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【翻訳】スタンダードの禁止は、特徴か?バグか?(前編)

少し前の、スタンダードでオーコが禁止になった直後の記事です。禁止が常態化したとの危険性は、ご存じでしょう。コメントでも批判的な内容が多い記事でした。


原文

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マジックは、特に禁止のトピックに関しては、ここ数年に渡り多くの点で大きく変化している。基本的に禁止はスタンダードでは発生しなかったので、ポッドキャストで禁止を議論することなどどうでもよかったのは、そんなに昔ではなかった。同じことが、ソーシャルメディアにもほとんど当てはまった。禁止を求めることは、ツイートを入力するのにかかる努力に見合っていなかった。スタンダードがどれほど健全であるか不健全であるかに関係なく、禁止はあまり起こらなかった。確かに、過去のスタンダードには、恐ろしい話が少しはあった。ウルザ・ブロックの《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》と《記憶の壺/Memory Jar》、ミラディンの《頭蓋骨絞め/Skullclamp》親和、ワールドウェイクがリリースされた後の《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》。しかし、こういったことはほとんどなく、期間を開いていた。実際、2000年から2017年まで、スタンダードにはちょうど2回の禁止があった。2004年から2005年に親和が禁止され、2011年にカウ・ブレードが禁止された。数えられないほどのセット、ブロック、スタンダードのフォーマットと、20年の時に渡って、ちょうど2つのデッキが、禁止に値するほど問題だった。

物事は2017年に変わり始めた。その年だけで、スタンダードでは5枚のカードが禁止になった。そして、ほとんど常に過剰な強さがある1つのデッキに集中しナーフしてきた以前のスタンダードの禁止とは違い、2017年の禁止は《守護フェリダー/Felidar Guardian》のようなコンボを皮切りに、《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》のような複数のアーキタイプに渡る脅威、《反射魔道士/Reflector Mage》のような適当な3マナに至った。そして 2018年1月、最後の鉄槌が振り下ろされた。《霊気との調和/Attune with Aether》、《ならず者の精製屋/Rogue Refiner》、《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》、《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》がすべて1回のアナウンスで終わりを迎えた。

禁止の数は衝撃的だったが、当時、その禁止を書くのはかなり簡単だった。ウルザ・ブロック、ミラディン、新ファイレクシアのように、カラディシュはアーティファクトテーマを中心に構築されていた。また、スタンダードの歴史を通して1つのことを繰り返し見れば、アーティファクトをテーマにしたブロックは、壊れたカードと禁止につながる傾向があるということだ。さらに、タイミングにも意味があった。ミラディンの禁止は 2004年に始まり、ワールドウェイクの禁止は7年後の 2011年に始まり、そしてカラディシュの禁止がやって来たのは、ちょうど7年だった。根本原理が変わったというより、禁止を単なる別のアーティファクト・ブロック、つまり間違えに満ちたセットだったとみなすのは簡単だった。

2018年の残りと2019年の前半は、《運命のきずな/Nexus of Fate》、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》、《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》のようなカードを、人々はまだ禁止して欲しいとぶつぶつグチグチ言っていたが、実際の禁止という点では音沙汰は無かった。しかし最近、禁止の水門が再び開かれた。《死者の原野/Field of the Dead》はローテーション後たった1か月で禁止になり、続いて《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》、《むかしむかし/Once Upon a Time》、《夏の帳/Veil of Summer》の緑の3人衆がちょうど先週禁止になった。一番新しいセットからの禁止は、2017年と2018年が規則の例外であることを明らかにした。2000年から現在までの、スタンダードの禁止のタイムラインを見てくれ。

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見ての通り、2000年から2016年の16年間よりも、2017年から2019年の3年間のほうが、禁止が多い。2017年が現在までは 13枚禁止だが、今世紀の16年間は 11枚だ。実際には、2005年の禁止の6枚はアーティファクト・土地のサイクルだったので、数字は紙上でみるほど近くはない。サイクルをすべていっしょの塊とみると、過去3年間のスタンダードの禁止は、16年前と比べて2倍以上多かったと言える。

