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【翻訳】Brewer's Minute:Deep Delve 全体破壊

原文

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やぁ、みんな! Brewer's Minuteの時間だ! 少し前に、Deep Delve:手札破壊を書き、続いてDeep Delve:打消し呪文の記事を書いた。今のところは、このシリーズはとても人気がある。だから今日はDeep Delveに戻って全体破壊の話をしよう! 全体破壊とは何か? なぜこのカードは良いのか(そして悪いのか)? どこでどのようにプレイすべきなのか? これが今日のBrewer's Minuteのトピックだ!

全体破壊とは何か?

怒り(全体破壊)は《神の怒り/Wrath of God》の後で名付けられ、Magicで「すべてのクリーチャーを破壊する」というカードだ。それは、カードを全体破壊にする「すべてのクリーチャーを破壊する」というテキストである(《啓示の刻/Hour of Revelation》のような技術的には「すべてのクリーチャーを破壊する」というテキストがなくても、まだそのような効果があるカードを、全体破壊として数えることについて述べておくことには価値があるが)。

全体破壊は全体除去(sweeper)の一部だ。全体除去は、盤面を一層(sweep)するどんなカードも表す。つまり《神々の憤怒/Anger of the Gods》や《紅蓮地獄/Pyroclasm》のような非全体破壊のカードは、見出しからは落ちる。その結果、すべての全体破壊は全体除去であるが、すべての全体除去は全体破壊という訳ではない。

全体破壊は主に2つの色に分類される --- 黒と白だ。何枚かは(《冒涜の行動/Blasphemous Act》のような)赤のカードも、13 ダメージは一般的にすべてのクリーチャーを破壊するのと同じなので、全体破壊として考慮すべきだという主張もあるが。スタンダードでは、全体破壊の基本的なコストは5マナで、これより低コストな全体破壊はおおきな欠点(《バントゥ最後の算段/Bontu's Last Reckoning》を参照)を持っており、もっと高コストな全体破壊は一般的に(《啓示の刻/Hour of Revelation》のような)利点が加えられている。一方モダンでは、基本的なコストは4マナ(例えば《神の怒り/Wrath of God》と《滅び/Damnation》)であり、レガシーでは《毒の濁流/Toxic Deluge》のおかげで3~4マナの間になる。

 全体破壊は何が良いのか?

1.全体破壊は、自分の1枚と対戦相手の複数枚とを交換できることが多い

全体破壊の最大の長所は、1枚の全体破壊と何体かの対戦相手のクリーチャーを交換することで、1対N交換を産むことが多いことである。このことは本質的にカードアドバンテージを変わった方法で作る。

2.全体破壊は、遅いデッキが攻撃的なデッキに対して巻き返すことができる

全体破壊によって自分の1枚と対戦相手の複数枚を交換できるので、遅いデッキ(大抵コントロール)がアグロに対して巻き返す方法を提供してくれる。もし一度に対戦相手のクリーチャーを2~3体倒すことが出来なければ、遅いデッキを安定させたりアグロに対して勝つ機会を持つのは、非常に難しくなっていただろう。

3.全体破壊は、幅広く展開するデッキに対して防御になる

全体破壊は厳密に《真髄の針/Pithing Needle》や《厳粛/Solemnity》と同じ方法での安全弁ではないが、トークンののような幅広く展開するデッキに対して、同じような機能を果たす。《致命的な一押し/Fatal Push》や《排斥/Cast Out》のような1対1交換をする除去では、幅広く展開する戦略に対して維持するのは本当に難しい。だから《滅び/Damnation》や《燻蒸/Fumigate》のようなカードがあることは、好き放題やることからこのアーキタイプを保つ必要があるということである。

4.全体破壊は、対処困難なクリーチャーへの回答になる

これは副次的な長所であるが、全体破壊は、呪禁のせいで対象を取る除去への耐性が普通にある《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》と《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》に対処する手段となる。このことはなぜ全体破壊がよくモダンとスタンダードの両方でサイドボードに見られるかという、理由の一つである。

全体破壊は何が悪いか?

1.全体破壊は、対戦に依存する

全体破壊の最大の問題は、ある対戦では素晴らしいが、他の対戦では死に札になるということである。例えばスタンダードを見てみると、もし君が赤緑恐竜に対してプレイしていたら、《燻蒸/Fumigate》は君のデッキ全体で最高のカードとなる。逆にもし君が副陽デッキに対してプレイしていたら、《燻蒸/Fumigate》は最悪のカードとなる。そういう訳でデッキに全体破壊を入れることは、少なくてもある程度は、メタゲームを基にしたリスクが計算されているべきである。

2.全体破壊は、デッキの構築に制約を強いる

全体破壊は一般的に、すべてのクリーチャーをふっ飛ばすという対称性がある。その結果、この対称性を破るために自分のクリーチャーよりも対戦相手のクリーチャーを多く破壊する必要がある。このため、デッキに全体破壊を入れることは、プレイできる残りのカードに制約が入ることになる。例えば、おそらく《極楽鳥/Birds of Paradise》と《貴族の教主/Noble Hierarch》を《神の怒り/Wrath of God》への加速のためにプレイしたくないだろう。

全体破壊はどこでプレイされるのか?

