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【翻訳】サイドボーディングのレベルを上げる7つのポイント

原文:

www.channelfireball.com

 

サイドボーディングはゲームで最も複雑な側面の1つだ。今日は、基本的にどのフォーマットにも適用できる、7つの一般的なサイドボーディングのTipsの話をしよう。これは絶対的な規則ではないが、正しいサイドボードの構築と正しい入れ替えをする助けとなる有益なガイドラインだ。

この記事はPVのサイドボードへのアドバイスから一部着想を得ている。彼の説明によると、サイドボードを全部デッキにいれてシャッフルする習慣を身に着けることで、対戦相手が実際何枚サイドボードからカードを入れているか分からないようにさせられるようになる。しかし、あなたを優位にできるサイドボーディングの戦略は他にたくさんあるのである。

#7 サイドボードの仕方を迷ったら、価値を追加してシナジーを抜こう

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通常、あなたは他の誰かのデッキリストをコピーしたら、各対戦でどのカードをサイドボードから入れてどのカードを抜くか、考え出すのは骨が折れるかもしれない。親和に対する《粉砕の嵐/Shatterstorm》のような、ある特定の対策カードはかなり明確な用途だが、他はあつかいにくいかもしれない。次のガイドラインは有益であるかもしれない:回答と価値を生むカードを入れて、シナジーや簡単に対策されるカードは抜く

もっと詳細は後で話すが、この理由は、あなたは普通サイドボード後もっと相互作用するカードや効果的な回答に直面することになるからだ。わたしの経験では、対戦相手は普通正しい除去呪文を入れる。その結果サイドボード後は、(《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》のように)そのカード自体で自立できるか、(《不屈の追跡者/Tireless Tracker》のような)カードアドバンテージを産むカードを追加し、(《信号の邪魔者/Signal Pest》のような)機能させるために他のカードを必要としたり、(《メムナイト/Memnite》のような)他のカードを有効にすることが主な目的であったり、(《エーテリウムの達人/Master of Etherium》のような)対戦相手のサイドボードで簡単に対処されるカードを抜くことで、あなたはもっと良くなる。

もちろんこれはデッキの種類に依るし、デッキのコアとマナ・カーブはそのまま保つようにすべきである。しかしこのガイドラインは以前の私にとって有益であると証明されている。

#6 環境に対して勝率の期待値が最大になるようにしよう

ある種のプレイヤーは、すべての対戦(あるいは、少なくても可能な限りたくさんの対戦)を有利にすることがゴールになるようにサイドボードを構築する。そのようなプレイヤーは、「この対戦はすでに有利だ。だからサイドボードのカードを追加するようなことはない」とか、「私はこの対戦を有利にできない。だから完全にあきらめている」と言うかもしれない。私はそのような取り組みは誤っていると考えている。

私の考えでは、ゴールは環境を通して有利な対戦数を最大にすることではない。予想した環境に対して勝率の期待値を最大にすることである。(ここでは議論のために、少し物事を簡単にしている。もっと良いゴールは、グランプリでの優勝数の期待値を最大化することだろう。このことは一般的に完全に同じではない。しかし簡潔にするために抽象化をしている)

http://gatherer.wizards.com/Handlers/Image.ashx?multiverseid=403796&type=card

このポイントを簡潔化した例で説明するために、メタゲームには2つのデッキがあると仮定しよう。アグロとコントロールだ。両方とも環境に半分ずついて、アグロ対コントロールの対戦が発生する確率は 50% だ。あなたはすばらしいデッキ構築者で、サイドボードがなくても、アグロには 60% で勝ち、コントロールには 40% で勝てるとしよう。この仮定上のフォーマットにおけるサイドボードは1枚だけあり、あなたは《光輝の炎/Radiant Flames》か《否認/Negate》かの選択肢がある。もし《光輝の炎/Radiant Flames》をサイドボードに入れた場合は、アグロとの対戦は 60% から 90% に上昇する。もし《否認/Negate》をサイドボードに入れた場合は、コントロールとの対戦は 40% から 60% に上昇する。

この場合、正しい選択は《光輝の炎/Radiant Flames》である。たとえ《否認/Negate》によって環境に対して 60% の対戦が有利になっても、全体として《光輝の炎/Radiant Flames》はもっと高い勝率の期待値をもたらすだろう(90% の半分に 40% の半分を足す。すなわち 65% だ)。普段はそんなふうに、私は物事を見ている。

#5 サイドボード計画は確実に入れた枚数働くようにしよう

固定化されたサイドボード計画は多分過大評価されているだろう、あなたは常に対戦相手のデッキの種類の依って細かい調整をしなければならないからだ。しかしあなたがサイドボードを構築しているなら、すべての対戦のために正しい枚数のカードを入れる助けになるので、この計画を作ることに価値がある。あなたはいつも抜いたカードの枚数と入れるカードの枚数を同じにしたい。

