【翻訳】灯争戦争のスタンダードにおける、最高のエスパーデッキ(スタンダード)
原文
灯争戦争がスタンダードに入ってから、エスパーはフォーマットの大きな部分を占めるようになった。エスパー・コントロール、エスパー・ミッドレンジ、エスパー・プレインズウォーカーがプレイされている。何週間か練習した後、僕は《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》入りのエスパー・ミッドレンジが、エスパーの中で一番良いと、差支えなく言うことができるようになった。
僕はいつもそう思っていたわけではなかったし、たくさんのエスパー・ヒーローを試したが、好きになることは無かった。そう、《正気泥棒/Thief of Sanity》はときどき《触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable》になったが、《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》や《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》や赤いデッキに対しては好きになれなかった。だから大部分は他の戦略、ほとんど《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》デッキを試していたんだ。その後先週の日曜日に、元プラチナ・プレイヤーで、ミシック・チャンピオンシップに2回 Top8 入りした Martin Muller が、Arena MCQ の Top16 に近づけさせた、彼が作り上げた世界を明してくれた。彼のエスパーのリストは、《正気泥棒/Thief of Sanity》を1枚もプレイせず、代わりに《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》をプレイしていた。僕はすぐにそのアイデアが気に入ってそのデッキを試し、素晴らしい成功を収めたんだ。
エスパー・ヒーロー
- メイン
土地 | ||
4 | 《氷河の城砦/Glacial Fortress》 | |
4 | 《神無き祭殿/Godless Shrine》 | |
4 | 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》 | |
4 | 《孤立した礼拝堂/Isolated Chapel》 | |
1 | 《平地/Plains》 | |
1 | 《沼/Swamp》 | |
4 | 《湿った墓/Watery Grave》 | |
プレインズウォーカー | ||
3 | 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》 | (1)(青)(青) |
1 | 《戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》 | (4)(黒)(黒) |
4 | 《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》 | (3)(白)(青) |
4 | 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 | (1)(白)(青) |
ソーサリー | ||
1 | 《古呪/The Elderspell》 | (黒)(黒) |
4 | 《思考消去/Thought Erasure》 | (青)(黒) |
1 | 《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》 | (4)(黒)(黒) |
クリーチャー | ||
4 | 《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》 | (1)(白) |
4 | 《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》 | (白)(白)(黒)(黒) |
エンチャント | ||
1 | 《アズカンタの探索/Search for Azcanta》 | (1)(青) |
3 | 《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》 | (1)(白)(黒) |
インスタント | ||
1 | 《灯の燼滅/Despark》 | (白)(黒) |
3 | 《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》 | (青)(黒) |
- サイドボード
1 | 《喪心/Cast Down》 | (1)(黒) |
1 | 《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》 | (4)(黒)(黒) |
2 | 《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》 | (1)(黒)(黒) |
1 | 《灯の燼滅/Despark》 | (白)(黒) |
2 | 《強迫/Duress》 | (黒) |
1 | 《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》 | (3)(白) |
3 | 《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》 | (白)(白)(黒)(黒) |
3 | 《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》 | (3)(白)(白) |
1 | 《古呪/The Elderspell》 | (黒)(黒) |
このリストは、5日間テストした最終形だ。僕は先週、Fandom Legends で非常に似たバージョンをプレイし、Top8 して、バント・ランプに2回しか負けなかった。
今日は、僕が一番聞かれる質問に答えたいと思う。
なぜ、《正気泥棒/Thief of Sanity》ではなく《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》なの?
僕は、今のメタゲームで《正気泥棒/Thief of Sanity》は良い位置にいないと思っている。一般的にはシミック・コンボ(ランプとネクサス)に対しては良いが、文字通り他のすべてには悪い。《ショック/Shock》が入っているデッキ(赤単、イゼット・フェニックス、グルール)が多すぎるし、戦場に入ったときの効果がない3マナをプレイすると、それを咎めるプレインズウォーカー(テフェリーとヴラスカのことだ)が多すぎる。
逆にナーセットは、《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》、《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》、フェニックスのデッキに対して原動力となる(-2 をしないことで、対戦相手が《稲妻の一撃/Lightning Strike》や《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》でナーセットを倒し、手札のロックを解除することを防げることを覚えておこう)。このデッキは、青マナ源がたった 16 で、ときどき唱えるのが難しいこともあるが、それでもまだ、マナ・フラッドしたとき(このデッキはよくそうなる)、遅いゲームで助けになる。
なぜ、《精鋭護衛魔道士/Elite Guardmage》ではなく《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》なの?
