【翻訳】Against the Odds:マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィ(モダン)
原文
やぁ、みんな。第194回目の Against the Odds へようこそ。先週は、モダン・ホライゾンからの候補の初回だった。そしてとても接戦だったが、結局、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》がトップになった。何人かの人がコメントで、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》が、対戦相手のカードをすべて打ち消すか倒す計画で、氷雪土地の束をプレイし、最終的にマリッド・レイジで勝とうとする、遅いコントロールデッキになることを心配しているようだった。よろしい。今日のデッキは、正反対に行こう。ゲームをコントロールする代わりに、ほとんど完全に氷雪パーマネントをプレイし(メインデッキには43枚ある)、できるだけ早くマリッド・レイジに加速しよう。
もし《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》が引けないことがあっても、対戦相手を地上… いや雪原から踏みつける、《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》がバックアップの計画になる。ルール的には4色デッキだが、実際には、ほとんど白と黒の氷雪除去呪文が複数枚あるシミックのデッキだ。《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》にオールインワンしたら何が起こるのか? 20/20 飛行、破壊不能はモダンでどのくらい良いのか? マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィの勝率はどのくらいなのか? 動画に行って見てみよう。その後でこのデッキについてもっと話をしよう!
動画
マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィ
- メイン
氷雪土地 | ||
4 | 《占術の岩床/Scrying Sheets》 | |
4 | 《冠雪の島/Snow-Covered Island》 | |
1 | 《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》 | |
1 | 《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》 | |
氷雪クリーチャー | ||
4 | 《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》 | (2)(緑)(青) |
4 | 《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》 | (緑) |
4 | 《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》 | (緑)(青) |
4 | 《オーランのバイパー/Ohran Viper》 | (1)(緑)(緑) |
氷雪エンチャント | ||
4 | 《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》 | (1)(青) |
4 | 《薄氷の上/On Thin Ice》 | (白) |
氷雪アーティファクト | ||
4 | 《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》 | (氷) |
土地 | ||
2 | 《霧深い雨林/Misty Rainforest》 | |
4 | 《虹色の眺望/Prismatic Vista》 | |
1 | 《寺院の庭/Temple Garden》 | |
1 | 《繁殖池/Breeding Pool》 | |
2 | 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 | |
ソーサリー | ||
1 | 《氷河の啓示/Glacial Revelation》 | (2)(緑) |
2 | 《真冬/Dead of Winter》 | (2)(黒) |
1 | 《北方行/Into the North》 | (1)(緑) |
インスタント | ||
4 | 《差し戻し/Remand》 | (1)(青) |
- サイドボード
1 | 《冬の覆い/Cover of Winter》 | (2)(白) |
3 | 《減衰球/Damping Sphere》 | (2) |
1 | 《真冬/Dead of Winter》 | (2)(黒) |
2 | 《秋の騎士/Knight of Autumn》 | (1)(緑)(白) |
4 | 《虚空の力線/Leyline of the Void》 | (2)(黒)(黒) |
1 | 《否認/Negate》 | (1)(青) |
1 | 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》 | (1) |
2 | 《真髄の針/Pithing Needle》 | (1) |
デッキ
《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》を使った構築で俺が主に心配していたことは、少なくても机上では、遅そうに見えることだ。モダンくらい速いフォーマットだと、10枚の氷雪パーマネントは多い。コントロールして対戦相手をゲーム終盤まで寄せ付けないことは、おそらく有効な計画だが、逆方向に行ってできるだけ早く 10枚の氷雪パーマネントを捻り出し、複数の巨大なクリーチャーを産み、そのクリーチャーを使ってたった1~2回の攻撃でゲームを終わらせられることを期待しよう。この計画を働かせるために、土地以外の氷雪パーマネントに大きく頼ることになる。氷雪土地は、氷雪カウントをついでに増やす優れた方法ではあるが、1ターンに1枚しか土地をプレイできないので、それだけでマリッド・レイジを産むには不十分だ。良い知らせは、大部分はモダン・ホライゾンのおかげで、モダンには優れた氷雪パーマネントが実際数枚あることだ!