うまくいかないことの例として、あなたは対アグロ用のカードを10枚サイドボードに入れているとしよう。しかしトーナメント中に、10枚目にサイドインしたカードが10枚目に抜いたカードと同じくらいの良さということを発見した。明らかに、あらかじめ物事を考えておくほうがよかっただろう。サイドボードを変更してその枠を他の対戦のために使うことができた。一般的に、ある対戦のためにたくさんのカードを費やすことは、利益を減らす結果をもたらす。そしてすべての対戦において、何枚メインデッキのカードを入れ替えたいか、常にチェックすべきである。この考え方はZvi Mowshowitzがかつて「エレファント・メソッド」と呼んでいたもののなかで、さらに踏み込んで扱っている。すべての主要な対戦において、あなたがしたい現実的な60枚のサイドボード後の構成を書きだす。そしてその後、このリストの中にある唯一のカードを最大75枚になるようにする。メインデッキととサイドボードで欲しいものが何であるかを考える代わりに、サイドボード後の構成が各対戦相手に対してどう見えるべきかを考え、その知識をうまくチューニングされた75枚へ使う。最後のステップでは、その75枚を60枚のメインと15枚のサイドへ分割する。このようなデッキ構築の取り組みは、いろいろな利点がある。たとえば75枚のカードはどの対戦においても、ひどいカードが確実に15枚より多くはならないようにすることができる。

#4 限定的な回答をサイドボードしすぎないようにしよう、特に先手の場合

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対戦相手が1ゲーム目に《未練ある魂/Lingering Souls》であなたを倒したとき、《集団疾病/Illness in the Ranks》を入れようと考えるかもしれない。同様に、あなたはモダンのバーンをプレイしていて、何人かの(全員ではない!)対戦相手が《神聖の力線/Leyline of Sanctity》をサイドボードに入れていたら、《破壊的な享楽/Destructive Revelry》を入れようと考えるかもしれない。しかし、このサイドボード戦略はリスクが高く、手札の中でで死に札を抱えている自分を簡単に見つけられるだろう。事前に対策しているデッキに限定的な回答をたくさんサイドボードに入れすぎているなら、あなたのデッキはもっと悪くなるし、良くはならない。

数字を用いて説明しよう:《未練ある魂/Lingering Souls》以外トークンを生成するカードが無いデッキに対して、対戦相手が《未練ある魂/Lingering Souls》を引いたら、《集団疾病/Illness in the Ranks》は10点満点で9点の価値があるかもしれない。しかし、対戦相手は10枚引いて(つまり先手の4ターン)4枚の《未練ある魂/Lingering Souls》のうち、少なくても1枚引く確率は52.8%である。他のゲームでは、《集団疾病/Illness in the Ranks》は4ターンで10点中0点であるだろうから、期待値は52.8%×9点=4.8点と導出される。もしこのフォーマットが4ターンでゲームが終わるようであるなら、常に6点であるカードを使ったほうがいいだろう。

当然この計算はカードの相対的な影響、ゲームの長さや対戦相手のデッキの安定性に依存している。たとえば、対戦相手がデッキにトークンを生成するカードを8枚入れていたなら、10枚のカードを見た後では、《集団疾病/Illness in the Ranks》の期待値は7.1点に増える。そしてもし対戦相手がドロー呪文をたくさん入れているかゲームを長引かせるなら、平均的なゲームで16枚のカードを見るかもしれないので、4枚の《未練ある魂/Lingering Souls》しか入っていないデッキに対してさえ、《集団疾病/Illness in the Ranks》の期待値は6.5点に伸びる。

このようなすべての側面について適切な重みを割り当てることは難しいかもしれないが、一般的な経験則でいうと、私は対戦相手のデッキに少なくても8枚を対象にできるか、対戦相手が基本的にそのカードがなければ勝てない場合のみ、回答をサイドインする。私は、対戦相手の戦略にとって完全に必須ではなかったり、短いゲームであると推測する場合、4枚しか対象にできないカードをサイドインする価値があるとはほとんど感じていない。対策をしているデッキで、なおかつ先手なら、このことは特に正しい。私は回答よりも脅威にもっと集中しようとしている。

#3 たとえカードを常にサイドインしても、メインに入れておく必要はない

すべての対戦であるカードをサイドインする、というサイドボード計画の記事を投稿すると、必ずたくさんの人からそのカードをメインデッキに入れよう、という提案をコメントされる。そのようなコメントがたとえどんなに良い意図であったとしても、この特徴を持ったサイドボード計画は、デッキ構築の欠陥を表す必要はない。

まず、あなたは異なる対戦で異なるカードをサイドアウトするかもしれない。たとえば、メインデッキはコストの安い除去呪文が入っていて、対アグロ用は9枚、対コントロール用は4枚である。さらに打消し呪文は、対アグロ用が4枚、対コントロールが9枚である。この場合、サイドボードに評価値6点である一般的なユーティリティカードがあるとうまくいき、そうするとメインデッキの4点のカードと常に入れ替えることができる。注釈:メタゲームでは50%がアグロで50%がコントロールなら、メインデッキのカードの期待値は 0.5×4 + 0.5×9 = 6.5となるので、この例では全部のカードを6点にするよりも良いということになる。