《精鋭護衛魔道士/Elite Guardmage》より大きい《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》のパワーとタフネスは巨大で、赤単に対して効果的だけでなく、《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》と探検クリーチャーに対しても効果的なんだ。1枚の《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》があるだけで、大抵盤面を硬直させられ、自分のプレインズウォーカーを完璧に守ることができる。《精鋭護衛魔道士/Elite Guardmage》は飛行があるが、《正気泥棒/Thief of Sanity》と青単テンポをあまり見なくなったので、それはもう重要じゃない。《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》はマナコストが厳しくなっているが、僕は全体として、長所が短所より上まっていると思う。
なぜ、いつもサイドアウトするのに、メインで《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》をプレイしているの?
《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》は、プレインズウォーカーにプレッシャーを掛け、プレイヤーを守るので素晴らしい。そしてその両方とも非常に効果的だし、柔軟性があることはこのデッキにおいて重要なんだ。メインデッキでは積極的であり、サイドボード後は受動的であるいうのは、ミッドレンジにとって最高のアプローチだと思っている。ギアを変更できることは、対戦相手を間違えさせ、誰にも正しくサイドボードする方法が分からせなくするだけでなく、ゲームの間、どうアプローチするか見つける助けにもなる。デッキリストが公開されていたとしても、対戦相手にはプレイの助けになりえないんだ。
なぜ、エスパーに《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》が入っているの?
僕は、《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》はスタンダードで最も過小評価されているカードだと考えている。僕がスゥルタイをプレイしていたとき、このカードを提案した人達を信用しなかったし、 Czechs か構築した4色戦慄衆を馬鹿にしていた。しかし、このカードは素晴らしいし、このデッキには《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》から《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》まで(これらは《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》でバウンスできる)、たくさんのライフゲインがあるので、《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》は勝利するカードになる。戦慄衆がまさに一番強力なカードになる対戦が、たくさんある。
Fandom Legends トーナメントで、僕は負けを確信していた Sjow との対戦に勝利した。空の盤面でライフが20点あるだけだったことに対し、3体のプレインズウォーカーで完全に掌握されてた。しかし戦慄衆のおかげで、ゲームに這い戻ることができたんだ。
なぜ《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》が無いの?
その答えはとても単純だ。僕は《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》がいるフォーマットで、打消し呪文をプレイしたくないからだ。
テフェリーは素晴らしいカードだが、《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》、《エリマキ神秘家/Frilled Mystic》、《約束の終焉/Finale of Promise》が入っているデッキに直面すると、もっとずっと良くなる。僕はこの非常に人気のあるカードに影響を受けないデッキをプレイしたい。それがなぜこのデッキが、4色戦慄衆のようなソーサリー・スピードでプレイする傾向にあるかという理由だ。
なぜ《屈辱/Mortify》が無いの?
《実験の狂乱/Experimental Frenzy》以外は(常に嫌なカードだ)、全然エンチャントを見ないからだ。僕は、ナーセットやテフェリーを倒すことができ、何点かライフが得られ、自分のテフェリーでバウンスできるので、《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》のほうがずっと良いと思っている。そして2つ目の能力は、攻撃的なデッキに対して非常に現実的だ。3ターン目に《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》で始められると、テフェリーのマイナスをたくさん混ぜ込んで、対戦相手が対処している間、時間を買うことができる。
サイドボード・ガイド
赤単
サイドアウト:
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
1×《戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》
3×《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
1×《古呪/The Elderspell》
2×《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
サイドイン:
3×《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
1×《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》
1×《灯の燼滅/Despark》
2×《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》
1×《喪心/Cast Down》
この対戦は、非常に有利だ。クリーチャーに干渉する手段がたくさんあるので、対戦相手の良いカードしか見る必要が無い。《実験の狂乱/Experimental Frenzy》、《無頼な扇動者、ティボルト/Tibalt, Rakish Instigator》、《炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan 》だ。
ライラは大抵ゲームを優勢にしてくれる。僕はイゼット・フェニックスに対しても3枚プレイするし、そこでも彼女は成功している。
エスパー・ミッドレンジ
サイドアウト:
4×《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》
2×《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
サイドイン:
1×《灯の燼滅/Despark》
2×《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
1×《古呪/The Elderspell》
1×《喪心/Cast Down》
これは、対戦相手がどのエスパー・ミッドレンジのバージョンをプレイしているかに依る。もし《正気泥棒/Thief of Sanity》をプレイしてるなら、ぼくはこういうサイドボードしたいし、もしプレイしていないなら、《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》を入れないだろう。
4色戦慄衆
サイドアウト:
4×《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》
2×《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
1×《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》
サイドイン
2×《強迫/Duress》