白青副陽(スタンダード)

メイン

3 《副陽の接近/Approach of the Second Sun
1 《アゾールの門口/Azor's Gateway
4 《排斥/Cast Out
4 《検閲/Censor
3 《不許可/Disallow
3 《本質の散乱/Essence Scatter
1 《廃墟の地/Field of Ruin
3 《燻蒸/Fumigate
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress
4 《天才の片鱗/Glimmer of Genius
4 《灌漑農地/Irrigated Farmland
7 《島/Island
7 《平地/Plains
2 《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds
2 《アズカンタの探索/Search for Azcanta
4 《残骸の漂着/Settle the Wreckage
3 《至高の意志/Supreme Will
1 《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk

サイドボード

3 《領事の権限/Authority of the Consuls
1 《ドビン・バーン/Dovin Baan
1 《俗物の放棄/Forsake the Worldly
2 《イクサランの束縛/Ixalan's Binding
3 《否認/Negate
1 《原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide
4 《威厳あるカラカル/Regal Caracal

 全体破壊が一番良くいる場所はコントロールデッキで、このデッキはわずかなクリーチャーをプレイすることで自然に全体破壊の対称性を破るだけでなく、攻撃的なデッキに対して巻き返す必要がある。スタンダードでは、副陽のようなデッキであり、モダンでは白青やジェスカイコントロールのようなデッキが一番良くいる場所である。

アブザン・トークン(スタンダード)

メイン

4 《選定された行進/Anointed Procession
4 《選定の司祭/Anointer Priest
1 《オラーズカの拱門/Arch of Orazca
3 《排斥/Cast Out
4 《秘密の中庭/Concealed Courtyard
4 《進化する未開地/Evolving Wilds
4 《致命的な一押し/Fatal Push
3 《燻蒸/Fumigate
4 《秘密の備蓄品/Hidden Stockpile
2 《イフニルの死界/Ifnir Deadlands
3 《軍団の上陸/Legion's Landing
5 《平地/Plains
3 《威厳あるカラカル/Regal Caracal
2 《残骸の漂着/Settle the Wreckage
3 《シェフェトの砂丘/Shefet Dunes
2 《徹頭+徹尾/Start+Finish
3 《陽光鞭の勇者/Sunscourge Champion
4 《沼/Swamp
2 《宝物の地図/Treasure Map

サイドボード

2 《アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast
1 《排斥/Cast Out
2 《没収/Dispossess
3 《強迫/Duress
2 《俗物の放棄/Forsake the Worldly
2 《失われた遺産/Lost Legacy
2 《不敬の行進/Profane Procession
1 《陽光鞭の勇者/Sunscourge Champion

他の居場所は、スタンダードにおけるアブザン・トークンのような、脅威を繰り返し出すデッキである。サイドボードにある全体破壊は、典型的な幅広く展開する回答であり、(《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》や《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》のような)対処が難しいクリーチャーへの回答でもある。この誤差は、サイドボードに全体破壊を入れるときちょっと異なる。なぜなら全体破壊の対称性を破ることは、問題のある対戦を修正するのを助けるよりは重要でなく、このことはメインに入れたくないにもかかわらず、なぜそこそこクリーチャーをプレイするミッドレンジデッキがサイドボードに全体破壊があることが多いのか、という理由である。

全体破壊はどうプレイするのか?

 全体破壊をプレイしとうとするとき、基本的に2つの計画がある。1つ目はできるだけ早くぶっ放せるときであり、ときどき(生き残るために)必要になる。しかし理想的でないことが多い。2つ目は、対戦相手がよりたくさんのクリーチャーをプレイしようとして、全体破壊を唱えられるまでできるだけ長く待つことである。最大の利益は1対X交換を産むことであることを考えると、このXの値が高くできる程、全体破壊はより強力強力になる。つまり待つことがよく最善の選択になるということである。

全体破壊にどう対処するのか?

全体破壊に対処するのは基本的に、今話したことの反対である。対戦相手が1対XのXをできるだけ大きくしようとするので、君はXをできるだけ小さくしようとすることである。つまり、対戦相手が自分の全体破壊をできるだけ少ないクリーチャーに費やすことを強いる状態にゲームを支配しながら、手札を全部ただ投げ出すことよりも脅威を量るということである。その後、手札にもっておいたクリーチャーで戦場を再度満たし、全体破壊の後片付けすることも期待できる。

まとめ

ともかく、今日はこれで全部だ。君の気に入っている全体破壊は何かな? 君が気に入っている全体破壊が入ったデッキは何かな? 全体破壊をプレイする上で何かトリックやアイデアはあるかな? コメントで教えてくれ! 

(おわり)