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【翻訳】ローテーションに備える(後半)

原文:

www.mtggoldfish.com

グループC:ほぼ生き残りそうにないグループ

シミック・ネクサス

ローテーションで主に失うカード
《運命のきずな/Nexus of Fate

秋セットでは何が助けになるか? 《運命のきずな/Nexus of Fate》の再録

スコア:0/10

普通、デッキに特定の1枚カード名が付いており、そのカードがローテーションされると、大変なことになる。そしてそういうカードは、秋セットで代替カードが刷られるチャンスは基本的にゼロであるくらい独特(でとても奇妙に嫌われた)なので、間違いなく《運命のきずな/Nexus of Fate》に当てはまる。ある種のランプ、《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales》、《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》があるシミック・デッキは居続けそうだが(多分《涙の氾濫/Flood of Tears》のようなモノも。《全知/Omniscience》はローテーションされ、俺には対価が何になりそうか分からないが)、対戦相手がやることが無くて、禁止になるまで Arena の猫をクリックしている間中ターンをすべて奪う計画は、《運命のきずな/Nexus of Fate》がローテーションしたときに死ぬことになり、スタンダードは良くなるだろう。

オルゾフ吸血鬼

ローテーションされる主なカード:
《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion》以外の吸血鬼
《軍団の上陸/Legion's Landing》

秋セットでは何が助けになるか? 吸血鬼にフォーカスした部族セットなら。数枚のそこそこの吸血鬼があちこちにいても、短期間でこの部族が生き延びるには十分ではなさそうなくらい、多くのパーツを失う。

スコア:2/10

ティムール・エレメンタル以外では、オルゾフ吸血鬼は基本セット2020で人気急上昇のデッキだ。残念なことに、新発見された吸血鬼の支配は、短命になりそうである。《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion》と適当なプレインズウォーカーは残るが、基本的にすべてのプレアブルな吸血鬼はイクサラン・ブロックからなので、秋にローテーションされるということになる。吸血鬼が再構築するくらい十分なサポートを受け、競技的なデッキとして維持できる可能性はあるのか? 理論上は YES だが、非常に吸血鬼に偏重したセットがいるだろう。もっとありそうなことは、吸血鬼はある種アモンケットのゾンビになることだ。ゾンビはローテーションで死んだが、翌年のセットで、ゆっくり少しずつセット毎にサポートを得て、次の夏までに再び競技的である十分なパーツを得た。それまでの間、《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion》は十分強力で、ある種の黒ベースのアグロデッキで解決できるが、それは吸血鬼部族ではなさそうだ。

ジャンド恐竜

ローテーションで主に失うカード:
《原初の飢え、ガルタ/Ghalta, Primal Hunger》
《切り裂き顎の猛竜/Ripjaw Raptor》
《オテペクの猟匠/Otepec Huntmaster》
《レギサウルスの頭目/Regisaur Alpha》
《恐竜との融和/Commune with Dinosaurs》

秋セットでは何が助けになるか? イクサランに回帰するか、別の恐竜次元である。

スコア:1/10

恐竜での話は、ほとんど正確に吸血鬼での話と同じだ。この部族はほとんどイクサラン・ブロックからなので、ローテーションでほとんどすべてのプレイアブルな部族メンバーを失うことになる。ある意味、吸血鬼は大半のセットで見られるが、恐竜は頻繁には刷られないので(だから秋セットで、大量にサポートを得るチャンスが小さい)、吸血鬼よりも悪くなる。恐竜のファンにとって良い知らせは、個々の部族メンバーは、スタンダードでプレイされ続けそうだということだ。《変容するケラトプス/Shifting Ceratops》は、スタンダードで最もプレイするクリーチャーのランクで、すぐ上位になったし、《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》と《無法の猛竜/Marauding Raptor》は両方とも、たとえ恐竜という枠組み外でも可能性がある。そうは言ったが、恐竜部族がローテーション後残るモノにはなりそうにない。だから夏の残りは、この部族で楽しもう。

青単テンポ

ローテーションされる主なカード:
《執着的探訪/Curious Obsession》
《大嵐のジン/Tempest Djinn》
《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster
《セイレーンの嵐鎮め/Siren Stormtamer》
《魔術師の反駁/Wizard's Retort》
《見張りによる消散/Lookout's Dispersal》
《呪文貫き/Spell Pierce》
《潜水/Dive Down》