《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》は、最初に俺が思っていたよりはずっと良かった。10枚の氷雪パーマネントは多いが、5ターン目くらいにその数字にすることはそんなに難しくない。氷雪パーマネントを10枚揃えた後マリッド・レイジにするために(そして、召喚酔いがあるので、攻撃するのにもう1ターンいる)、次のアップキープまで待たされるのは嫌だが、5ターン目の 20/20 飛行、破壊不能は、たとえモダンであってもバカにはできない。(氷雪パーマネントであることを除いて)《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》のもう一つの大きな長所は、占術の能力があることだ。このデッキには 43枚の氷雪パーマネントがあるため、一旦《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》が戦場に出ると、大抵毎ターン1~2回占術ができる。このことによって、どんな与えられた状況に対しても、必要な何かを見つけることが本当に簡単になる。結局この占術は、基本的に追加のカードを引いていることに近くなる。何人かは、占術1は 0.5 枚分くらいのカードドローの価値があるとみなしていることを考えると、もし毎ターン占術2をするなら、ゲーム中の《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》の効果は、俺だけ《吠えたける鉱山/Howling Mine》と同じくらいと言えるかもしれない!
氷雪クリーチャー
《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》は、俺が過小評価していたもう一枚のカードだ。氷雪パーマネントを使って構築されたデッキでは、大抵わずか4マナで 6/6 か 7/7 トランプルになり、最終的にはパワー 10 か 15 トランプルに成長して、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》の裏方で優れたフィニッシャーになっている。コンボに対しては遅い可能性もあるが、《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》はフェアなクリーチャーデッキに対しては殴って行くことができる。アタッカーかブロッカーになるクリーチャーをタップさせながら、戦場にある他のどんなクリーチャーよりも(少なくてもマリッド・レイジが目覚めるまでは)大きくなっている。
《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》と《オーランのバイパー/Ohran Viper》は、本当にこのデッキの中心的な存在だ。追加でカードを引ける能力に加え(これは、マリッド・レイジ化したり《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》を成長させたりする、氷雪パーマネントを追加で見つける助けになる)、両方とも接死を持っている(《オーランのバイパー/Ohran Viper》の場合は、疑似接死だが)。このことで、《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》と《オーランのバイパー/Ohran Viper》を、多くのクリーチャーデッキに対して追加の除去呪文になっていて、たった2~3マナで対戦相手の一番良いクリーチャーをブロックして倒すことができる。これにより、対戦相手がクリーチャーでフェアに倒そうとすることを、本当に難しいものにしている。《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》からは追加の価値を得ることもでき、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》から占術もできる。もし(多分前の占術で)デッキトップのカードが分かっているなら、最初に《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》でカードドローを解決することができる。もし分からないなら、欲しいカードのために最初に占術してデッキを掘り、(できれば)《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》の誘発能力でそのカードを引くことができる。
《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》は、本当に悪い《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》だが(4色デッキで無色マナを産むのは、とても嫌なことだ)、氷雪《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》であり、欠点を補うのに役立つ。早いターンに、もっとインパクトがあるプレイをするためにランプする方法であり、同時に氷雪パーマネントを増やすことで、寒い奴らに対してサポートになる。
他の氷雪パーマネント