禁止の枚数の増加に加えて、過去数年間の禁止は、2017年以前のスタンダードの禁止とは異なっていると感じている。今回咎められるのはアーティファクト・ブロックではないし、ウィザードがアクションを起こす速度は驚くべきことだ。ウィザードが実際に行動を起こすまで、親和やカウ・ブレードのようなデッキが何か月もスタンダードに居座っていた(《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》と《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》は、16か月間スタンダードにあり、ローテーション直前の数か月で禁止になった。非《頭蓋骨絞め/Skullclamp》親和は17か月生き残った)。《死者の原野/Field of the Dead》はスタンダードがローテーションした後1か月弱で禁止になり、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》とその仲間達は、約2か月生き残った。以前より禁止が頻繁に発生するだけでなく、ずっと早く起きている。エルドレインの王権のパワーが基本的にどこにあるべきか(そして将来のスタンダードのセットで期待すべき位置)を議論している、ウィザーズがプレイデザインの記事を公開した事実も差し込むと、いくつかのミスはさておき、2020年に向けたスタンダードの禁止の哲学は、過去20年間とは大きく異っているのは、とても明確だ。

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全 4,349票

最新のセットの禁止に対応して、俺は2020年にスタンダードで禁止されると思うカードの枚数を、Twitterで質問した。ゼロまたは1枚の禁止を選択した人は14%のみで、4,349人中 59% の人が3枚以上の禁止という最大の選択を選んだ。したがって、ウィザードだけでなく、コミュニティも過去とは違って禁止を見ているようだ。スタンダードでの禁止は話す価値がないくらい非常にまれである、という態度をとるのではなく、マジックの歴史でほとんどで一般的だったように、人々は今禁止が定期的に起こることを期待している。過去数ヶ月に基づくと、ウィザードの計画では、強力なカードをスタンダードで刷り、必要に応じて問題を迅速に禁止するように思う。ウィザーズは禁止の価値があるカードを刷りたいのではない。しかし目標が、エルドレインの王権のようなパワーレベルで10分の9のセットを作ることならば、ウィザーズは結局何枚かは10分の11になり禁止が起こることを知らなければならない。マジックのデザイナーがどれだけ熟練しているか、どのくらいのカードがテストされているかに関係なく、高パワーカードを見逃さないことは不可能だ。また、禁止直前のパワーレベルを目指いているなら、高パワーカードを見逃すこで、必然的に禁止につながる。

ウィザーズ(とコミュニティの)が強力なカードへ欲求し、ミシックチャンピオンシップ、マジックのコンテンツ、Twitchの配信、さらにArenaのおかげで、プレイヤーが増加が加わると、どれもがスタンダードが解決されることに寄与し、過去何年かよりも早く古くなっていく。2017年から2019年の禁止を、ルールの例外や単に数年間デザインが悪かっただけと見るのは難しくなっている。むしろ、1年にいくつもの禁止がスタンダードにあることは、新しい標準、おそらく速いペースで現在のマジックの世界では、避けられないことのように見え始めている。

禁止についてどう考えるべきか?

これまでのところ、プレイデザインの時代のセットのパワーレベルや、マジックのコンテンツ、配信、Arena のおかげで、ゲームが過去よりもはるかに速く動いていることにより、禁止が過去よりも今日のほうがはるかに頻繁かつ迅速に行われていることが分かった。これらは単なる事実だ。疑問は、我々はこの情報で何をするかだ。現在の環境で、禁止が避けられないと想定するなら、環境を変えようとするか(たとえば、ウィザーズがセットのパワーレベルを押し下げるように呼びかけることで)、5年や10年、20年前とは非常に違うマジックの環境に適応して学ぶかの、どちらかしかできない。今日は、後者について議論しよう。

禁止について、考え方を変える必要がある可能性がある。スタンダードの禁止が問題ではなかったマジックの時代からの人間として、これを書くのは奇妙に感じるが、多分禁止をバグではなく特徴として見始める必要があるだろう。デザインの失敗や問題の兆候ではなく、2019年のマジック環境における、スタンダードを健全にする標準と必要性として。

 

(つづく)