秋セットでは何が助けになるか? まずは《執着的探訪/Curious Obsession》が再録されること。しかし現実的には、このデッキは多くのパーツを失うことになり、どんなセットでも維持できるくらい十分なサポートが提供されることはイメージしにくい。

スコア:1/10

青単テンポは、大半のクリーチャー、すべてに近い打消し呪文、《執着的探訪/Curious Obsession》という最高のカードを失い、完全に頓挫することになる。《大嵐のジン/Tempest Djinn》のせいで、マナベースをすべて基本島にするという、主要な動機も失われる。対価としてに《執着的探訪/Curious Obsession》が無く、青単でプレイヤーを押す《大嵐のジン/Tempest Djinn》が無いと、青単テンポのプレイヤーは、シミック・フラッシュのような、どこか同じようなスタイルだが大半の最高のカードが残るデッキに移行する、という結果になりそうだ。長い間スタンダードで使える、最も競技的で超低予算なデッキの1つを失うことはちょっと残念だが、ほとんどのプレイヤーは、「1マナで《執着的探訪/Curious Obsession》して、ゲームの残りは呪文を全部を打ち消す」というプレイパターンが、あとわずか2ヶ月でフォーマットを去ることにがっかりしていない、と俺は推測している。

他のデッキ

フォーマットで最も人気のあるデッキを 12 個話してきたが、あまりプレイされないデッキには、最も人気のあるデッキの中にもバリエーションがあるので(ボロス・フェザーとナヤ・フェザー、ジャンド恐竜とグルール・恐竜のような)、実際にはもっとあり、そのバリエーションにとっても説明が当てはまるくらい、同じようなデッキだ。そうは言ったが、数個のデッキとアーキタイプは述べる価値がある。フルバージョンで書くことはしないが、あまりプレイされないデッキを取り上げよう。

  • 天使のアーキタイプは、《輝かしい天使/Resplendent Angel》と《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》を失うせいで、ローテーションで死ぬことになりそうだ。《贖いし者、フェザー/Feather, the Redeemed》や《正義の模範、オレリア/Aurelia, Exemplar of Justice》のような個々の天使はプレイされ続けるに違いないが、《翼の司教/Bishop of Wings》以外、あまり天使部族をプレイする理由にはならないし、《輝かしい天使/Resplendent Angel》の誘発が無いと、この2マナは天使のアーキタイプが生き残るくらい十分な対価が得られ無さそうに見える。
  • ウィザードが最近出てきたが、短命のように見える。この部族はほとんどドミナリアからであり、《燃えがらの風、エイデリズ/Adeliz, the Cinder Wind》、《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》、《魔術師の稲妻/Wizard's Lightning》を失うことは、このデッキにとって大きすぎることだ。
  • 現在フォーマットのトップにいないが、ローテーションで失う一番大きなことは、《野茂み歩き/Wildgrowth Walker》、《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》、《翡翠光のレインジャー/Jadelight Ranger》の探検パッケージで、緑単からゴルガリから、戦慄衆まですべてのデッキにとっての根源を形成していた。探検クリーチャーがいないと、こういったデッキ(やさらに多くのデッキ)は適用しなければならず、冬には死んでしまうかもしれない(探検パッケージが無くても《集団強制/Mass Manipulation》的な呪文の使いかたを見つけたので、《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》はプレイされ続けそうだが)。
  • イゼット・フェニックスも厳しい。コアである《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》と《弾けるドレイク/Crackling Drake》は残るが、(現在交換が無い)《苦しめる声/Tormenting Voice》と《航路の作成/Chart a Course》の両方を失うことで、冬には去ってしまうかもしれない。《王神への敬意/Honor the God-Pharaoh》は、1ターンで少なくても3つの呪文を唱えようとすると、2マナと3マナの違いはでかいが、欠けたパーツの1つとして埋めることはできるかもしれない。もし秋セットで《航路の作成/Chart a Course》と《苦しめる声/Tormenting Voice》のように機能するカードが再録されれば、このデッキは有効かもしれない。そうでなければ、現在の枠組みで強力な対価をサポートするのは、難しいように見える。

(おわり)