1×《古呪/The Elderspell》
1×《灯の燼滅/Despark》
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
2×《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》
僕は、この奇妙な《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》+《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》の組み合わせを残している。なぜなら、手札に何があるかを基に計画を立てることが多いからだ。ほとんどのゲームで勇士で簡単にプレッシャーを掛けられるし、加えて《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》で、探検+《野茂み歩き/Wildgrowth Walker》に対応する必要があるゲームもある。
《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》はクリーチャーに対して良いが、《伝承の収集者、タミヨウ/Tamiyo, Collector of Tales》に対しては悪すぎる。しかし《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》が複数枚入っているスゥルタイに対しては、入れたままにしておくかもしれない。3/3 土地に対してはうまくマッチするからだ。その場合、《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》を4枚抜き、3枚の《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》は入れたままにして、《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》の3枚目を入れる。
イゼット・フェニックス
サイドアウト
3×《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》
3×《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
1×《戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
1×《古呪/The Elderspell》
1×《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》
サイドイン
2×《強迫/Duress》
1×《灯の燼滅/Despark》
2×《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》
1×《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》
3×《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
1×《喪心/Cast Down》
これは最悪の対戦だ。《弾けるドレイク/Crackling Drake》に対処するには非常に難しいし、対戦相手は何もないところからただ行くことができる。それでも、このリストはサイドボード後にうまく整えている。ライラは最大の脅威で、《否認/Negate》を避け、対処するにもダメージレースをするにも、非常に難しい。
僕は先手でこういうサイドボードをしたい。対戦相手は《軍勢の戦親分/Legion Warboss》が無いし、ダメージレースを壊すか、サヒーリにプレッシャーを掛けられ、勇士を抜いて《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》を入れることで、3ゲーム目はさらにコントロールできるからだ。
グルール
サイドアウト:
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
3×《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
4×《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》
1×《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
サイドイン:
1×《灯の燼滅/Despark》
1×《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》
3×《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》
3×《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》
1×《喪心/Cast Down》
《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》が君に反抗するので、《無効皮のフェロックス/Nullhide Ferox》を警戒しよう。繰り返すと、ライラはプランAとなるが、《思考消去/Thought Erasure》か《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》で《クロールの銛撃ち/Kraul Harpooner》と《争闘+壮大/Collision+Colossus》を避けてプレイできるなら最高だ。《茨の副官/Thorn Lieutenant》を多く見かけるようになり、《軍勢の戦親分/Legion Warboss》が見られなくなっているので、僕は《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》を入れるのは好きじゃない。
シミック / バント・ランプ
サイドアウト:
1×《ケイヤの誓い/Oath of Kaya》
3×《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
1×《戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》
1×《古呪/The Elderspell》
サイドイン:
3×《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
2×《強迫/Duress》
また、奇妙な《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》+《ケイヤの怒り/Kaya's Wrath》を残してある。その理由は、たくさんのランプクリーチャーとニッサで起動する土地を蹴散らすことができるからだ。しかし、《エリマキ神秘家/Frilled Mystic》もプレイするかもしれないので、そのゲームでは、《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》を盤面に出し、素早く動かす必要がある。
ジェスカイ・プレインズウォーカー
サイドアウト:
3×《暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn》
1×《戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General》
1×《聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt》
サイドイン:
2×《強迫/Duress》
1×《古呪/The Elderspell》
1×《灯の燼滅/Despark》
1×《戦慄衆の指揮/Command the Dreadhorde》
この対戦は接戦になる。《古呪/The Elderspell》にアクセスするこが、ゲームを変えさせる。打消しに警戒し、できるだけ早くテフェリーを解決するようにしよう。先週僕の配信で、Zan Sed と Jeremy Dezani をこのデッキで倒した。ナーセットは再び MVP だったし、《正気泥棒/Thief of Sanity》を彼女に変えたことで、簡単に対戦に勝つことができた。
僕は、君にこのデッキについてもっと分かるように、僕の動画を見ることを勧めるよ。今僕のお気に入りのデッキだからね!
(おわり)