次に、サイドボード後のゲームは異なる方法でプレイするかもしれない。これはもっと普通のことだ。普通、対戦相手はあなたの戦略に影響するカードをサイドインするだろう。つまり、サイドボード後のゲームはよくもっと遅く緻密になる。その結果、やっかいな脅威や強くて遅いカードは、2ゲーム目と3ゲーム目でもっと価値を得て、シナジー駆動のカードはもっと悪くなる。これはなぜアグロが頻繁に、サイドボードにすべての対戦で入れるプレインズウォーカーが入っているか、という理由である。

だから、全員に対してサイドインするカードがサイドボードにあるというのは有効である。もしくは同じ理由で、全員に対してサイドアウトするメインデッキのカードについても同様である。

 #2 サイドボード後の構成に対してサイドボードをしよう

これは前のポイントと関係がある。サイドボード後のゲームは、サイドボード前のゲームとはまったく異なる! たとえば、1ゲームで死に札になった除去呪文を対戦相手はよくサイドアウトするので、すべての対戦で《氷の中の存在/Thing in the Ice》をサイドインするコントロールデッキがある。だから《氷の中の存在/Thing in the Ice》は1ゲーム目では悪いかもしれないが、2ゲーム目では素晴らしい。単に予想された対戦相手の構成が変わったからだ。

最近のスタンダードからもう一つの例を挙げると、マルドゥ機体がある --- 1ゲーム目の構成では、《マグマのしぶき/Magma Spray》は《否認/Negate》よりずっと良いかもしれない。しかし《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》がサイドアウトされ《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》がサイドインされると、それは正反対の方法になる! だからあなたは対戦相手が何をしようとし、何に対してサイドボードするのか、常に予測しようとすべきである。1ゲーム目で良かったカードを入れることは、よくある間違いである。

ときどき、変形サイドボーディングが一番良いときがある。私は何年も前《よりよい品物/Greater Good》コンボデッキを使っていたとき、サイドボード後の《真髄の針/Pithing Needle》と《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》を倒すことに悩んでいたことを覚えている。だからサイドボードに別の勝つ条件を積み込み、《よりよい品物/Greater Good》をサイドアウトして、対戦相手の切り札を死に札に変えた。

http://gatherer.wizards.com/Handlers/Image.ashx?multiverseid=186979&type=card

覚えておきたいもう一つのことは、対戦相手のサイドボードのカードをより良くしないようにすることである。もしあなたがモダンで親和をプレイしているなら、《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》はコンボに対して、良いサイドボードのカードに見えるかもしれない。しかし対戦相手はあなたのデッキに対して《古えの遺恨/Ancient Grudge》をサイドインしたら、代わりに《法の定め/Rule of Law》を入れたほうが良いかもしれない。

ポイントは1ゲーム目の構成の大部分を無視することである。対戦の本質は、サイドボード後では完全に変わっているということである。

#1 先手・後手で調整しよう

対戦の本質は、どちらが先手でどちらが後手であるかにも依存する。

あなたが後手なら、初めからテンポとダメージレースに後れを取っているが、追加のカードが1枚ある。その結果、安全に土地を減らしたり軽い脅威を少し削ることができる。一方で、効果的な回答や後れを取り戻すカードを追加すべきである。《致命的な一押し/Fatal Push》や《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》や《光輝の炎/Radiant Flames》は、後手の時テンポを奪えるので、より良くする呪文の例である。高タフネスのクリーチャーも、特にリミテッドで良い。対照的に《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》や《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster》や《苦い真理/Painful Truths》は先手でずっとよくなる。

あなたが先手の時、もしサイドにあるなら土地を追加したいかもしれない。しかしもっと重要なことは、対戦相手のつまずきに付け込んだ優位なポジションにいるということである。もし対戦相手がタップ・イン土地や遅いカードをたくさん引きすぎているなら、良いマナカーブで脅威をプレイできれば勝利を簡単に奪うことができる。結局、あなたは対戦相手より1ターン分カードを解決できるのである。同時に1枚カードが少なくなるので、1対1の回答や受動的なカードで詰まった戦略は、効果的ではないだろう。代わりに、むしろ脅威や攻撃的なカードに集中するほうがいい。プレインズウォーカーを守れる有利な戦場の状況では、解決できる可能性がとても高いので、先手ならより良い。しかし一般的に言うと、もっと事前に対策しよう。

まとめ

いくつかの有益な視点が提供できたことを願っている。しかしサイドボーディングは深い話題であり、わたしは間違いなく交換のこつを掴んでいない。あなたが気に入っているサイドボード戦略は何かな? 何か素晴らし例やTipsはあるかな? この記事の下にあるコメントで共有しよう!

 

(おわり)