり問題ではないということだ。いずれにせよ、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》の禁止は、全体として効果はないだろう。

もしも《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》が禁止されたら?

よし、今本当の元凶が分かった。ホガークでは、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》が基本的に一枚で、《Ancestral Recall》で《Black Lotus》で《Mox Jet》だ。そして《信仰無き物あさり/Faithless Looting》とは違って、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》はホガーク特有であるので、無くなっても他のアーキタイプを傷つけないだろう。だから、R&D はこの最高のサポートカードを禁止し、デッキの安定性を全般的弱くすると、僕は想像している。

もしこうなって、代わりにフェッチ・ランドを4枚にすると、安定性がずっと悪くなるとシミュレーションされている。特に2ターン目ホガーク率は 39.3% だ。

これは大きく下がっている。減った量は9マナホガークや5枚へ強制マリガンよりも大きい。これは、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》が、特に《屍肉喰らい/Carrion Feeder》と合わさると、2ターン目ホガークの安定性に大きく働いていることを示している。もし R&D が新しいモダンホライゾンから禁止を棚上げにするようなら、《縫い師への供給者/Stitcher's Supplier》がまな板の上に置かれているべきだろう。

 

(後編につづく…予定)