《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》と1枚の《冬方行/Into the Winter》は、マナ基盤を整える助けになりながら、戦場に氷雪パーマネントの追加にもなる。《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》は、カードのコストがかからず、《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》からの無色マナを有益な色マナに変え、タッチ4色の計画を支えるので、非常に強力だ。《北方行/Into the North》はルール上は氷雪パーマネントではないが、氷雪土地を直接戦場に出すので、氷雪パーマネントの数を増やす。マナ基盤を整える助けにもなり、《占術の岩床/Scrying Sheets》を見つけることもでき、デッキに 43 枚の氷雪パーマネントがあるので、ばかげたカードアドバンテージ・エンジンになる。
《薄氷の上/On Thin Ice》は基本的に《流刑への道/Path to Exile》で、たった1マナで何でも倒すことができる。このデッキには大量の氷雪土地があるので、このエンチャントを1ターン目という早さで見つかっても、問題にはならない。《薄氷の上/On Thin Ice》の長所は、このカードも氷雪パーマネントであり、欠点もあるが、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》と《忌まわしきツリーフォーク/Abominable Treefolk》のパワーを上げる助けになる。その欠点とは、対戦相手が《幽霊街/Ghost Quarter》や《溶鉄の雨/Molten Rain》のような何かでエンチャントされた土地を破壊したら、クリーチャーも戻ってしまうことだ。ありがたいことに、現在モダンでは《幽霊街/Ghost Quarter》を使っているデッキが多すぎるということは無いので、《薄氷の上/On Thin Ice》は見た目よりも安全である。
他の氷雪カード
《真冬/Dead of Winter》はばかげたくらい強力な全体除去だ。ゲーム序盤では、《神々の憤怒/Anger of the Gods》のように働き、ゲーム終盤では、大体は3マナ《疫病風/Plague Wind》になり、対戦相手の全盤面を倒すが、このデッキのクリーチャーはすべて氷雪クリーチャーなので、自分の盤面に害を加えない。《氷河の啓示/Glacial Revelation》はたった1枚だが、(非常に強力な)カードアドバンテージを追加する。メインデッキの 60枚のカード中 43 枚が氷雪パーマネントなので、典型的な《氷河の啓示/Glacial Revelation》で約4枚引けそうであり、3マナとしては素晴らしい。そしてちょっと運があると、6枚引くことができ、さらに良くなる。
氷雪ではないカード
氷雪カードでも氷雪土地でもないカードは《差し戻し/Remand》で、アンフェアなデッキに対して助けになる。マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィは、フェアデッキに対しては狂っているが、対戦相手が3ターン目にコンボを始めようとすると、トラブルに遇う(特にサイドボード前だと)。《差し戻し/Remand》はスペルベースのコンボデッキに対して、メインデッキの回答となる。それ以外では、メインデッキの非氷雪カードは、2枚のショックランド(マナベースを機能させるのに必要だ)とフェッチランドの束(氷雪基本土地をサーチできるので、ほとんど氷雪パーマネントだ)だ。
対戦
マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィは、フェアデッキに対して驚くほどすごい。素晴らしい除去、カードアドバンテージ、戦場に最大のクリーチャーを出すことになるからだ。逆に、超攻撃的なデッキ(8ラックに負けた)とスペルベースのコンボデッキ(ストームにも負けた)に対しては苦戦する可能性がある。《真冬/Dead of Winter》がアグロに対してチャンスがあり、アンフェアデッキに対してサイドボードがたくさんあるが、モダンのコンボとアグロデッキの速さは、直接正しい回答を引かなければならないというプレッシャーにさらされるし、もし引けないと、おそらく見つけたときは負けているだろう。そういうわけで、こういったデッキを倒せないわけではないが、とにかく(ほとんど何に対しても完全に有利な)フェアデッキよりもずっと難しい。
勝率
マリッド・レイジの4色シミック氷雪ストンピィで6回対戦し、勝率は 66.7% だった。この結果は Against the Odds のデッキとしては、はっきり平均以上だ。もっと重要なことは、勝利の多くは、氷雪パーマネントが 10枚と《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》があると、直接マリッド・レイジからか、20/20 飛行、破壊不能に対するチャンスが無いことが分かっているので、対戦相手が即投了するかからであり、《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》自体は、正当だということだ。このデッキは、プレイしても本当に楽しい。全カードアドバンテージと《マリット・レイジのまどろみ/Marit Lage's Slumber》のおかげで、与えられた状況に対して、正しい脅威か回答を見つけられる確率が、本当に高いた、たくさんのカードを見つけられる。
来週のデッキの候補
すでに基本セット2020のスポイラーシーズンの中にあるが、まだプレイすべきモダン・ホライゾンのカードが大量にある。だから、来週はこのリストの別のカードを入れよう! 来週の Against the Odds では、どのモダン・ホライゾンのカードを使った構築をすべきかな? 下で投票して教えてくれ!
(おわり)